【3/19開催!】土佐市公開シンポジウム「移動する外国人市民と地域防災」
昨年度、土佐市が行った市内に暮らす技能実習生/特定技能外国人へのアンケート調査では、 8割以上の人が「土佐市での避難訓練をしたことがない」と答えています。その結果を受け、今年度、土佐市では技能実習/特定技能などで在留する外国人市民と地域住民による共同防災事業を実施しました。
今回のシンポジウムでは、共同防災事業のレポートに加え、専門家の方々によるレクチャーやディスカッションを行い、これからの地方における外国人市民と地域の防災について参加者の皆さんとともに考えてみたいと思います。
〈プログラム〉
13:30 イントロダクション
【第一部】プレゼンテーション/レクチャー
13:35 土佐市活動報告
土佐市における外国人市民と地域住民による共同防災活動
話者:阿部美香
13:55 レクチャー①
防災・減災のための多言語支援(仮)
話者:土井佳彦
14:20 レクチャー②
能登半島地震とインドネシア人コミュニティ(仮)
話者:阿部一郎
14:45 休憩
【第二部】ディスカッション
14:55 グループディスカッション
グループごとに課題について議論/アイデアシートに記入
15:15 パネルディスカッション
テーマ:地方における多文化共生と防災
土井氏 × 阿部氏 × 土佐市副市長 × 阿部航太 × 阿部美香
16:00 終了
開催の背景
全国的な傾向と同様に土佐市でも外国人住民の増加が著く、現在(2024年12月末時点)の外国籍の方の人口は483人で、2016年の282人から7割増加しています。 そしてその中で、技能実習生、及び特定技能外国人は302人、全体の62%を占めます。彼ら彼女らは、ベトナム、インドネシアをはじめとしたアジア地域から来日し、1〜5年の限定された期間で実習(就労)しており、市内における農業、漁業、加工業をはじめとした人手不足を課題に抱える産業を支える存在です。しかし一方で、言語の壁や文化の違いなどにより地域のコミュニティから孤立する傾向があることが、地域社会や防災の面における課題となっています。
異なる背景をもつ彼ら彼女らは、市の産業を支える存在というだけでなく、新しい価値観や、魅力的な異国の文化を教えてくれる隣人です。土佐市では、技能実習生、特定技能外国人との関係づくりをとっかかりとし、市の多文化共生事業を進めています。
ゲストプロフィール
土井佳彦
大学卒業後、留学生や技術研修生らを対象とした日本語教育に従事。2008年、「多文化共生リソースセンター東海」の立ち上げに参画し、翌年に代表理事に就任。2009年にはNPO法人多文化共生マネージャー全国協議会の理事に就任し、2018年より代表理事を務める。災害時外国人支援の知識やノウハウを盛り込んだ『防災・減災のための多言語支援の手引き2023』(自治体国際化協会発行)の策定に携わる。
阿部一郎
公財)箕面市国際交流協会事務局次長を経て、(特活)多文化共生センター理事長、東京外国語大学多言語多文化教育研究センター研究員、全国各地の国際交流協会のアドバイザー等を歴任して現在に至る。大学で教鞭をとる傍ら、バンコクのスラムで暮らす子どもたちへの教育支援活動や国内の子育て支援のNPO活動に参加している。土佐市の多文化共生プラン策定事業にアドバイザリーとして参画中。
阿部航太・阿部美香
2022年4月に土佐市に移住し、「海外からの技能実習生と地域住民との交流づくり」をミッションに地域おこし協力隊として活動を開始。土佐市において、実習生を含む様々な人たちが集えるスペースの立ち上げを目指す「わくせいPROJECT」を展開し、市の多文化共生事業に従事しながら、市内外におけるリサーチや、ワークショップの開催、執筆や講演など活動を広げている。
参加方法/お問い合わせ
シンポジウムへは申し込みなしでの当日参加も可能ですが、人数把握のため可能な限り事前申し込みをお願いしております。
近いテーマにすでに取り組まれている方、これから取り組もうと考えている自治体職員の方など、さまざまな方のご参加をお待ちしております。
3月19日、土佐市でお会いしましょう!