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『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(2017年・MCU・ジェームズ・ガン)

 娯楽映画研究所シアターで連夜のMCU三昧。ディズニー+MCU IMAX Enhancedで『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(2017年・M C U・ジェームズ・ガン)を3年ぶりに堪能。MCUの中ではリピート回数が多く、娯楽映画としてもよく出来ていて、プロジェクター投影して眺めているだけでも楽しい。IMAX版は、あちこちでミョーンと画面が拡がり、本当に楽しい。先日、MCUの新作『エターナルズ』(2021年・クロエ・ジャオ)を観ていて、創造主・セレスティアルズといえば、ピーター・クイル=スター・ロードの親父・エゴ(カート・ラッセル)もセレスティアル(天人)だったなぁ思い出していた。

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 またディズニー+で配信中のMCUのアニメ「ホワット・イフ・・・?」(2021年)のザ・ウォッチャーも登場する。なので(後付けとはいえ)こうして作品世界が色々繋がっていくのが楽しい。カメオ出演では、前作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014年)に引き続きハワード・ザ・ダック(セス・グリーン)も再登場。ぼくらの世代は、ジョージ・ルーカス製作総指揮『ハワード・ザ・ダック/暗黒魔王の陰謀』(1986年・ルーカスフィルム・ウィラード・ハイク)でおなじみなので、もっと活躍して欲しいと思っていたら『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019年・ルッソ兄弟)のクライマックスで「ラヴェジャーズ」とともにアベンジャーズに加勢することになる。

 さてその「ラヴェジャーズ」とは、原作ではヨンドゥ・ウドンタ(マイケル・ルーカー)率いる宇宙海賊だったが、MCUでは100のチームで構成される強大な宇宙海賊集団という設定。今回、その伝説的ビッグボス、スタカー・オゴルド(シルヴェスター・スタローン)が登場。クリー人のヨンドゥを奴隷から解放してくれた恩人だが、ヨンドゥがエゴの儲け話にのって、人身売買(実は、銀河中からピーターのようなエゴと異星人の子供を拉致していた)をしていたことに腹を立て本隊からヨンドゥを追放。やくざ映画でいうと、本家の親分で、ヨンドゥは破門された傍系組織の組長、ということ(笑) エンドシークエンスでは、初代「ラヴェジャーズ」メンバーとして、アリータ・オゴルド(ミシェル・ヨー)もカメオ出演している。それからピーター・クイルが理想の父とイメージしていた「ナイトライダー」のデヴィッド・ハッセルホフもカメオで登場する。

 ピーター・クイル=スター・ロード(クリス・プラット)、ガモーラ(ゾーイ・サルダナ)、ドラックス(ディヴ・バウティスタ)、ロケット(ブラッドリー・クーパー)、ベビー・グルート(ヴィン・ディーゼル)たち「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の面々。今回は、ソヴリン人の女王・アイーシャ(エリザヴェス・デビッキ)の依頼で、宇宙怪獣アビリスクからアニュクラス・バッテリーの施設を守ることに成功。いきなり、怪獣が大暴れして、それをビュンビュンやっつける痛快なヴィジュアル。これぞジェームズ・ガン!IMAXフル画角で、宇宙怪獣アビリスクが暴れるのは楽しくてしょうがない。

 作戦は大成功。報酬として行方不明だったガモーラの妹でお尋ね者のネビュラ(カレン・ギラン)の身柄を引き取って、惑星ザンダーに届けて報奨金を受け取るつもりだったが、ロケットがバッテリーをくすねてしまい、アイーシャ女王の怒りを勝ってしまう。で、ソヴリン軍のバーチャル操縦による宇宙艦隊に追いかけられて四苦八苦。これもお約束のパターン。

 今回は、強権的な父親サノスのもとでかなりのコンプレックスを抱いて育った姉・ガモーラと妹・ネヴュラの姉妹の強烈な確執と、壮絶なバトル、そして和解がサイドストーリーとして描かれる。メインの物語は、創造主・セレスティアルであるエゴ(カート・ラッセル)が実の父親と知ったピーター・クイルの「瞼の父」との再会と、その父親がとんだ食わせ者で、強烈なショックを受けるピーター。それによりそうガモーラの愛。産みの親より育ての親ということで、ヨンドゥとピーターが肉親以上の絆を再確認したり。バラバラの個性のガーディアンズが、実は本当の家族以上の絆で結ばれていた。という「家族の物語」がなかなかいい。メチャクチャなんだけどハートウォーミング。

 このシリーズはサントラもお楽しみで、僕らの世代には、懐かしいヒットチューンが次々と登場する。E L Oの“Mr. Blue Sky”(1977年)はちょうど、最初の『スターウォーズ』が話題になった頃ラジオからよく流れていた。チープトリックのアルバム「天国の扉」収録の“Surrender”(1978年)フリートウッド・マックのアルバム「噂」収録の“The Chain”(1977年)ルッキング・グラスの“Brandy (You're A Fine Girl)”(1972年)などなど、ピーターの母・メレディス・クイル(ローラ・ハドック)の音楽セレクトのセンスの良さ!たまらない。

01. Mr. Blue Sky / Electric Light Orchestra,
02. Fox On The Run / Sweet*,
03. Lake Shore Drive / Aliotta Haynes Jeremiah,
04. The Chain / Fleetwood Mac,
05. Bring It On Home To Me / Sam Cooke,
06. Southern Nights / Glen Campbell,
07. My Sweet Lord / George Harrison,
08. Brandy (You're A Fine Girl) / Looking Glass,
09. Come A Little Bit Closer / Jay & The Americans,
10. Wham Bam Shang-A-Lang / Silver,
11. Surrender / Cheap Trick,
12. Father and Son / Cat Stevens,
13. Flash Light / Parliament,
14. Guardians Inferno / The Sneepers feat. David Hasselhoff

 冒頭、エゴとメレディス・クイル(ローラ・ハドック)がデートをするシーン。懐かしのアイスクリームショップ「デイリークイーン」の店舗が登場する。日本では1976年に進出、松屋銀座に店舗があり、アイスクリームだけでなくハンバガーやホットドッグも扱っていて、マクドナルドよりも安く、友達とよく食べに行った。秋葉原デパートの階上にもあって、アキバにカセットテープを買いに行った帰りに立ち寄った。ちょうどエゴとメレディスが付き合っていた頃のことである(笑)

 エゴが創造した星でのクライマックスは、とにかくカラフルでヴィジュアルが楽しい。その星でエゴの従者をしている女性エイリアン・マンティス(ポム・クレメンティエフ)が可愛い。なのに、ドラッグスは自分の趣味でないからと、かなり乱暴な口をきく。なんて酷いやつだと突っ込みながら見るのも楽しい。マンティスはガーディアンズの一員となって、この後も『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』『同/エンドゲーム』でも活躍することになる。



 

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