日本のとあるトップダウン企業での人材開発のチャレンジ①全体
※2023年6月時点作成で取り組み自体は進行中のため、適宜更新していきます。
※あくまで1個人の活動で企業としての見解を示すものではありません。
私はマーケターである。現在の中途入社した大企業の新たに立ち上がった部署の人材開発が組織課題だと考え、業務の合間に役員に起案したところ、OKが出たので、人材開発のチャレンジを1年前から取り組んでおり、その内容についてまとめていきたい。
前提・背景
企業は近年流行りのDX等を進めるにあたって、他業種からのあらゆる専門家(ITPM、マーケティング、UX、エンジニア等)を中途社員として雇い入れる必要がある。(今回はDXの定義について触れると長くなってしまうため触れない)
基本、マネジメントレイヤーはプロパー社員(新卒からいる社員)が多く、DXのスキルに関しては把握をしていない。
上記のマネジメントレイヤーの方は「組織とやることは上が決める」(これは実際に言われたこと)という認識で、人材開発はうまくいかないと思っている。
取り組み起案時の課題
基本、やること(ミッション)は上が決める認識なので、部下との定期的なコミュニーションが取れていないため、関係の質が低かった。
やること(ミッション)は上が決めるため、半期に1回の目標設定に関しては質にばらつきがあり、職種×レイヤーに対して、適切にミッション設定をされていなかった。(つまり評価はその時のマネジメント次第)
中途社員からは、今後のキャリアについての不安の声が上がっていた。
課題から考えた取り組みのステップ
関係の質の向上(なんと言っても、まずは関係の質を作るところから)
適切な目標設計と運用(ベースとなる目標を適切に設計し、運用する仕組み作り)
Will Can Mustのフレームワーク活用によるキャリア開発の取り組み(上記ができている上で、キャリア開発を意識した運用を行う。)
1、関係の質の向上
まずは定期的に対話をする1on1の設定→済
課長・マネージャーとは週次、部長は月次で行う。
関係の質を高めるための会話内容をある程度、定型化→常に更新
2、適切な目標設計と運用
目標設定時に記入する内容を定型化と記入例の作成→済
全体のミッション割合を決める
ミッションの内容
ミッションの詳細
定量と定性でのスケジュールを設定しての目標設計
達成度を決める
マネジメントレイヤーへのリスキリングによるメンバースキルへの理解促進→進行中※一気に理解するところまではなかなかいかない。
職務要件定義書の作成→更新中
スキルマップの作成→更新中
日々変わって行っているので、細かい点と汎用性のバランスを意識しながら、社内の専門家と外部のセミナーや有識者にヒアリングを行い、作成を行なった。
マネジメントレイヤーへの定期的なインプット→定期的に実施
会議が多いので、まずはインプットする時間を捻出するところから行なった。
人材開発会議の半期に一回の実施の設置→済
マネジメント、メンバーについてのミッションを横並びで確認して、偏ってないか等を確認。
3、Will Can Mustのフレームワーク活用によるキャリア開発の取り組み
フィジビリする範囲を設定→済
Will Can Mustシートの作成→済
対象マネジメントとメンバーへの背景・目的・内容・記入例についての説明→済
対象メンバーの記入サポート→済
マネジメントとメンバーとの1on1に同席、メンバーとの対話についてマネジメントの代わりに会話を行い、内容を言語化していく。→済
振り返り方法
マネジメント・メンバー共通で、3ヶ月に一回、この取り組みに関して各項目に評価をいただき、FBと引き続き、取り組みを継続していくかを決定していく形をとった。
マネジメントレイヤーに関しては、人材開発会議にて、各メンバーのWillCanMustについて説明をいただき、アウトプットすることでどのくらい理解しているかを確認する形を行なった。
メンバーに関しては、人材開発会議にて、全体のミッションのどのくらいを新規ミッションに合ってるかを定義して、きちんとキャリア開発ができるように仕組み化した。
取り組みをした現状と思い
組織や文化を変えていくというのは、どうしても時間がかかるので、粘り強くコミュニケーションをしていくスタンスが重要。
確実にPDCAを回していけるようにする。
特に目標設定の精度上げと個人のキャリア形成について。