わび子とサンマル子近況、そして「攻めの断捨離」。
最終更新:2024.10.21
もう秋なのに、残暑を通り越して猛暑日がまだ続くようです。
昨夏はセミ達が明らかに羽化のタイミングに戸惑ってましたので、これからの季節感の変容が気になってます。
そんな中でも相変わらずラビットで下道ツーリングをポンポン楽しんでいる筆者ですが、活動内容とかが色々変わったり原点回帰したりしましたので、近況報告がてら以下に書いていこうと思います。
①サンマル子、天国と地獄と天国。
昨夏の猛暑は本当におかしいレベルで、先月下旬いつもの南阿蘇に戻った際も…小国町〜阿蘇・大観峰に南下する道(国道212号)が「ノロノロ運転高齢者+自衛隊の隊列」という回避不可の大渋滞コンボに見舞われ、猛暑の中を低速で急な登りを長時間走る最悪最低のシチュエーションが災いし…
サンマル子のピストンが棚落ちしピストンリングも破損、更に熱によるダメージでヘッドガスケットが抜け、トルコンATミッションのワンウェイクラッチが固着するというトラブルが同時多発的に発生してしまいました。
一時は走行不能に陥りましたが、路上での応急処置で必要最低限の巡航をできるレベルには回復し、どうにか大観峰を越えて南阿蘇村に到着。
ここまで来れば後はどうにかなります!
ともあれ…「無事」ではないですが南阿蘇のコドナカフェに着き、数日前までモンゴルラリーにスタッフとして参加していたマスター・小川さんご夫妻のモンゴル話を楽しく聞かせてもらえました。
てか、小川さんのモンゴル話が聞きたくて南阿蘇に戻ってきたので。
海外でのラリー活動は色々と大変ですしお金も時間も要しますが、話を聞いてるだけでもワクワクしますね!
非日常な冒険、いつか一度はやってみたいものです。
その前にラリーデビューしたい…w
で、小川さんからモンゴル土産として頂いた現地のインスタントコーヒー。
向こうではこういうスタイルが主流のようです。
小川さんありがとうございます!
早速、宿泊先である(いつもの)リトルアジアで飲んでみました。
この「コーヒーキング」なるインスタントコーヒー、日本のそれとは違いコーヒーとシュガーと粉末ミルクが最初から一緒に入っており、シュガーやミルクを入れたり入れなかったりといった選択肢はありません。
リトルアジアのおかみさん曰く、韓国でもこういうスタイルが主流なのだとか。
他のアジア諸地域ではどうなのか?気になる所です。
あま〜〜〜〜〜〜〜〜いwww
コーヒーは基本ブラック派の筆者基準で書きますが、これは完全なるコーヒー牛乳です。甘過ぎてカフェオレとも言えない代物です。
昔銭湯によくあったコーヒー牛乳にシュガーをちょい増しした感じ、でしょうか。おいしいからいいけど。
甘党の多いエジプト人なら喜びそうな味です。
その後は南阿蘇で普通に一泊、サンマル子の状態が状態なので大観峰ルートではなく下山して帰途に就き…いつもお世話になってるマックスフリッツ鳥栖さんのすぐ隣にある「おぐまうどん」さんでランチ。
うどんは勿論、揚げ物もおいしくて活気溢れる素敵な庶民の味方です。
おぐまうどんさんはInstagramもやってるので、限定メニュー等の最新情報はインスタでチェック!
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
https://www.instagram.com/ogumaudon/
8月の限定メニューは「冷やしかけうどん」でした。
猛暑でダレダレのバテバテ状態だった身には特に沁みるおいしさ!
トッピングには店員さんオススメの玉ねぎの天ぷらをチョイス。
ひんやり+サクサク+ツルツル+しんみりという味のオーケストラ!
限定とは言わずレギュラーメニューにして欲しいおいしさが最高です。
ここが天国か。
で、お店を出て走ってたら佐賀と福岡の県境付近で遂に力尽きました。
外は相変わらずの猛暑。
我が家まであと少しだったのに…
ここが地獄か。
悪足掻きで路上修理を試みましたが…完全に圧縮できない状態にまでダメージが進行し、再びエンジンが掛かる事はありませんでした。
いつもの旧車屋さんに救援依頼を行い、サンマル子を車輌積載しやすい場所まで移動した後、筆者自身が熱中症や脱水症状に見舞われないよう日陰に移動し救援を待っていた所…
突然、一台の白い社用車と思しき日産ノートが目の前に急停車。
そして車内から、ポカリスエットを持ち眼鏡を掛けた美人のお姉さんが!
(あ…遂に幻覚を見るようになってしまったか…)
これが…… 死か……
と一瞬本気で思ったのですが、お姉さんは実在していました。
「1時間前に見かけて心配してました!これ(ポカリ)飲んで下さい!」
「ありがとうございます!あなたが女神か!!!!」
…という訳で、炎天下サンマル子を路上修理していた筆者を心配してわざわざポカリを買ってきてくれたのでした。
(実はすぐそばに自販機あったんですが、そのお気持ちがうれしい!)
やっぱここは天国か。
改めて、本当にありがとうございます。
短時間で天国を味わったり地獄に落ちたり女神様に救われたり色々ありましたが、「困った人を見たら助ける」というライダーにも大切な気持ちの尊さを、助けられる側になって再認識できました。
筆者も引き続き、その気持ちを大切にしていきます。
それが日本人の良さでもありますし。
その後、たまたま近くにいたいつもの旧車屋さんにレスキュー頂き帰宅。
いつもありがとうございます…
…なんですが帰途、軽トラの車内にて
店長「お姉さんの件で)あぁ〜幻見たんか〜…もうダメやね!」
筆者「だからホントですって!ホントにいたんですって!」
店長「そりゃもう重症やね〜」
筆者「だからもう〜〜〜〜!!!信じて〜〜〜〜!!!」
といった感じで信じてもらえませんでしたorz
ホントなのに…w
帰宅後、早速サンマル子の腰上を分解してみると…
ボロボロに壊れたピストンが。
一方でシリンダー側には奇跡的なまでにダメージが入っておらず、そのせいで道中の間はピストン破損に気付けなかった程でした。普通ならシリンダーに多少なりとも傷が入るのでピストン破損に気付くのですが、こんなケースもあるんだな…と、ひとつ勉強になりました。
シリンダーはそのまま問題なく使える状態なので、清掃して軽くクロスハッチを入れる程度のケアに留め、ピストンは敢えてS301A用のSTDサイズピストンを入れてみました。
実はこれ、修理ついでの実験です。
というのも…S301AとS301Bはエンジン形式もピストン形状も異なるのですが「ピストンの互換性」については様々な意見が錯綜しており、良い機会なので実機検証してみよう!と思った次第です。
ダメならB型用の予備ピストンに換えればいいだけの話なので。
その後、サンマル子は24時間を待たずして復活。
本項執筆時点で既にA型ピストン搭載状態のまま1000km近く走りましたが…普通に走りますし異音や不具合はないものの、ピストン質量が微妙に大きいせいなのか、正直言ってブン回す気にはなれません。
で、現時点での結論としては
「B型エンジンにA型ピストンは使用可能。但し高回転・長期使用については疑問符が付く」というものになりました。
推奨はできませんが、応急用位にはなるでしょう。希少なA型ピストンをわざわざB型に使う状況は少ないと思いますが…
逆に「A型エンジンにB型ピストンを使う」パターンについては未検証ですが…やはり使えるかもしれませんけど推奨はしません。
サンマル子は旅するラビットなので長時間連続走行が大前提。
よって、実験が終わり次第B型ピストンに戻します。旅はそれからです。
〜〜〜〜〜
<2024.10.21 付記>
A型ピストン+B型シリンダーの組合せは非推奨とさせていただきます。
サンマル子での搭載実験及び別個体での不具合を検証してみた結果、A型STDピストン+B型STDシリンダーの組合せでは短期間での故障のリスクが高まると思われます。
②わび子再起動。めざせ林道YB!
サンマル子の頼れる相棒にして筆者の大切な家族、そしてリターンライダー後の初バイクでもあるわび子(ヤマハYB-1)。
最近は整備するバイクが増えたり南阿蘇移住計画が動き出したりとか色々あってベランダで寝てましたが、後述する「断捨離」もといバイク関連プロジェクトの大幅見直しに伴い、さっくり再起動しました。
とりあえず、クランクのガタが比較的少ない腰下(クランクベアリングは遠くない内に要交換ですが…)をベースに良さげなパーツを組み合わせてエンジンをでっち上げ、通勤や買物といった日常走りは再びわび子に任せる事に。
最近はツーリングのみならず通勤や買物もサンマル子でやっていたのですが、やはり日常運用だとプンプン軽快に走って取り回しも燃費も良いわび子には全く敵いません。
サンマル子が勝てるのはパワーと積載能力位でしょうか。
そんな可愛いわび子も、そろそろカスタムする段階に入ります。
そもそもわび子…もといYB-1をリターンライダー初バイクに選んだ大きな理由のひとつとして「スクランブラー適性の高さ」という要素があるのですが、1990年代のマイナーチェンジで追加されたサイドスタンド上げ忘れ防止センサーが前向きに突出する形で付いており、山道や草むらに突っ込むと高確率で雑草に絡まるのが懸念事項でした。
既に阿蘇の林道を走り回る運命が確定しているわび子。
そんな邪魔者は当然カットです!
…なのですが、センサーを除去・無効化して取付部を切り落とすと、今度はサイドスタンドが前に飛び出してしまい、バイクを支えられなくなってしまいます。
そういう訳で、上の画像のようにサイドスタンド保持方法を変更しました。
ナットとスペーサー突っ込んでスタンド整形しただけですがw
これから、わび子は満を持してスクランブラーへと変貌します。
勿論、目指すは阿蘇の林道!
③掴むために手放す勇気。
筆者は「ラビット旅」のみならず、やりたい事や夢が色々あります。
しかしながら…いち個人が費やせるリソースは残念ながら微々たるもので、それを補えるだけの豊かな財力もありません。
本当は大好きなラビットや古いバイク達を集めて弄って愉快に生きていきたいのですが、場所も時間もお金も限られています。増してや、筆者は南阿蘇村への移住のための諸活動を既に始めており、今住んでいる福岡で多くの車輌や機材を抱える行為はその流れに逆行し、大きな足枷となっています。
更に、プライベートをバイク弄りにばかり充てる訳にもいきません。
「ツーリングに行くとバイク弄りが疎かになる」
「バイク弄りに熱心になるとツーリングが疎かになる」
この板挟み状態が続き、特に今春頃からかなり頭を抱えていました。
本当に悩みに悩みましたが、ひとつの結論に至りました。
「私は、ラビットとのんびり旅して南阿蘇で芸術活動する人生を送りたい」
これが夢、これが最優先なのだと再認識し、やりたい事の優先順位と付随するプロジェクトを全面的に見直すに至ったのです。その結果として、整備が進まない状態のまま抱えていたバイクの殆どを手放し、今後乗る予定だったバイクについても見直しました。
特にラビットS301AやMVX250やミニトレは乗りたくてしょうがないバイクだったので手放すのは苦渋の決断でしたし、CB450にも乗りたかったのですが、「あれもしたい・これもしたい」と結果が伴わないまま足踏みが続き、一番やりたい事の足を引っ張っている状態は非常によろしくありません。
やりたい事を確実に進めるためにも、まずは身軽になる必要がありました。
いわば「攻めの断捨離」。
リソースと技術を集中させる事で、より良い自己実現ができるように今後も心掛けます。
④わび子とサンマル子が大事。
上で色々書きましたが、バイクに関しては要するに「わび子とサンマル子をもっと大切にして、思い出を更に重ねる」という…至極当たり前の話です。
この2台は筆者にとって特別な存在で、かけがえのない家族にして、バイク人生を共に最期まで走る「最終走者」に選んだ存在でもあります。
ゆえに、旅の相棒であるサンマル子も日々の相棒であるわび子も、今以上に熱量を注いで付き合っていきたいと思った次第です。
わび子再起動+スクランブラー化改修を開始したのもそのため。
そしていよいよ、一昨年より予告してきた「サンマル子の大改修」に入ります。これにてサンマル子は、筆者が構想してきた完成形となります。
(段階的改修なのでツーリングの予定を阻害する事はありません)
あと…泣く泣く断捨離対象に含めていたのですがブーメラン喰らって結局我が家にいるYB125A7(ナナ美)も、これはもう縁なんだろうという事で引き続き付き合っていく事になりました。
そういう訳で、筆者のやりたい事の根幹は何ら変わりませんが、ちょっと身軽になったので…今後色々捗りそうな感じですし、引き続きポンポンプンプン走っていこうと思います。