エンジニア若手メンバーがキャリアに迷わず自走できる環境を目指して(探求編) #3
こんにちは!北地(@tos_kitt)です。
前回の記事に引き続き、"People Experienceチームが取り組む"若手メンバー向け育成/成長支援" の取り組みについてご紹介します。今回は改めてコンテンツを検討・実施した結果どうだったのか、また実施した結果の振り返りをご紹介します。
ターゲットに刺さりそうなコンテンツを再検討
前回若手メンバーからもらった意見を基に、改めてコンテンツの検討を進めました。
まず意見出しの中で、"技術面で自分の強み弱みがわかると良い" という意見にも着目し、例えばスクラムマスターの界隈で参考にされるアジャイルの車輪をイメージし、オープンソースのレーダーチャートの導入も考えました。(下記参照)
https://unlearned.github.io/engineeringladders/ja/
ただ、この取り組みはものさしを作り更に利用者間で認識を合わせる点で難しさを感じ、マネージャー/メンバーともに導入のハードルが高くなることが想定されました。そのため、導入には至らず別の案を模索することにしました。
よりハードル低く "自分を知る" きっかけを作りたいということで、次の案としてはワークショップ形式の場を提供することを考えました。
そもそも、開発本部では新卒入社メンバーに対してこれまでキャリアや成長周りを考える機会を提供できていませんでした。本取り組みは、若手メンバーのキャリアに対する不安や心配を聞く機会が増えたことがきっかけでした。
そのため、若手メンバーがキャリアや成長周りの何らかのもやもやを抱えているという点に着目し、まずはそのもやもやを具体化・共有できる場を提供することで、"自分を知る" ことのきっかけにできるのではと考えました。
なお、この取り組みに関しては全社人事の取り組みでキャリア入社メンバーに対して行われている "もやもや共有ワーク研修" が参考にでき、かつ実際に受けたメンバーが本取り組みの満足感が高かったという感想もあったため、取り組む価値はありそうと判断しました。
もやもや共有ワークを実施
もやもや共有ワークの実現にあたり、コンセプトを以下のように定めました。
誰に
若手社員(新卒入社2-3年目)メンバー
※1年目はチーム配属して間もないことからこの取り組みからは除外
なんと言ってもらいたい?
・キャリア/成長などに対して感じていた漠然としたもやもやが言語化できた
・近い職能/年次の人のもやもやを知り、他の人も悩みを抱えていることを知ることが出来てほっとした
・普通に業務していると考える機会がなかったけど、参加することで今後のキャリアや成長について考えるいいきっかけになった!
やったこと
もやもや共有ワークでは、事前にアンケートに答えてもらい、記入したアンケートを持ち寄りワークショップを実施するという内容でした。アンケートでは以下のようなことを記入していただきました。
自身の成長やスキル、今後のキャリアなどどんなもやもやを抱えているか
もやもやしていることの背景やきっかけになった出来事
ワークショップは1時間で、以下の流れで行ないました。
イントロダクション(この会のコンセプトなどの説明)
自己紹介 & チェックイン
チェックインでは参加してくれた背景・理由を共有
メンバーが書いたもやもやを確認し、深掘りたいレコードに印をつける
印が多いものから順に議論
もやもやのオーナーから改めて詳細を共有
もやもやについて議論 (もやもやの言語化、深掘り)
option (「何かできることがあるか?」「協力をお願いしたいことあるか?」について話し合う)
チェックアウト
各自このワークを通じて感じたこと・行動したいことを共有
実施した結果どうだったか
対象者は20名弱おり希望者に対してワークを行なうという形でしたが、結果的に3名のメンバーに興味を持ってもらい参加いただきました。
実施後のアンケートでは以下のような声がありました。参加してよかったという感想、この会を行なうにあたってより改善できそうな感想をいただくことができました。
この取り組みは参加して良かったと感じました。他の人と思いを共有する機会はないので、どう考えているか、自分が思っていることが自分だけの問題なのかが解決できるいい機会でした
もやもやの状態について言葉にすることで少し整理しやすくなった気がしました。また、近い悩みやもやもやを持っている人と話や対話ができたことで自分の認識に少し輪郭がつけられた感覚がありました
参加者からの質問は核心に近いことも多かったと感じているので、その部分に時間が使えるともっと自分の認識への理解が深まるかなと思いました
アプリにタイトルと自由記述をする必要があり、そこで言語化が必要だったので、ワークを通じて言語化したというよりも準備で言語化が必要だったという風に感じました
僕がこのような議論系の話に慣れていないというのもあるんですが、「共有する→意見を聞く」の後にどう会話を続ければいいのかが難しかったです
今回の取組みの振り返り
今回の取組みにより以下のような気付きがありました。特に、ターゲットや施策の方向性は今回の結果を踏まえて見直そうと考えており、現在見直し中です。
もやもや共有ワークを行なう時点で、参加者のもやもやは既に言語化・具体化するところまで達成出来ていた
その次のステップの "ではどうすればよいか?" という扱いに困っていた印象
今回の参加者は職能の属性が近かったが、他職能も交わるとより違う視点が出てきて参考になったかもしれない
エンジニア限定でなくとも良さそう、ということはわかった
今回はファシリテーターがメインで進めたが、ファシリテーターに依存しない形が良さそう
参加メンバーだけで有意義な場とできるようにしたい(有意義な場の再現性を高めたい)
運営側に参加者の給与評価者がいると、話しにくいケースがあるかも
思ったより興味を持ってくれて熱量高く参加してくれたメンバーが少なかった
その後再検証のため別メンバーに声をかけたものの集まらなかった
ターゲットや施策の方向性は再検討の余地あり
さいごに
3回に渡りエンジニア若手メンバーが自走できる環境を目指した取り組みをご紹介しましたが、現在も道半ばという感じです。
振り返りにも書いた通りターゲットや施策の方向性は再検討の余地があり、絶賛見直し中です。なかなか一筋縄というわけにはなりませんが今後も引き続き探求を続け、エンジニア若手メンバーが自走できる環境を整えていきます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?