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授業に遅れてしまった子への指導【考察編】
授業に遅れてしまった代表委員の子に、厳しく叱った私。
言うまでもないが、規律はとても大事だ。
それが学級のルールを定着させる過程であれば、なおさら重要性を増す。
今回、先生が「これは許さないよ」というのを、その場で伝えたことは、よかった。
ただ、やり方はどうだっただろう。
その子が、「次は頑張ろう」と前を向ける指導だったか。
問題点を2点に絞って書いておきたい。
① リーダーだから厳しく叱るというのはどうなのか
「学級のリーダーには、厳しく叱る。」
相手が中学生なら、それが通用するかもしれない。だが、今回の相手は一人の4年生。
発達段階を考えても、その子の肩書ではなく、他の子と同じように注意を与えることがまずは大事だろう。
もし、初めてのことならば、「きちんと時計を見て動きなさいよ」で十分だと思うし、前にも同じようなことが合ったならば、「この前も、あったよね。気を付けなさい。」となるかもしれない。
今回のケースは、すでに授業が始まっている。席について待っている子どもの学習を保証するためにも、にわか雨を降らせる感覚で、さっと注意を与えるのがよいと思う。
いずれにせよ、学級のリーダーだから何でもかんでも厳しく叱るのは、違う。期待しているから厳しくするというのは、相手が理解していれば伝わるだろうが、4年生くらいだと、「ああ、リーダーになるとこうやって叱られるんだ」と思うかもしれない。そして、今の私なら、そういう担任の下では、リーダーをやりたくない。
人間、誰しも失敗はある。教師の声掛けでその子どもが失敗と向き合い、次、頑張ろうとする力につなげられるかが大事なのだろう。
② フォローをしていないこと
この時、私は多くの子どもの前で厳しく叱った。ということは、少なからず恥ずかしい思いが彼にはあったはず。それなのに、私はそういった気持ちに寄り添わず、フォローをしなかった。いや、フォローをするという考えさえなかった。
今の私なら、どんな状況であれ、厳しく叱った後は、個別に呼んで振り返らせる。
「どうして厳しく叱ったか分かる?あなたに期待しているからだよ。先生はあなたならできると思っている。次からはどうする?」
こうした声掛けは必要だと思う。そして、「リーダーとしてみんなのお手本になってほしい」「みんなに信頼される人になってほしい」と願うならば、
「ルールを守れないと周りの子は、あなたのことを代表委員として信頼すると思うかな?」
と聞けばよい。子どもたちは、意外と自分のことしか見えてないので、周りの視点を教えてあげることも大切かもしれない。
いずれにせよ、叱られるということは誰でもへこむもの。その叱られた意味を子どもがきちんと理解し、マイナスだった気持ちをプラスに変えて、家に帰してあげたい。
このブログでは、現役教員としてたくさんの失敗を積み重ねてきた私が、当時の失敗を今ならばどうするかという視点をもち、書いています。教師として働いている皆様に向けたヒントとなることがあれば幸いです。
また、時には教育の世界に向けた私自身の思いを語る場になることもあるでしょう。
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