光が見えて来た「楽しむピアノ」
私がピアノを弾きたいと思った理由は単純だ。
「夕食などの時、好きな曲をピアノで弾いて欲しい・・・。でも、50年以上誰も弾いてくれた人はいない。ならば自分でやるか」ということだ。
そして、誰かの為に弾いてあげたい。そこに居る仲間を喜ばせてあげたい。そんな気持ちが日に日に強くなってきている。
弾きたいのは、ポピュラー曲、歌謡曲、映画音楽、カントリーウェスタン。逆にクラッシックを弾きたいとは全く思わない。だからひたすら弾きたい曲の楽譜ばかり広げている。
そして、ここ数か月、毎朝毎夜に数十分づつ、左手にコード、右手にメロディーを覚えさせている。
私のピアノは電子ピアノだから、ヘッドホンを付けていれば深夜、早朝でも全く問題はない。
最初の頃は、手の指が広がらずに強張っていたり、肘から手にかけての前腕部が吊りそうになったりしていたが、今はそれは乗り越え、だんだん弾けるようになってきた。
そんな気持ちの私に、新聞に出ていた加藤登紀子さんの言葉が、あと押ししてくれた。
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人間としての達人を目指す。
「専門家」とか、「業者」に任せないで、出来るだけ自分で考え、自分で決め、自分でやって、自分力を高める!
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確かに、そうだよなぁ~ と思う。
それで、ピアノに対する考え方を、シンプルに再考してみた。
すると、私の中に、こんな言葉が3つ出て来た。
1・車の運転ができるならピアノも弾ける。
ピアノも車も、両手両足を使って操作する。車も、ヨットも、飛行機も最初は「両手両足を同時に使って、こんなこと、どうやってやるのだろう?」と思った。だが自分が出来るようになると、「なんだ、こんなもの慣れれば誰でもできるじゃないか」と思った。
だから、車が運転出来る人は、ピアノも出来るようになる。
私はプロを目指すわけでもなく、コンテストに出て他人と上手さを競いたい訳でもない。ただ、単純に楽しめればいいのである。
車で言えばスーパーに買い物に行けて、近郊にドライブに行ければ良いだけだ。だからそんな難しいことはないだろう。そう思うようにしている。
2・手元を見ないで弾く。
これはパソコンのブラインドタッチから、そう思った。
パソコンのキーボードをたたくとき、背筋をまっすぐ伸ばし、両手を前に出してドンドン入力する女性を見て「カッコイイ!」と思った。
入力の達人で、手元のキーボードを見ながら打つ人はいない。原稿やモニターをチラッと見ながら目にも止らぬ速さで打ち込んでいく。手元を見ていたら遅くなる。
パソコンのブラインドタッチで文字を書いていくと、手書きの約6倍の速さになる。
私も、最初はキーボードを見ながら入力していたが、今は、完全にプラインドタッチで出来る。車だって、手元や足元を見ながら操作する人はいない。
だから今、手にコード進行と、メロディーを覚えさせている。
3・上達は、二つのことに比例する。
その1. 上達は「上達への意欲」に比例する。
その2 .上達は「ピアノを弾く時間」に比例する。
まぁ、振り返れば、全てそうだった。
何事も最初は、凄く高い壁、厚い壁に見えた。でも振り返ると、車も、飛行機も、パソコンのプラインドタッチも、その2の通り、行った時間に比例し、全て出来るようになっていた。
ピアノはまだその途中だが、いづれ出来るようになるだろうと思えるようになった。
夢さえ見ていれば、人生は素晴らしい。