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パリオリンピック 【個人的総括】 2024年

パリ五輪が終わり、どこか楽しみが一つなくなったような、そんな感覚に陥っている今日この頃です。日本人選手の活躍が見離せなかった今回のパリ五輪で特に印象に残っているシーンや試合を、僕の余韻が冷めないうちに綴りたいと思います。

堀米 雄斗 選手の2連覇

男子スケートボードの堀米選手の2連覇は、心から尊敬の念を寄せました。もちろん五輪での2連覇を達成したこと、そして最後のラストチャンスのトリックで大技を決めた勝負強さ。パリ五輪の出場も危ぶまれた中での、優勝して出場権の獲得、本番での金メダル。ここぞというところでの勝負強さはどこからくるのかなと思わされます。インタビューでも言っていましたが、【自分を信じること】が大技を決めれた理由だと述べます。最後のトリックの前に、口角をあげ微笑んだ裏には、これで今まで苦しかった瞬間から解放される嬉しさだったと言っていました。五輪種目となったことで、どこかストリートをしていた頃に感じていた遊びの感覚がなくなって地獄みたいな過去3年間だったと。心の底からスケートボードというスポーツが好きで、本来は遊びや娯楽であるはずのスポーツ、そしてストリートから生まれたカルチャーが五輪の競技になることでうまれた葛藤と戦いながら掴み取った金メダル。いろんな想いが伝わってきて感動をいただきました。

スケートボード発祥のアメリカのライバルの選手と

金メダルを獲得した後に、数回にわたってスケートボードが彼の人生にとってどういう位置付けなのか彼の心情をインスタグラムに綴っていましたが、
特に印象的な投稿は、この投稿 の【1%でも可能性があるなら】と一言だけこの写真と共に書いていたこと。五輪という舞台での勝敗は、本当紙一重の戦いであるのだなと認識させられました。

本人 IGより

ジョコビッチの優勝

こちらのNoteでも言及しましたが、元テニスプレーヤーであり、テニス愛好家にとって今回の男子テニスの決勝の勝敗は、目が離せないものとなりました。ジョコビッチ vs アルカラス、どちらが勝っても史上最年長、または史上最年少での優勝。長年テニス界を牽引してきたレジェンドと、次のテニス界を引っ張る新星との戦い。金メダルは、ジョコビッチの手に。2セットともタイブレークまでもつれ一進一退のテニスで、どちらにも転びかねなかった試合でした。ジョコビッチのおそらく最後であろう五輪で絶対勝つんだという気迫が画面越しでも伝わってきました。最後のポイントを決めてコートに倒れ込んで、手を震わせながら優勝を噛み締める姿は心打たれ、テニスの美しさを感じさせられました。

生涯4 大 大会 グランドスラムを達成して、五輪の金メダルもあわせてゴールデンスラムを達成した史上5人目ともなり、生きた伝説となりました。いつまでハイパフォーマンスを維持してプレイするのか定かではないほど、衰えを感じさせません。彼のアスリートとしての凄さはどこからきているのか気になります。

チーム・ジョコビッチで抱擁するシーン

ブレイキン

今回、はじめてオリンピック種目となったブレイキンですが、ストリートのカルチャーがこうして国をあげての競技になるのは、スポーツが娯楽の延長線上にあるのだなと再認識させられます。日本人女子の湯浅亜実選手が、女子ブレイキンで金メダル。そして、男子からは2名の選手が堂々のパフォーマンスを披露しました。ブレイキンの中継を生で夜中まで見ていたのですが、目が離せないほど夢中になりました。ダンス自体がパフォーマンスであり、エンタメ要素の高いスポーツですが、人間離れしたパフォーマンスがわかりやすくどれだけの練習をすれば良いのか想像もつかないスポーツで、このパリ五輪を機にブレイキンに魅了されました。自由に自己表現できるストリートのカルチャーをスポーツにしてくれて先人に感謝です。

閉会式
まるでお祭りのような、空気感が印象的だったパリオリンピックの閉会式。ロサンゼルスが2028年の五輪の開催地でもあるということもあり、五輪の旗をアメリカに託す演出もトムクルーズがサプライズ登場しての大胆さとロサンゼルスを舞台に活躍するアーティストのパフォームが、Hollywoodを彷彿とさせました。早朝4時に起きて釘付けとなったオリンピックの閉会式。スポーツをする選手にとっては、レッドカーペットの上を歩いているような気持ちになるんだろうなと想像しながら見てました。

2028年 ロサンゼルスに向けて
女子7人制ラグビー日本代表のスタッフとして帯同した2021年の東京五輪。コロナ禍ということもあり無観客で開催され、オリンピック感もそこまで感じられませんでした。また、チームの状況も良いものとは言えず、辛い想い出として過ごした2021年の東京五輪。正直、この過去の経験もあって五輪を良いものとして捉えることができていませんでした。ですが、今回のパリ五輪はテレビ越しでの観戦でしたが、スポーツの価値や意義を改めて感じさせられ、熱狂の渦をうみだし、人に勇気と感動を与え、たくさんの人の人生に影響を与えるものこそがオリンピックなんだと、五輪を一度俯瞰するように浸っていました。パリ五輪で、僕の中での五輪熱が再び蘇ってきました。五輪という特別な舞台をアスリートではない立場で、僕も五輪を目指す覚悟の灯火みたいなものが心に灯りました。やっぱりスポーツは素晴らしい。2028年に向けて、僕ができることは自分次第でいくらでもある。アスリートを支援するサポーターとして、コーチとして、アスリート同様に日々の努力を絶やさず、スポーツを通して自分の夢物語を歩んでいこうと思います。

和田 俊明


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