2. お言葉のある毎に
天保九年十月の立教の時、当時十四才と八才であったおまさ、おきみ(註、後のおはる)の二人は、後日この時の様子を述懐して、
「私達は、お言葉のある毎に、余りの怖さに、頭から布団をかぶり、互いに抱き付いてふるえていました。」
と述べている。
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この頃、夜中の12時頃になると、毎晩神様がお降りになり、地響きのように大きな音や声が聞こえていたそうで、それは夜中じゅう響き渡っていたとのお話も残っています。
「一同の意見を申し上げお断り申し上げたところ,教祖の動作がひとしお激しくなり、お持ちになっていた幣の紙は振り上がり、激しく揺れて散々に破れ、幣を持った手の甲の下側は畳に擦りつけ為されて、血が淋漓としてほとばしり流れるのをさえ弁えなく夢中になられた。
その激しさに、参集した親戚知己の皆々その場に平伏して打ち震えたという。」
と書き記されてあります。
親神様の思し召しが差し迫った状況であったことが拝察できます.