常識やその場の感情で意思決定される世界 機械的に日常が整備された世界 周囲と合わない自我は潰される世界 意欲的に仕事をし、 社会に貢献したいだろうと思うだろうか 勉強する大人は少なく 見かける顔はどれも暗く やすきに流れている 苦労を楽しめる仕事ぶりがどこにあるのか ホワイトのぬるま湯に浸かった大人が いっちょまえに弱いプライドを守るために 指導と称して経験が浅い弱いものに意見する 見守るではなくいびるであり ただ意欲喪失 責任などとるわけもなく 座っていれば稼げる高
石より静かに 小鳥のように軽やかな歌声で 君に寄り添っていたい 同情でも心配でもなく 君の存在をただ抱き締めてたい 近づいた理由は知らない でも君がいるだけで 穏やかな風が吹く 貴方の肌から、優しさを感じたのは きっと貴方が、心から優しい人だから 取り入るほど純粋なこころが美しくて いつからか何故か安らいでいた 普段石のように固く 心を閉ざして仕事に向かうのは 孤独な闘いをしているから 本当の柔な心を見せるのは私だけでいい
夜空を彩る赤提灯 観衆の鼓動に共鳴する和太鼓 人々の視線を奪う踊り 軽やかに華を添える笛の音色 おけさ笠を目深に被り踊る女性たち 練り歩く道路に席を並べる家族連れ ビールを片手に微笑むカップル 親の周りで駆け回る子供たち 一人帰宅し、目をとめるサラリーマン リズムに合わせれば、皆おいで 個の境界線を緩めた交流の温かさ 「街」をゆっくり「町」に変える不思議な夕暮れ時
「答え」を探さなくなってから 過ぎてゆく いつもの日々 「今を楽しめばいい」の言葉を飲み込こんで いつもの日々 を潰している 沸々と湧き出ていたモチベーションは どこかに埋もれてしまった 「自分探し」をしていたら 徒労に終わるって理解しているから 始めてしまったら沼にはまって 周囲の時間に遅れてしまいそうだから 心のお押入れに そっとしまっている 透き通る青い空や 仕事帰りの下り坂から眺める明るい住宅街も 「綺麗だな」の一言で片付けられるくらい 心が乾いてきたのかもしれ
幻想のあなたを 追いかけてしまう私の心は 陽炎のように空中を彷徨っている 実態を伴わない私の感情は 空虚で時間だけが過ぎていく 教えてくれたあの歌が 断りの返事だと思えば、 貴方の行動は、筋が通るのに 今日も、微かな希望を胸に 陽炎となって世界をぼーっと眺めている 貴方の胸に抱かれた夏 もうあの時間は帰ってこない ああ、蝉がないている アスファルトと太陽から伝わる熱が 体内に籠って増幅させていく 陽炎を この渦巻く熱の対流を いっそ溶かして葬らせて 夜の熱がこも
可愛いくて守りたいと願ってやまなかった あの娘が 私の胸で眠っている 庭の朝顔の蕾が開いた初夏 白い頬にサラサラの長髪 寝息が心地よく肌をくすぐる 昼間のいたずら顔と 今の天使の微笑みとの差に 思わず愛おしくなって頬を撫でる 取り憑かれた君の存在 君を細胞まるごと受け入れたい
人治社会 出した成果も意見も嫌われたら霧隠れ エゴ貫くと消耗するから エビデンスも感情も無視して 手を動かす個体になる 頭の動かさない方が楽だし 組織上、上手くまわるから 暖かい交流が少ない合理化組織 なのに意思決定は感情論 どうやら、周りの感情が私の評価を握るとか 感情の受入先がなければ 自己の輪郭が雲隠れ 私は誰? 息詰まり 疲労ぎみ 能無しは去れ 穏やかで知的な包容があったら もっと伸びる人はいると思うな 学習方法をしらない人は 作業員として使い捨て 最大効率
あなたがいいよって言ってくれるから 私は、うん、って言って楽しめる あなたが、いいじゃん、って言ってくれるから 私は、そうなんだ、と思って、一歩踏み出すことができる 優しく背中を押してくれるあなたに 一緒に時間を共有して、伴走してくれるあなたに 救われたくて、包まれたくて ねえ、って声をかけてしまう 私に要求が少ないあなたは 私では満たされていないのかな 不安になって、また ねえ、って声をかけて、 やっぱ何でもない、って言ってしまう
慕っていた影は 私の身体を疼く渇望が作り出した虚像か それとも安らぐ一時避難所だったのか 知性の香りに誘われて ぐんぐんと踏み入れた森の中では 満たされた気持ちの磁場から 心の方位磁針が回り続けている 貴方を満たしてあげたい気持ちが 遠く彼方、透き通る青空に消えてしまいそう 5分おきに通知を確認しては 切なさを噛み締める 結末が見えている関係性に納得してるのに 未だにあなたのアテンションが物足りない 外れた螺子をいつまでも探している 頼りがいがある胸板とリズミカルな心
寒さが肌を刺すようになってきた 外で寝ている貧しい住人は 寂しくないのだろうか 寒さに震え自分の体温を下げないことで 必死に時を過ごしていないだろうか 生きることは死ぬこと 死に方は生き方に繋がるのなら 私は自分の何にすがって明日を生きるのか 何もない自分が 何かを得るために犠牲にする時間は 私にとって価値があったのか 捧げてもよいものなのか ここで学びを止めたら 私は消費者と変わらず ダレカニスガリナガライキルゴミとなる 甘えるような気持ち悪い笑みを含んだ生物に
ムラサキ キミドリ フカミドリ 壊れかけの街 路地裏 絵の具を垂らしたかのような色ツヤ良い有機野菜 並んでいる 砂ぼこり被り背が丸く 眼光鋭い初老が 僕を見て、買えと手招きをしている ツヤ肌の野菜 雫滴る新鮮な野菜 しわがれた初老 砂埃を被る野菜売り ガヤガヤ 異国の地 豊かな資源とまだ貧しい住人達 太陽に照らされた雫滴る野菜たちが 未来を物語るようで眩しい
混沌の中を進む 目の前にある微かな光を 全て掴みにいきたくて 僅かな光を辿れば、 やがて太陽をも掴むと諦めきれなくて 周囲を翻弄しながらも 日が昇れば、目の前の道を進んでいく 貴方の包み込むような優しさと 無意識の意図を当意即妙に指摘する明晰さに 未来を預けられる安心感を得て さらけ出して前に進み始める 貴方の優しく満たされた微笑みが 私の存在意義になりつつある 己に厳しく日々研鑽し 火の粉が散りつつ銘刀が造られる様は 心熱く美しく 遠くて淡い
自ら湧き出る生身の感情や、 道理や社会的倫理的に思考故に結論付けた判断基準により 社会的生物として、一人の人間として、 他者と緩やかに激しく関わり合っていく だが、外部から得た浅い情報により 表面的に人を判断し見下し 社会的生活の中で自分の立場を確保していく愚かさ それに惑わされたり、 強制的に浅はかさな基準に合わせさせられ、 もしくは自ら合わせようと生きてしまう 子供たちの心と未来の空虚さが、 未来を、分厚い雲のごとく支配している 感情を殺し、思考を停止することは、 自
自分が選択した道は間違っていたのだろうか だれも信じられない私は 自分も信じられていないけれど 責任もって選んだ道さえも 時間が立つと後悔して 他のきらきらしている友人の笑顔を見て 違った道を歩んでいた私を想像してしまう ああ、どのくらい差が開いたんだろう 一皮も二皮も向けたあなたが とても眩しくて 自分の道に誇れなくて あなたを信じた私が とても馬鹿らしくて 自分を信じた私が 馬鹿らしくて もう、全て失った気がした 2021/12/12
何者にもなれない 何にも馴染めない ただ不気味で不器用な個体が 街を徘徊し奇妙に動き回っている 顔は爛れ 目は精気がなくうつろい ただ腹だけは立派に出ている 愚かさと馬鹿さを自覚し 排泄と飲食を重ねる日々 アイデンティティの収縮により 次第に喉を通らなくなる 気づけば枯れ木に成り果て いつの間にか置いてきた香る薄桃色の牡丹も 土にかえる 青い空虚な空 砂だらけの汚れた街 活気ある住民の話は遠い 静かに無機質な感情への抵抗を諦め 私も土に帰す
全て見透かされていることへの 安心感とただならぬ信頼感 羊水に浮かんでふわふわと 貴方の温もりの中を生きている