【九州下道ツーリング】福岡〜日田〜由布院ルートを楽しむ。(補記あり
猛暑を通り越して”酷暑”だった2022年の夏が終わり、ようやく秋の涼しさを感じられるようになりました。
そして秋といえば、何といっても「ツーリングに最も適した季節」だといえるでしょう。夏のようなライジャケを脱ぎたくなる(防御力を低下させる)暑さがなく、冬のような路面凍結・積雪の危険性も少なく、春よりも空気が綺麗で、天候と休日とお財布の許す限りあちこちに行きたくなります。
そこで今回は、北部九州在住ライダーに向けた記事ではありますが、高速道路を使えない125cc以下のバイクでも下道ぶら旅を楽しめるルート紹介記事の第一弾!として
「福岡〜日田〜由布院ルート」の紹介をしていきます。
これが中型以上のバイクであれば「福岡から由布院なんて高速飛ばして終わりじゃん」という話にはなりますが、下道ツーリングには下道ツーリングならではの楽しさと気楽さがありますので、250ccとか大型乗ってる人も是非一度はやってみる事をおすすめします。
このルートの特徴としては、福岡から出発した場合だと福岡市〜筑紫野の市街地を避けるために早良区奥地を経由し山を越えて佐賀県・基山を経由、甘木(福岡県)に抜けるという点にあります。
しかも勾配が急で「バイパスは車の速度が速く、旧道は非力なバイクだと若干キツい」三瀬峠を使わず、最短ルートをショートカットするので、田舎道を走る楽しさを味わいつつもバイクに過度な負荷を掛けずに済みます。
この一見超マイナーなルート、どういう訳かGoogleMapsが積極的に指定してくる(2022.09現在)ので、福岡市街地〜由布院ルートで「高速・有料道路不使用」にて検索すれば比較的容易に詳細の確認ができます。
そして、山を越えて朝倉郡に出ると、少しルートを外れるだけで甘木市の市街地にアクセスでき、補給や飲食の場所にも困りません。
特に上記のラーメン屋「林家本店」は筆者オススメの一店で、濃厚な熊本ラーメンを比較的リーズナブルな価格で腹一杯楽しめる一方でお腹への負担や胃もたれは少なく、濃厚な豚骨ラーメンでありがちな「美味しいけど胃がもたれてその後の運転がキツい…」という目に遭うリスクが少なめです。
この点は、ツーリングやドライブの際に寄り道するお店としては非常に重要な要素だといえます。
なんか林家推しな感じになってしまいましたが、甘木近辺には他にも美味しいお店や見所が結構あります(ゼロ戦が展示されている博物館もある!)し、少し山間部に走れば、秋月城址のある秋月で風光明媚な景観をゆるりと楽しめます。
秋月には怪しい山岳信仰由来と思しきよくわからん神様も祀られていますが、この辺の「二次創作神in九州」の話をすると長くなるのといずれ別記事で嫌になる程コッテリと扱うつもりなので(たにし仏とか…)、本項では割愛します。
ていうか、割愛したい。
そして事実上の中間補給地点である日田エリア。
何故ここが中間補給地点なのかと言えば、日田〜由布院間が「九重越え」という非力な小型バイクにとっての軽い苦行(傾斜路)セクションであり、ガソリン消費量も距離の割に多めとなるからです。
景観は素敵の一言に尽きるので、走っていて気持ちよくはあるのですが。
画像でいえば「日田市街地ルート(北側ルート)」を選ぶと日田市街地に行けるので、ガソリン補給にも飲食にも困りません。また、こちらは勾配がゆるいので、非力な小型バイクでも安心して進めます。
YB-1なら絶対こっち(北側)です。
一方「アップダウンかっとびルート(南側ルート)」を選ぶと、アップダウンが激しく見晴らしの良い道を快走できますので、ガソリン残量が十分でパワーのあるバイクならば、こちらを選んだ方が爽快感は上です。但し、スタンドやお店は少なめなので補給には適しません。
つまり、往路でも復路でも、日田エリアに差し掛かるまでに補給の要否を判断しておく必要があるという事です。
そして、日田エリアを越えて玖珠の街中を進み、いよいよ九重越えです。
九重を登れない…という事態は普通のバイクであれば50ccであってもそうそうないと思うのですが、問題は登る時の速度です。
急勾配にも関わらず「法定速度50km/h」と高めの設定なので、40〜50km/hでチンタラ登っていると後続車の迷惑になってしまいがちです。譲り合いを通り越して「俺はトロい!先に行ってくれ!」位の積極的アピールで、渋滞発生源になるのを抑止しましょう。
九重を越えたら、そこはもう目的地の由布院です。
とりあえず、由布院に2つある旧車博物館は絶対にチェックしておきましょう!
<岩下コレクション>
圧倒的な両のオールドバイクを筆頭に昭和の古き良き調度品・おもちゃ等が陳列されています。特に終戦直後の国産バイクのラインナップには目を見張るものがあり、まさに必見です。
<九州自動車歴史館>
若干こじんまりとしていますが(だがそれがいい)、こちらはクルマとクラシックカメラにおいて強めです。特にオート三輪のラインナップは強烈の一言に尽きます。レアなクルマグッズを扱ってる売店もあります。
(筆者が長年愛用してるラビット125本革キーホルダーも昔ここで買った)
旧車博物館を満喫したら、あとは由布院でのんびりリラックスです。
由布院といえば「金持ちや観光客向けのお高いリゾート地」というイメージが先行しがちですが、実はそんな事はなく、お財布に優しいのんびりスポットなのです。
そんな由布院の代表的なカフェといえるのが「天井桟敷」です。
歴史も伝統もある超絶おしゃれな佇まいなのでお高いイメージを持たれがちですが、実は一般的な喫茶店と大差なくリーズナブルに楽しめる、親しみやすいお店だったりします。
天井桟敷で美味しいコーヒー飲んでゆるやかな時間を過ごし、金鱗湖周囲を散策しグッピー捕まえて持って帰ったら大量繁殖して筆者宅がグッピー祭りになって、近場の美味しい蕎麦屋さんとか手軽に温泉もお泊まりも楽しめる宿とか美味い地酒売ってるお店とか、色々と紹介したい所はあるのですがそれはまたの機会に譲るとして…
由布院までバイク乗って来たのなら、やっぱり裏手の由布岳を通る「やまなみハイウェイ」には軽く登っておきたいのがライダーという生き物です。
由布岳山腹のワインディングは、筆者のYB-1改で登ると「全開ノーブレーキでコーナリングしないと失速する」シロモノですが、逆を言えば「許される速度域でバイクを倒し込んで全開コーナリングできる」ともいえ、ノロノロなりにワインディング走行を満喫できます。
ていうか、それ以前に景色がとにかく最高なので、そんな事しなくても十二分に楽しいのですが。
あと、由布岳を越えると反対側は由布院以上の温泉地・別府なので、もっと温泉を満喫したい人はそのまま別府に行くのもオススメです。
由布院の湯質は単純泉なので、温泉としては少しアッサリ気味な所があります。単純泉の湯質や浸かり応えに満足できないのであれば迷わず別府です!
といった具合に、YB-1のようなちっこくて非力な小排気量バイクであっても、ルート選択と補給ポイントの確認を怠らなければツーリングを満喫できます。
今回はルート紹介第一回という事で、筆者のド定番ルートを紹介させてもらいました。
次回のルート紹介記事はどこにしようか暫し悩みつつも、今は秋のツーリングを満喫していこうと思います。
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