売上8倍。だけど未だ道半ば。おうじまキャンプ場2025年の重点施策は
弊社は久米島のキャンプ場「おうじまキャンプ場」を指定管理させていただいております。おかげさまで2024年度は、弊社が管理しだす前と比べ売上ベースで約7-8倍に着地しそうです。ご愛顧頂いている皆様と、現場で尽力くださっているスタッフの皆様のおかげです。誠にありがとうございます。
そのうえで、2025年度の方針を示していければと思っています。まだ次年度の契約は締結していないため、あくまで「2025年度も弊社が指定管理させて頂けるとしたら」という内容だと理解ください。
行政資金に頼らないキャンプ場の自走を目指す
久米島にある「おうじまキャンプ場」は、自然豊かな場所にあり、キャンパーにとって魅力的なスポットです。沖縄本島でキャンプ事業者の組合を運営されている方が「本島にあったら予約のとれないキャンプ場になっていますよ」とおっしゃってくれましたし、日本中のキャンプ場をバイクでめぐってきた僕からしても魅力的な場所だと思っています。
そんなおうじまキャンプ場の課題は、といいますと。行政資金に頼らず自走できる収益構造を確立することです。これはおうじまキャンプ場のみならず、多くの離島・僻地のキャンプ場が直面している課題であります(行政資金を投下せず回っているキャンプ場は離島のような僻地にはほとんどありません)。
ただ、それは普通にやるとかなり難しい。市場が小さいからです。
人口減少と予算縮小、衰退が続く日本。久米島も人口減少の影響を大きく受けています。いつキャンプ場が廃止になってもおかしくない。個人的にはそう思っています。
ですが一キャンパーとして、久米島にキャンプ場を残したい。島民が、子どもたちが、アウトドアを体験できる場として残したい。そう思い活動しています。
管理前と比べ売上は約8倍に
弊社が管理し始めてから、弊社スタッフが頑張ってくれたり、島の皆様が積極的に活用してくれたりコラボイベントを企画してくれたりして、おかげさまで売上は毎年右肩上がりです。施設の魅力化や業務の効率化、広報の強化、売店の拡充、デジタル化の推進、様々な体験イベントの開催など、多岐にわたる取り組みを行ってきました。
特に2024年は、現場スタッフさんの発案で、重点施策としてラウンジの宿泊利用を推進してきました。ラウンジはエアコンが効き、冷蔵庫などもあり快適に過ごせます。「アウトドアは楽しみたい、でも快適に過ごしたい」「大人数で合宿がしたい」というニーズに応えることができ、予約も増え手応えを感じています。
おかげさまで2024年度は、4月-10月末までの間で昨年の売上を達成。弊社が管理しだす前と比べ売上ベースで約8倍に着地しそうです。
2023-2024年度は、施設の魅力化や業務の効率化、広報の強化、売店の拡充、デジタル化の推進、様々な体験イベントの開催など、多岐にわたる取り組みを行ってきました。
自走には少なくとも600万の粗利が必要
ですが自走にはほど遠い。具体的には、今の規模で運営し続けるのであれば、少なくとも1200万程度の粗利が必要だと考えています(ここでの粗利は売上-仕入)。事業縮小するとしても最低600万程度は欲しいところです。
現状の運営方針では300万が限界
攻めの施策を考えてくれるスタッフさんとこの前話しましたが、今の運営方針ではマンパワー的にも売上ベースで300万が限界だろうと。皮算用しても、確かにそうだなと。ラウンジは1つしかありませんので、伸びるにしても上限が決まっていますし。ですので、残り300万以上を、何かしらの方法で稼がなければなりません。
経営資源の不足する離島では、厚利少売を目指さざるを得ない
仮に300万以上の粗利が上がるビジネスを考えられたとします。ですがもう一つ障害があります。「離島の経営リソースの乏しさ」です。ヒト・モノ・カネが不足している。そのため、たとえば「大きい工場を作り薄利多売で商売する」なんてことができません。
厚く利益を積み、少く売る。「厚利少売」の方法でしか実現できないと考えています。
(参考:「厚利少売ラジオ」。薄利に悩む全ての零細事業者さんに届いて欲しいです。本も出てます。おすすめです)
企業イベント・合宿の誘致にチャレンジしたい
今弊社ができることで、
まだやれてらず、
厚利少売ができ、
おうじまキャンプ場の魅力を活かせることは何か。
考えていった結果出たアイデアが「企業イベント・合宿の誘致」でした。
僕自身、久米島に来る前は離島を舞台にした企業合宿や学びのプログラムの提供を行っていました。ラウンジ利用がスタートした今、合宿型で何かをつくる、といった使い方が前よりもしやすくなっています。おうじまキャンプ場はもともとネット環境がよく、テレワークに利用する人もちらほらいました。
島の各所にも企業が学ぶべきエッセンスが多く残っていると思っています。佐藤優氏は著書「沖縄久米島から日本国家を読み解く」において、数々の大きな権力に翻弄されながらも、久米島はその独自性を守り生き延びてきた、と語っています。歴史学者・仲原善忠氏が語る、久米島に残る「セジ(時流)を読む力」は、今この変化の大きい時代において、学びに溢れているように思っています。
一緒に考えてくれる仲間を探しています
キャンプ場の自走を実現するためには、企業合宿を誘致するための具体的なプランを一緒に考えてくれる仲間が必要です。そのため、ボランティアツアー「島まーる」にて、仲間探しをしたいと思っています。
こちらが提供できる価値は以下です。
単なる観光では味わえない、島の思想の独自性や魅力を実感頂けるよう、合同会社PLUCK代表石坂がコーディネートさせていただきます。
お互いの合意が前提ですが、良いアイデアや方向性が見えましたら、アウトドアワーケーション、企業合宿のプランについて、ビジネスとして一緒に組ませていただきたいとも思っています。旅行業者様、人材育成事業者様で「離島を舞台にビジネスをしたい」と思ってくださる方がいれば、このツアーに参加いただくのが最適な選択肢になるよう尽力します。
詳細、参加申し込みは以下よりお願いします。
【島まーる】キャンプ場を舞台にしたワーケーション企画・企業向け合宿プランを一緒につくろうツアー | 沖縄県民向け離島でのボランティアツアー募集サイト