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脳の性質を利用したミドルシニア世代の資格学習法

私が50代当時の宅建士受験で感じたことをお伝えします。

宅建や他の資格受験予定の方の参考になれば幸いです。

私は学習をするなかで、「記憶力が落ちてきたのは、年齢のせいかな」と思っていました。

しかし、最近の脳科学の研究においては、「人間の記憶力は若者のほうが優れている」という通説が、大きく変わりつつあるということです。

私の学習法は、結果的に脳の性質をうまく利用できたのかなと思います。


脳科学的にみた私の学習法

私は、「自分の手を動かして紙に書くこと」これを繰り返して記憶の定着につなげる学習方法をとりました。

まさに忘却との闘いで、書いて覚えて忘れ、また書いて覚えることの繰り返しです。

この方法で学習を進め、本試験2か月前から重点的に過去問演習を回していきました。

同じ間違いをした論点や数字を紙に書き出し、再度記憶を定着させるようにしました。

脳科学的にみると、この方法はそれなりに理にかなっていたと思います。

ある脳科学者の先生によると、脳の性質上、学習において大切なことは「使う」ことだというのです。

たとえば英語力をつけたい場合は、外国人に積極的に話しかける、英語でニュースを聞く、英語の新聞を読む、英語で日記を書く。そういった五感を使えば使うほど記憶は定着していくのだと。

「見る」「書く」「聞く」「話す」などさまざまな所作を同時に行なった方が、学習効果が上がるということです。

私が記憶を定着させるために、自分の手を動かし紙に書きつけて覚える方法は、間違っていなかったのです。実際、合格という結果を出すことができました。

試験結果の概要について

・試験日 平成29年10月15日(日)

・申込者数 258,511人(前年度 245,742人 対前年度比 12,769人増)

・受験者数 209,354人(前年度 198,463人 対前年度比 10,891人増)

・受験率 81.0% (前年度 80.8%)

・合格判定基準 50問中35問以上正解した者を合格者とする。(登録講習修了者は45問中30問以上正解した者を合格者とする。)

・合格者数 32,644人(前年度 30,589人 対前年度比2,055人増)

・合格率 15.6%(前年度15.4%)

・平均年齢 35.3歳(前年度35.3歳)

・最高齢合格者 89歳(男)

・最年少合格者 13歳(男)

・職業別構成比 不動産業34.4%、金融関係10.0%、建設関係9.6%、他業種23.1%、学生11.5%、主婦3.9%、その他7.5%、

宅建試験サイト:一般財団法人 不動産適正取引推進機構 | 宅建試験 (retio.or.jp)

合格者の平均年齢を見ると、35.3歳です。

当時50代の私から見た場合、若い方が圧倒的に多いといえます。

ただ、最高齢合格者が89歳の男性です。何はともあれスゴイ!です。

最年少合格者は13歳、中学生でしょうか。こちらもスゴイと思います。

合格者の職業別構成は、不動産業の方が3分の1以上です。それと金融関係、建設関係を合わせると半分以上になります。

当然かもしれませんが、やはり仕事で必要な業界に関係する方の合格者が多いです。ちなみに私は当時、製造業関連の会社員でした。

自己採点と合格ライン予想

さて、試験終了後の自己採点のことについてです。

私は、設問番号の若い順に設問1から14までの権利関係から採点に入りました。

設問10くらいまで進んだところで、頭から血の気がスーッと引いていくのを感じました。なぜかというとそれは、予想以上に不正解が多かったからです。

そして、設問14までの正解が5問だけでした。権利関係で9失点もしてしまいました。

権利関係は、試験解答中にあまり手ごたえを感じられなかったのですが、まさかここまで失点するとは思いませんでした。

正直なところこの時点では、ダメかも・・・とあきらめかけてしまいました。しかし、気を取り直して答え合わせを進めました。

法令上の制限、税金・価格評定、宅建業法、諸法令・統計等までまとまった失点はありませんでした。

科目ごとの予備校合格目標点を下回ったのは、権利関係のみでした。

以下に平成29年度の本試験終了後の自己採点と予備校の合格ライン予想を示します。

権利関係(設問数14問)自己採点5点(予備校合格目標点7~8点)

法令上の制限(設問数8問)自己採点6点(予備校合格目標点5点)

税金/価格評定(設問数3問)自己採点2点(予備校合格目標点1~2点)

宅建業法(設問数20問)自己採点18点(予備校合格目標点16点)

諸法令/統計等(設問数5問)自己採点4点(予備校合格目標点4点)

自己採点結果は、35点(全50問中35問の正解)でした。

試験直後のおもな予備校の合格ライン予想は、34±1点(33~35点)でした。スレスレ合格ライン予想に届いてました。

あくまでも予備校の予想ではありましたが、合格圏内に入っていました。

結果発表

1ヶ月半後に発表された結果は、合格でした。

国家資格試験に合格できた!素直にうれしかったです。

私の得点は35点、合格判定基準は35点で、ボーダーラインでしたが合格は合格です。

おわりに

私が宅建試験に合格したのは、54歳のときで学習期間は約6か月でした。

学習するなかで、一度覚えても時間がたつと忘れていることがよくありました。冒頭で述べたように私は、記憶力が低下するのは、年齢の影響かと思っていました。

しかし、脳科学の研究において近年、成人の脳でも新生し続ける神経幹細胞の存在が明らかになったといいます。

つまり、学習や記憶は、大人になってからも十分に可能であると。「年をとったから記憶力が落ちた」というのは、事実ではないということです。

脳細胞も筋肉と同じで、年齢にかかわらず使わなくなったら、記憶力は低下してしまうそうです。

しかし、筋トレでふたたび筋肉がつくように学力や記憶力も、その人が行動を変えることで、伸ばすことは可能なのだと。

そうなんですね! ミドルシニア世代にとっては希望がもてます。
ちなみに、東京しごとセンターの定義によると「ミドル」は30歳から54歳「シニア」は55歳以上とされています。「ミドルシニア」とは、ミドル世代とシニア世代を指し、おおむね40代から60代の中高年層が該当します。

これからも年齢にとらわれず、積極的に脳細胞を使うように行動していきたいと思います。

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。

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