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6.心を見て
嘉永5年、豊田村の辻忠作の姉おこよが、お屋敷へ通うて、教祖からお針を教えて頂いていた頃のこと。
教祖の三女おきみの人にすぐれた人柄を見込んで、
櫟本の梶本惣治郎の母が、辻家の出であったので、
梶本の家へ話したところ、話が進み、
辻忠作を仲人として、縁談を申し込んだ。
教祖は、
「惣治郎ならば、見合いも何もなくとも、心の美しいのを見て、やる。」と仰せられ、
この縁談は、目出度く調うた。
おきみは、結婚して、おはると改名した。
惣治郎は、幼少の頃から気立てがよく素直なため、村でも仏惣治郎と言われていた、という。
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教祖は、先人の方々に
『里の仙人になってくれ』とお話し下さったそうです。
人里離れた深山で厳しい修行を積んで悟りを開く人よりも、
日常の人間社会の中で、仙人のように暮らしていく人のことを言います。
梶本惣治郎さんは、このようなお方だったのではと想像いたします。
おはる様は、この後初代真柱・真之亮様のお母様となる方で、
おはる様の嫁ぐ時のお話です。
おはる様は一番初めに「をびやゆるし」を戴かれた方で、
「をびやためし」と言って、
まず教祖ご自身で、
次におはる様の場合というように、身内からそのためしをかけられました。
「をびや許し(帯屋許し)」は、
「よろづたすけ」の道あけとなったものです。
以前、魂はいつ、どの時点で入り込むのか、ということを
調べたり聞いたりしたことがありました。
6ヶ月でをびや許しを戴くことから、
六台治まる6ヶ月なのか…。
じゃあそれまでは
胎動があっても魂が籠ってないのか、とか
お腹に宿ったときではないか、とか
様々な意見がありますが、
どこにも見当たらず、未だはっきりとしたことは分かりません。
わかる方がいらしたら教えてくださいませ。