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IAFベルリン総会で感じた各国適合性評価機関の取組

ベルリンのブランデンブルク空港にいる。この一週間、ISMS-AC代表理事として、国際認定フォーラム(IAF:International Accreditation Forum)の年次総会に参加していた。

国際認定フォーラム(IAF)は、認証(Certification)を主とした適合性評価に係る国際的な相互承認協定などの連携を図るための国際機関・会議体であり、世界各国の認定機関(Accreditation Bodies)等が加盟している。

以下、仕事の詳細な中身には触れずに、個人的な感想を書いて、今回の出張に係る所感のまとめとしたい。

⑴ 適合性評価に係るルール作りの重要性
・グローバル経済の発展、持続可能な発展への取組、デジタル化の進展の中で、製品、サービス、組織マネジメント等に係る国際規格への適合性評価のルール形成は、益々重要になっている。
・今回のIAF・ILAC合同年次総会には、アジア、アフリカ、中東、ラテンアメリカ等における若い人財が多く集まってきた。例えば、中国や台湾の認定機関は若返りを図っている。

⑵女性の活躍
・20世紀初頭に欧州で始まった工業分野における標準化活動は、技術者の世界であり、その担い手のほとんどが男性であったが、近年の産業のサービス化、デジタル化等を通じて、女性の活躍が目立つようになった。新興国では、適合性評価に係る実務は優秀な女性の要員によって担われている。
・特に、イスラム圏、韓国等では戦略的に女性を登用し、国際会議に派遣しているようだ。

⑶日本の体制の問題
・日本政府は、本年春、知的財産戦略本部に国際標準戦略部会を設置した(高市早苗前内閣府特命大臣の指導下)が、適合性評価に係る国際規格や国際認定フォーラムに関する施策はあまり注目されていない。
・私の同僚のISMS-AC理事の富永典子は、適合性評価に係る国際標準化活動への貢献等が評価されて、今週火曜日(10月8日)、経済産業省による産業標準化表彰を、受賞することができた。
・しかし、富永さんも私も同年代であり、若手とは言えない。
・日本が、欧米諸国のみならず、中国、韓国その他多くの新興国等に伍していくための課題は多い。
・今回、日本の認定機関であるIAJapan及びJASaffから若手の女性職員が参加していたことに、一筋の光明を見たような気がする。
#ベルリン #IAF #適合性評価

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