マレーシア移住について書きます。(2)
私は30数年前にマレーシアのジョホールバルに住んでいました。
仕事ではなくボランティアだったのでお金もなく、でも貧乏というわけでもなく、日々の暮らしは何とか過ごせていました。
ボランティアはマレーシアの政府機関での仕事で、内容は自動車の整備を教える講師でした。
マレーシアはご存じの通りイスラム教の国なので、毎日五回のお祈りは欠かせません。まして政府機関なのでお祈りの時間はほぼ全ての作業を止めてお祈りをします。現在では考えられないのですが、当時はまだ発展途上国であったと思っています。今思えばのはなしですが。
当時のジョホールバルは日本人が生活するには非常に不便で、自動車整備士である私でさえクルマの運転もさせて貰えませんでした。一般企業に勤める日本人も現地人の運転手を雇ってのクルマ移動が普通でした。
平日などもクルマでどこかへ出かけたと言う話すら殆ど効きませんでした。
普段の生活にはバスを使いますが、バスは番号が提示されていて何処行きなのかは解るのですが、それはあくまで主点の行き先です。途中の○○まで行きたい場合はどうやって切符を買ったら良いのか解りませんでした。マレーシア語を話す自分ですらそうだったので、企業戦士の日本人で英語が少しばかり出来たところでバスに乗るのは大変苦労されていたようです。タクシーが安かったのが良かったですが。
さて、最近はマレーシアに移住さえる方が増えているように思われます。特に子供を連れて英語教育の為に移住される方もいるようです。
日本人は英語が苦手だと言うことですが、それは全く筋違いな事です。
日本人は優秀だと言うことは揺るぎない事なのですが、なかなか友人に話しても理解して貰えない所です。
マレーシア人が英語が上手なのは
「英語が出来ないと高等教育が受けられないからです」
日本人が英語が苦手なのは
「英語が出来なくても日本の大学で高等教育が受けられるからです」
私がマレーシアにいた頃、テレビで子供向けアニメを観ていたら
言葉は全て英語です。これはマレーシアの凄いところと勘違いされている方が非常に多い。
マレーシアは優秀な翻訳が出来ないのかも知れません。
イスラム教のため、正しく翻訳することが憚られることもあるでしょう。
マレーシア語の語彙が少なくて適切な翻訳が出来ないのかもしれません。
日本は日本語の特殊性とまでは言いませんが、カタカナを使えば外来語の文字化が簡単にできます。翻訳者も仕事として成り立っていることも理由でしょう。もし日本人が不器用で翻訳が下手くそなら、アメリカ産の子供向けアニメは英語で放送されていたかも知れませんね。日本人はもっと英語が達者だったかも知れません。
結果、マレーシアでは子供の頃から英語に慣れ親しんでいるから英語が上手って事かも知れませんね。それにアルファベット表記ですし。
最近のジョホールバルってどんな感じでしょうか。
昔は治安が悪く夜は外を出歩かないようにと言われましたが、これも間違いだったです。
ジョホール駅付近はたしかに治安が悪そうです。
夜になると娼婦がたち、それを目当ての男達も集まってきます。
現在のジョホールバルはそういうこともないそうですが。
そんななかで私は「なんだジョホールバルってけっこう安全じゃん」って思いました。当時はまだ30代でした。
なぜ安心だと思ったかと、その理由を話しても信用されないのですが・・・
だって、派手な格好の目立つ娼婦が真夜中に街の真ん中に突っ立てて盗難の被害に遭わないし、連れ去られたとか暴行を受けたとか効かないし。
娼婦はまとまった金をバッグに入れています。
ビルの間の暗がりに立っていても何もされません。
もしかしたら地元の怖い人が遠くから見守っていたのかも知れませんが。
ジョホールバルには毎夜ナイトバザールが立ちます。
夕方から深夜までのけっこう長い時間やってます。
夜遅くまで子供連れで家族がナイトバザールに来ています。
地元の人は治安がそれほど悪くないと思っている証拠ですね。
日本人が危険と感じているけど、
自分だけ「そんなことないよ」って感じるのは
マレーシア語が話せるからかも知れませんね。
観光地の屋台でお土産を売っているところで、調子に乗って値引き交渉をしていると、お店の人が突然怒り出すことがあります。もしかしたらアナタの後ろにお店の仲間が集まってきて、お店の人が強気になったのかもです。
強引な値引き交渉はお互いに不愉快になるだけだからやめましょう。
マレーシアについてはまた書きます。
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