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嗚呼、わが青春のママドック

福岡におけるライダーの聖地といえば「志賀島(しかのしま)」の名を挙げる人は今も多いのではないでしょうか。
 
海の中道海浜公園を貫くロングストレートを突っ切り、両側を砂浜に挟まれた陸橋を渡る…という素晴らしい快走路を走り抜けた先にあるこの島は絶景もさる事ながら、島の外周を巡る道がワインディングロードになっているので、かつては昼夜問わず幾多のライダーが集い、走り、親睦を深める場でもありました。
筆者が代表だったバイクサークルもまた例外ではなく、夜な夜な多くのネイキッドやレーサーレプリカを引っ連れて某埠頭のゼロヨンスポットや志賀島を巡り、朝方までバイク談義やバカ話に花を咲かせていたものでした。
後ろに彼女を乗せてナイトクルージングするのにもうってつけのロケーションだったので、定番デートスポットのひとつでもありました。
 
何より、この志賀島は中型免許を取りバイクを乗り始めた日、初めての愛車・バリオスで初めて訪れた地でもありました。
幾多の思い出がこの島で生まれました…まさに青春の地だったのです。
 
…しかし、バイクの騒音への苦情が多く寄せられた事に加え、危険走行による交通事故も少なからず起きた事から、志賀島の外周を巡る道路(県道志賀島循環線)は21:00〜翌05:00までの間、125cc以上のバイクは通行禁止となってしまい…今では(中型以上だと)昼間のみバイクぶらぶらを楽しめる場となっています。

思い出だらけの志賀島

といった具合に志賀島の常連のひとりだった筆者ですが、大学を出てギャラリー勤めの社会人となり、断腸の思いでバイクを降りるや…その眩しい思い出が、後ろ髪を引っ張るかの如き悲しさや虚しさを感じさせるようになってしまったのです。
 
程なくして筆者は志賀島にあまり行かなくなり、それから長い年月が流れました。
 
が、しかし。
20年振りにリターンライダーした今となっては話は別です!
某北海道のソフトクリーム屋さんに煽られた(笑)事もあり、かつて夜な夜な通った志賀島のホットドッグ屋さんへの22年越しの帰還を果たしました。

ママドック。ママドッグではない。
間違って読んだらママから叱られるw

筆者のバイクぶらぶらの原点オブ原点であり、
かつての馴染みの店にして居場所「ママドック」。
 
1990年代からずーっと、このピンクのバスで営業しています。
今や「志賀島の母」とまで呼ばれるようになったママが面白おかしくマイペースで、それでいてこだわりもみっちり満載でやってます。

アクセスはご覧の通り良好!

ママドックの営業日時は基本的に
〜〜〜〜〜
通常営業: 10時(ぐらいw)〜夕陽が沈むまで 火曜日休み
夜の部(チーママドック): 金土日 19時〜24時

〜〜〜〜〜
…なのですが、ママの気分やノリ次第で朝早くからオープンしたり火曜日も開けたり、天候等の状況次第ではお休みになる事もあります。
オープンの目安としては「志賀島の陸橋に入る前〜お店の手前のカーブにママドックのピンクののぼりが上がってれば開けてますよ!」だ、そうです。
ママ、それ戦国時代のノリや…

入口。まんまバス。ほんとバス。

昔、陸橋そばでやっていた頃はバスの中に入れず「外の砂浜で食べるかテイクアウト」が基本でしたが、今は空調の効いたバスの中で食べる事もできます。
なお、夜の部ではカウンター渡しorテイクアウトのみとなります。これは昔から変わらず。
 
ライダーも多く訪れており、貼っていったステッカーが窓ガラスにぎっしり。
 
あと、せっかくのピンクのバスがちょっと奥まった位置にあって一見わかりづらいですが、これは手前の農地へのアクセスと駐車場スペースの確保のためのやむなき配置との事。

店内!アメリカンで昭和チック!

そのバスの店内ですが、ママのオールドタイムアメリカン+昭和レトロ趣味に満ち満ちた空間となっており、下手なカフェ以上に居心地が良く、ついつい長居してしまいがちになります。
 
なお、お店のコンセプトは「ハワイアン」です。あれれ?
…と、ともあれ、非常に楽しい場なのは間違いありません(笑)。
ステッカーとかショップロゴとかはハワイアンテイストです。

定番メニューその1・ママドック

ママドックの定番メニューといえば、やはり店名でもあるママドック
シンプルなホットドッグなのですが、食べ応えもおいしさも古き良き志賀島ドッグそのもの!当たり前ですがうまい!青春の味!
「俺はこういうのでいいんだよ」感が満載、問答無用でオススメです。
 
何より「ライダー飯」に必須のボリューム感も程よくあってお腹を圧迫する程でもなく、志賀島ぶらぶらの道中にパクッといくには絶妙の塩梅!ここも昔と変わらず、非常にうれしいポイントです。
食べた後に島のワインディングを走っても、胃袋に与える負荷は(今でも)なさそう。

定番メニューその2・パパドック
(画像はセットメニュー特別Ver.です)

ママドックがあるならパパドックも…という訳で、こちらも長年の定番であるパパドック
パパの名に相応しくボリュームアップされ(フランクフルトも太い!)トッピングも追加されておりママよりもボリューム重視型で、味わいも別物です。ちょっとしたランチ代わりにするのなら、パパドックの方がお腹の残りがいいかも?
ただ、ママにするかパパにするかは割と永遠の悩みなので、お好みでどうぞ!

お好みでハバネロをかけてかぶりつくと、尚更食べ応えが増します。
 
あと、ママはホットドッグのみならずハーブティーにもかなりこだわっており、画像のハーブティー(ママレッド)もたいへんおいしかったのですが、ハーブティーは茶葉の仕入れ状況やメーカー在庫次第でラインナップが変動する事があります。
詳しくはママに直接聞いてくださいませ(丸投げ←

店内からの眺め。博多湾を望める

バスの中からは、車窓越しに博多湾を眺める事ができます。
福岡市街地〜能古島〜糸島あたりまでを一望できますので、福岡へ遊びに来たライダーさんをもてなしつつ観光案内するには絶好の眺めかもしれません。
 
何より、ママとのおしゃべりが楽しくインテリアの数々も見ていて飽きないので、個人的にはバスの中が断然オススメです。空調効いてますし。
あと、かわいい猫もいます。

テラス兼喫煙席にて

喫煙スペースはテラス兼用となっており、喫煙者だからといって窮屈で眺めの悪い喫煙スペースでの喫煙を強いられる事はありません。
この辺りも、喫煙者率高めのライダーにはありがたい点だといえます。

タマムシと遊んでみた。手からテイクオフ!

お店の裏は森林なので、夏だといろんな昆虫やら何やらが飛んできて虫好き大歓喜の状態になります。
特に、普通にタマムシいたのにはびっくり!
 
店内に侵入してきた害虫はママが裂帛の気合いでピンクのハエタタキ振って撃退してくれるので、虫嫌いの人も安心。

なんか色々グッズも売ってる。

と、色々とゆるくて楽しい古き良き志賀島のホットドッグ屋そのまんまであるママドック。老舗だけあってお土産のグッズも充実しています。
 
画像のアクリルキーホルダーのみならず、毎年変わるかわいいステッカー等もあります。

かき氷。なんというかもう懐かしおいしい

ママのキャラ含め、とても良い意味で昔から変わってないママドック。
かつてのライバル店が商売っ気を出し過ぎて往年の魅力や風情やおいしさを失ったり、他のライバル店が変にストリート色を出したりする中、昔ながらのピンクのバスでおいしいホットドッグをお手頃価格のまま提供し続けているママの「」は素晴らしいの一言に尽きます。
 
SNSでの宣伝が幅を効かせる中、敢えてリアルタイムでのSNS情報配信を行っておらず、口コミやのぼりといったアナログな情報伝達を重視し、人と人とのリアルなつながりを大切にしている辺りも、実はママの強いこだわりなのです。
 
(あんまり知られてませんが)ママドック公式Instagramはありますので…
お店に初めて行く方は、事前に情報収集する際の一助にどうぞ。

…と、ママドックを今更ながら記事紹介したのには理由がありまして。
実は、web上に点在してるお店の非公式情報、間違ってる内容が多い上に…
 
無粋な広告代理店の飛び込み営業がママのこだわりを足蹴にし、明らかにお店に合わないマーケティングスタイルを執拗に押し付けようとしたり…
(その時は筆者も居合わせたので怒りの同業者スキルで牽制しました)
ママはママのやりたいようにやってほしい」と強く願う身として、色々思う所があったが故です。
 
全然いいじゃんアナログでも。
 

ママドックに限らず、筆者は常々そう思ってます。
web上では声のでかい(広告を派手に打ってる)お店ばかりが目立つ中、ママドックのような古き良きお店もまた、今もなお営みを続けているのです。
 
ほんと今更ですが、筆者激推しです。
志賀島に行った際はぜひ!
 
追記)本記事は公式コンテンツでも案件でもありませんが、できる限り正確な情報を掲載できるよう随時更新いたします。

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