私はどんな仮面をかぶって働くか? 「リーダの仮面」から学ぶ
この連休を使って、改めて部下との接し方を考えてみようと読んだ本がこちらでした。これまで学習してきたマネジメント本とは観点が異なり、多くの「気づき」や「見直す」機会を頂けたと思います。そして何より明日からの励みと勇気を頂けたのが収穫でした!
新米マネジャーに限らずオススメの一冊かと思います。
先ず印象的だったのは、昨今注目されているティーン組織や心理的安全性等のキーワードとは大きく異なるマネジメントを推奨しているというものでした。リーダーの仕事=「部下を成長させ、チームの成果を最大化する」というゴールに対して、「プロセスは極力管理しない」「部下のモチベーションは気にしない」「部下の立場に立って物事をいわない」等のアドバイスが含まれています。多少冷たい印象も受けましたが、未来の利益に向かって「数字」にフォーカスをあててマネジメントする考え方は個人的に同調したい点でした。
当然、リーダーの仕事を全うしていく過程においては、「仕事上での自身の立場」と「個人としての感情」のギャップがあるわけです。そこで著者はリーダーは仮面をかぶって仕事をしようと表現しています。
そして「会社を道具として仕事をする」という考えで部下に接してきた私ですが、この本を読み終えた後は、「会社の中に個人があるから成長につながる。先ずは会社への貢献を意識しよう!」という考え方に変わっておりました。
リーダーがフォーカスすべき5つの点
1)ルール
ルールを設定して、ルール通りに動いているかチェックする。ルールには「行動のルール」と「姿勢のルール」の2つがある。そして、主語をあいまいにしないこと、誰がいつまでにやるのかを明確にすること
「時間があるときでいいから・・・」や「もし貴方さえよかったら・・・」「上が怒るから・・・しないと」等の指示では責任の所在があいまいになり部下の成長にはつながらない。
私自身、よく言葉にすることでした。。
2)位置(自分の立ち位置)
「今」に視点を置くのではなく、「未来」に向けて視点を置いてマネジメントする必要があります。
そのために「お願い」ではなく「指示」を部下に与えることが大切です。
「あれってどうなった?」ではNGで、締切りを設けて指示を与えていきたいものです。
リーダーの立ち位置として重要だと感じた点は、「リーダーは上の指示に従いつつ、部下たちをマネジメントする責任がある」というものです。私自身、頑固な性格上、納得のいかない上司の考えはへし折ってでも部下へ指示することがありました。しかしこれでは会社は成り立ちません。ピラミッド組織にいる以上、上司の指示に沿った形で部下と接していきたいと思いました。
3)利益
リーダーがすべきことは部下たちを「会社に利益」に向かわすこと。個人の成長よりも先に、です。はじめはしっくりこない部分はありましたが、要は「部下が成長を感じるのは、会社の利益につながった時」ということが理解できた時、すーっと頭に入っていきました。どんなに部下がスキルを身に付けたとしても、それが何かしらの数字となって変わらない以上は成長は感じにくい部分があると思います。
だから部下の行動を見た時、「これって利益相反を起こしていないか?」ということを自問自答しながら視てみたいと思います。
4)結果
評価は、「自己評価ではなく、他者評価」。
ここでいう他者とは上司です。上司からの評価を獲得できないと自己評価には何の意味も生じないという考え方です。
私もこまめに部下と面談を行うのですが、よく「人の評価よりも、自分が納得できる仕事の成果を重視してほしい」と言い続けてきました。しかし、残念ながらその部下の成長は思うようにいきませんでした。これは上述した通り、「自分が何に貢献できたか?」という部分がなかったためだと感じました。それを「会社の利益」とした場合、それを評価するのは私だし上司ということになります。
また「ほめて伸ばす」という考え方は多いように感じますが、ある程度限度を設ける必要があるかと思います。子供の勉強ならそれでいいのですが、私達は給料をもらって仕事をしています。会社への貢献意識が薄いとただの「お荷物」にもなってしまいますので、やはり「成果」を意識して仕事に取り組むことが必要だと思います。
5)成長
ルールを決めて目標を設定し、成果にコミットして仕事を行う、そして上司が評価をしていく中で、必ずギャップは生まれます。このギャップは受け流さず、正しく理解して解消していくことが必要です。チームの中で数人の未達者がいても説教したりせず、淡々と次の行動を考えていくことが大切です。この活動を繰り返し行うことで、部下に「成果」への執着心を深めていくことになるのかと感じました。
「人は経験とともにしか変わらない。」本を読んだりセミナーを受講して「変わった気分」に陥らず、行動を繰り返して経験を積んでいくことが大切です。
読書を通じて気になった点を書き留めましたが、全てというよりは、まずは自分が腑に落ちた部分からやってみようと思いました。マネジメントには正解がないと思いますし、受け止める相手も様々なので完璧は無理でしょう。ただ日々の葛藤の中で「成果にフォーカスをあてる」ことは重要ですし、それが部下の成長の近道になるなら、迷わずその道を進みたいと思いました。今回はロボットから少し離れて、チームビルディングについて考えてみました。お読み頂きありがとうございます。
もし私の記事が貴方にとって有用なものでしたら、サポート頂けると大変うれしいです。よろしくお願いします。