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龍谷大学公募推薦対策!10年分の文学史ポイント解説②

古文の文学史が苦手という人をよく見かけますが、文学史は①コアになる知識と、②その知識の使い方を覚える事で対応できます。11月は公募推薦が近いということで、何回かに分けて龍谷大学の文学史のポイント解説をしていきたいと思います。なお、この解説は龍谷大学の問題を解くのにあたって必要な知識に絞ってまとめております。学術的な厳密性や細かな知識よりも、問題を解くための情報を優先しているので、細かなツッコミはご容赦ください


19年一般入試

『遊角筈別荘記』は江戸時代に成立した作品ですが、同じ時代に成立した作品を一つ選びなさい。
①『閑吟集』 ②『花月草紙』 ③『発心集』 ④『ささめごと』


〈難易度〉
1/5

〈解説〉
「江戸時代」ということで花月草子と即答したい。花月草子は江戸時代に松平定信が書いた随筆集。今回は消去法ではなく積極法で一発解答をする問題。
〈ここだけチェック〉

『閑吟集』室町時代に作られた歌謡集。龍谷大学ではしばしば選択肢に出没するので覚えておくと有利。
『花月草子』江戸時代/松平定信というキーワードは抑えたい
『発心集』鴨長明が晩年に記した仏教説話。鴨長明と作品として『発心集』(仏教説話)『方丈記』(随筆)『無名抄』(歌論)はおさえておきたい。
『ささめごと』室町時代の連歌の歌論。特に覚えなくてよい。



19年一般入試

『石清水物語』は鎌倉時代に成立した作品ですが、同じ時代に活躍した人物を一人選びなさい。
①宗祇 ②紀友則 ③阿仏尼 ④菅原孝標女


〈難易度〉
2/5
〈解説〉
"鎌倉"というキーワードで『十六夜日記』の作者である阿仏尼を選びたい。

〈ここだけチェック〉
宗祇は室町時代の連歌師。室町というワードを覚える。
紀友則は古今和歌集の選者のひとり。紀貫之のいとこ。
阿仏尼は日記作品『十六夜日記』の作者。裁判(所領紛争の解決)のために鎌倉へ向かう日記。鎌倉までの道中と、鎌倉での出来事が描かれる。
菅原孝標女は『更級日記』の作者。更級日記は物語に憧れる少女の日記。なお、菅原孝標女は『浜松中納言物語』『夜の寝覚め』の作者ではないかと言われる(ここまで覚えておくと便利)。


19年一般入試B

「遍照集」は平安時代に成立した作品ですが、同じ時代に成立した作品を一つ選びなさい。
①『懐風藻』 ②『十訓抄』 ③『小倉百人一首』 ④『俊頼髄脳』


〈難易度〉
3/5

〈解説〉
基本的には持っている知識で消去法。
『懐風藻』は現存する日本最古の漢詩集(奈良時代)、『十訓抄』は鎌倉時代の説話集、『小倉百人一首』は藤原定家が作ったもの。

〈ここだけチェック〉
"遍照"は古今和歌集で紀貫之が褒め称えた六歌仙のひとり。
『俊頼随脳』平安時代に源俊頼によって書かれた歌論。
『小倉百人一首』は藤原定家の作品だが、同時に『新古今和歌集』の代表選者であることを押さえておきたい。
『海風藻』は龍谷大学でよく出るので、日本最古の漢詩集というポイントは押さえたい。

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