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初めて知った 無料の高速道路(新直轄方式)のこと

この夏(2024年)、私は親友の斉藤さんと2人で、北海道の襟裳岬まで車で行った。
そこから、本拠地である北海道の歌志内まで、帰らなくてはならない。
襟裳岬を出発したのは夕方の6時頃だった。歌志内まで距離にして約300㎞もある。

そこでスムーズに帰るには、帯広側に出て大樹(たいき)町から無料の高速道路E60に乗り、そのまま有料の道東自動車道E38に入り、トマムICで降りようということになった。

走る距離は、おおむね次のとおりだ。
・無料区間 E60号線(帯広・広尾自動車道) 大輝~芽室帯広IC 約54㎞
・有料区間 E38号線(道東自動車道) 芽室帯広IC~トマムIC 約47㎞


襟裳岬からの帰路に利用した、高速道路。
無料区間と、有料区間がある。

北海道には無料区間の高速道路があることは知っていたが、無料は一時的なもので、全区間が完成したら有料にするのだろうと思っていた。でも、これは私の間違った思い込みだと分かった。全区間が完成しても永久無料なのである。

それを知ったのは、後日である。
自分でいろいろ調べてみると、この無料高速道路は、新直轄方式と呼ばれるもので、2001年の第一次小泉内閣発足後に始められたものだと分かった。
従来のように高速道路会社が造るのではなく、国と都道府県が建設・管理費用を分担して行う方式である。

無料なので、高速道路ではあってもサービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)は無い。その代わり、隣接した道の駅を利用することで、SAなどの代替として欲しいという考えだ。

でもそれだけでは、将来有料になるのか、永久無料かは分からない。
そこで北海道開発局の道路担当課に電話して、その旨を尋ねた。
担当者は「国の方針が変わらない限り、永久無料です」と、明瞭に答えてくれた。
これは有難い。

道路には、「道路無料開放の原則」がある。これは、道路は自由に通行できるべきであるという、道路法に基づく道路行政に置ける原則である。

道路は社会生活に無くてはならないインフラストラクチャ―、つまり生産基盤であり、生活基盤である。
生産基盤の面で見ると、今日本の物流の9割をトラック輸送が担っている。
生活基盤の面で見ると、道路が無ければ、移動の自由が得られない。如何に道路が大切かがわかる。
だから無料の原則がある。

私はかねがね、日本の高速道路の通行料金は、とても高いと思っている。
ヨーロッパのアウトバーンは有料区間があっても安いし、アメリカの高速道路は一部を除き、無料である。

そう思っていたから、開発局の方にその旨を話し、「既存の有料高速道路をすぐに無料にすることは難しいとは思うが、代わりにこのような新直轄方式道路の整備普及を熱望しております」と伝えた。

この事を通じて、今回とても政治を身近に感じたのであった。

尚、この無料の高速道路は、近年他府県においても存在してきている。

#無料の高速道路  

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