龍谷大学公募推薦対策!10年分の文学史ポイント解説③
古文の文学史が苦手という人をよく見かけますが、文学史は①コアになる知識と、②その知識の使い方を覚える事で対応できます。11月は公募推薦が近いということで、何回かに分けて龍谷大学の文学史のポイント解説をしていきたいと思います。なお、この解説は龍谷大学の問題を解くのにあたって必要な知識に絞ってまとめております。学術的な厳密性や細かな知識よりも、問題を解くための情報を優先しているので、細かなツッコミはご容赦ください。
19年一般B
〈難易度〉
3/5
〈解説〉
文学史としたら知っておくべき知識ですが、龍谷大学の傾向としてはやや珍しい感覚なので難易度を3としました。
「業平」とは在原業平のこと。
在原業平といえば三大歌物語の一つ、『伊勢物語』のモデルになったという説を思い出したい。正解は②。
〈ここだけチェック〉
『源氏物語』全47巻。日本文学の最高傑作とも言われる紫式部の作品。主人公光源氏の恋仲を描く。紫の上の死後、源氏が出家した後の薫君が描かれた巻を宇治十帖という。
『伊勢物語』『大和物語』『平日物語』はいずれも三大歌物語。
19 年一般B
〈難易度〉
1/5
〈解説〉
日記文学の基本知識があれば解きたいところ。『更級日記』が物語に憧れる少女の日記という点を押さえていればとける。
『土佐日記』は紀貫之が女性に扮して描いたとされる作品。
〈ここだけチェック〉
『発心集』鴨長明による仏教説話。
『山家集』は西行がしるした私的な詩集。
『土佐日記』は紀貫之が土佐から京都へ戻るまでの55日間を記した日記。「男もすなる日記といふものを、女もしてみむとてするなり。」という書き出しで、女性に扮して描かれた。
『更級日記』は菅原孝標女の日記。物語に憧れる少女の日記で、13歳の時に父の任地上総国から帰京の旅に筆をおこし、 以後40余年に及ぶ半生を自伝的に回想する。
19年一般C
〈難易度〉
1/5
〈解説〉
この問題は落としたく無い。『落窪物語』は『竹取物語』『宇津保物語』と並ぶ三大作り物語のひとつ。したがって正解は①
〈ここだけチェック〉
『今昔物語』は平安時代末期に成立したと見られる説話集。
『曽我物語』は南北朝時代から室町時代にかけて成立したとされる曽我兄弟の仇討ちを描いた軍記物語。
『正徹物語』は室町時代の歌論。龍谷大学では選択肢に頻繁に出てくるので、時代とジャンルを押さえておきたい。