見出し画像

ラビット、原付からバイクになる。②〜ラビットを中型バイク登録!の巻

前回のあらすじ
筆者の愛車・ラビットS301(サンマル子)はツーリング用途で多用している都合上、エンジン内部パーツ等の消耗パーツの調達性や今後の長期的運用を考えた末…以前より計画はしていた「150cc化改修」を結局行う事に。

さようなら原付。こんにちは中型バイク。

現在150cc化改修を進めているサンマル子。
つい先日、150cc化したシリンダーと面研したヘッドをようやく受け取る事ができ、平日休みも確保できたので、とりあえずお役所と陸運局に足を運んで登録してきました。
 
本項では、その手続内容について以下に掲載します。
原付を(250cc未満の)中型バイクとして登録する」方法についての参考の一助にでもなればうれしいです。
なお、変更後の排気量が250ccを超える場合は、車検等含め本項掲載の内容とは手続き内容も費用も全く異なる別物で、かなり複雑なものとなりますのでご注意下さいませ。


①原付を中型バイクとして登録する事について

前回でも触れましたが、原付を排気量アップして中型バイク登録すると…125cc縛りの解除に伴うパワーアップが見込める一方で、税金も保険料も有料道路の通行料金も、あと場所によっては駐輪場の料金も大幅に増してしまいます。特に「原付を所有するメリット」の筆頭格のひとつとして挙げられる「ファミリーバイク特約の適用」が外れてしまう点は、人によっては頭の痛いデメリットになるかもしれません。
 
この改造及び登録変更はロマンこそありますが、パワーアップ以外のメリットは(自動車専用道路を多用する人とかを除いて)ほぼ皆無に等しい事をご理解の上で、実際にやるかどうかご検討なさる事をおすすめします。

②手続の前に確認する事、準備する物

実際に「原付→中型バイク化」の手続をやるにあたり、事前に追加確認しておく必要がある事はちょいちょいあります。原付登録の感覚で陸運局に行ってしまうと現地で慌てる事必至です。
とりあえず、事前確認が必須となる項目は以下。

2-1 手続の前にやっておく追加確認事項

2-1-1:車体の全長・全幅・全高、乗車定員(変更前/変更後)
2-1-2:エンジン形式・気筒数・排気量(変更前/変更後)
2-1-3:変更後のエンジンのボア×ストローク
2-1-4:車両の型式

2-2 手続に必要な添付書類

2-2-1:原付としての廃車証明
2-2-2:車輛の外観を確認できる画像を紙に印刷したもの
2-2-3:車台番号とエンジン形式の拓本(石ずり)
2-2-4:有効な住民票
〜〜〜〜〜
上記の添付書類について福岡陸運局さんに事前問合せを行った際、以下の代替書類でも対応可能な旨を確認し、登録もできましたので記載いたします。
 
まず2-2-2の画像ですが、これは前後左右全ての画像を準備する必要はなく、あくまで車体の外観を確認できればOKとの事です。実際、斜め前の画像一枚(を紙印刷したもの)で通りました。
但し「側車付自動二輪(サイドカー、トライク等)」の場合は例外となり「車両の外観(前後・横)、ハンドル・座席・運転席部分の側面開放確認ができる写真又は図面」が必要とされていますので、サイドカーやトライクとして登録を行う際は要注意です。
 
続いて2-2-3の拓本(石ずり)。
ラビットS301の車台番号は燃料コック横あたりのフレーム部分に打刻されており、石ずりを取るにはちょっと分解する必要があるのでめんどいのですが…お迎え直後に原付として書類を起こすため(サンマル子、元々は書無しでしたorz)車台番号を撮影した画像が手元にあったので、石ずりではなく画像を紙印刷したものでの代用はできないか確認した所OKでした。
(エンジンは普通に石ずりを取りましたが、こちらが画像で代用できるかまでは確認しておりません。)

実際に陸運局へ提出した添付書類の一枚
(紙印刷して提出。エンジン形式の石ずりは別紙)

但し、この代替書類についてはあくまで福岡陸運局さんがOKしてくれた話なので、他エリアでの手続きの際や、本記事投稿時点より期間が経ってから手続きされる場合は、代替書類の利用可否について事前に管轄の陸運局さんへ確認を行なっておく事をおすすめします。
 
あと、原付として廃車する際…注意事項という程の事でもないのですが、廃車理由は「その他」を選択し、指定の記載欄に排気量変更及びその理由・陸運局での軽二輪登録を行う旨を素直に記載しておいた方がよいでしょう。
現在はお役所管轄のガバガバ手続なので特に問題はないのでしょうが、いずれ手続のデジタル化がより進み、中型登録の際に廃車理由の確認が入る可能性もないとはいえませんので、一応。
現状でも廃車理由はお役所サイドでちゃんと確認されており、お役所側の書類には廃車理由がわかるようにわざわざ赤い専用のハンコが押され区分けされています。デジタル化がより進んだ際も何らかの区分がなされるのは間違いないでしょう。
立つ鳥跡を濁さず」という意味でも…

③手続に持っていく物

わび子でプンプンと陸運局へGo

確認事項のチェックを行って現地での書類記入のための控えを用意し、添付書類の準備も終えたらいざ手続き!です。
持参する物は以下となります。
〜〜〜〜〜
・添付書類一式
・2-1(追加確認事項)の控え
・印鑑
・お金(自賠責+重量税+ナンバー発行代)
・念のため本人確認書類

〜〜〜〜〜
店舗等で事前に手続書類を入手・記載した人はその書類を忘れないようご注意下さいませ。
忘れても現地で書けばいいだけの話ではありますが。
 
ちなみに、お金は2万円程度あればだいたいおつりが来ます。
予算がカツカツ気味な人は事前確認を行い、自賠責保険加入期間を調整する等の対策を講じると悲しまずに済むでしょう。

④手続の流れ

だいたい待ち時間との戦い。

陸運局での手続の流れは割とシンプルです。

4-1 手続のための書類をもらう

この際一緒に添付書類チェックもしてもらうと安心!

4-2 書類を書く

鉛筆での記入必須の所とボールペン必須、そうでない所がちょっとわかりづらいので、不安な時は書く前の段階でチェックしておきましょう。
筆者は添付書類不備こそなかったのですが、ここでやらかして「鉛筆で書いた字をボールペンでなぞりなぞりする作業」を強いられ、微妙に時間を取られました。

4-3 重量税と自賠責費用を払い、重量税の印紙を指定の書類に貼る

4-4 書類提出と確認

不備があった際はここで呼び出され、修正等を行い再提出します。
窓口が混み合ってると待ち時間が長いので、不備はしっかり潰しておきましょう。
ちなみに筆者は受付の方々に「変な奴が来た!」とありのままの事実をわかってもらえたのか、書類提出前に上記の鉛筆の件を含め丁寧に教えてもらって不備を解消できていたので、この段階で無駄に並ぶ必要はありませんでした。
事前問合せの件も含め、福岡陸運局の皆様ありがとうございます。

4-5 ナンバープレート受取

これでおしまいです。
この手続の際も、受付の女性の方から「ふ、富士重工???」と毎度おなじみのツッコミとか質問責めとかを受けたのですが、福岡で走ってるラビットS601の少なさを考えたら…これはまぁ驚かれても仕方ないのかもしれません。
〜〜〜〜〜
以上、車検がないので書類持ってウロウロする感じで終わります。
 
但し…侮れない注意点として、住民票は忘れないようにしましょう
バイクの諸元やボア×ストロークといった情報は現地でスマホを使い検索すればどうにかなる可能性大なのですが、住民票を忘れてしまった上にマイナンバーカードも持参してないと(コンビニでの発行ができず)、管轄の陸運局の周辺環境次第では「詰み」に陥る危険性がないとはいえません。
ちなみに福岡陸運局の場合だと、徒歩約10分の所にある施設にてマイナンバーカードがなくとも住民票を発行できる(免許証等の本人確認書類は当然要る)ので、手続を自分でやるのであれば、時間ギリギリでもない限り大丈夫です。

手続きを終えて、これから。

という訳で、サンマル子は無事「中型バイク」としての新たな人生を歩み始める事になりました。
 
今回、陸運局での手続きに要した時間は待ち時間や施設内での移動時間込みで約2時間。書類不備の可能性や窓口の混雑等を考えると、3時間程度の時間枠を確保した上で行った方が焦らずに済みそうな印象でした。
 
そして…

I Got New Power!

唐津の内燃機屋さんから受け取った、150cc化されたシリンダーと面研処理してもらったヘッド。
これがサンマル子の新たなる力の源になるのです。
 
シリンダー内壁のクロスハッチング処理(エンジンオイルを適度にこびりつかせて潤滑を行い、焼き付き等のトラブル発生の可能性を抑えるため重要な処理)も内径のテーパー処理(クランク側からヘッド側にかけて微妙に内径を絞り、燃焼時の密閉性とスムーズな作動を両立させるにあたって必須の処理)も良い感じで仕上げて頂き、ありがたい限りです。
組み合わせるスズキTS125用中華ピストンのクオリティが微妙なので…クリアランスは気持ちゆるめ。
 
また、ボアアップに伴う圧縮比低下を補うためヘッドに0.5mmの面研処理を入れてもらったのですが、元々微妙に斜め気味だったせいか、これ以上面研を入れるのはちょっと怖い印象なので…これ位でいいのかな?と思います。
前例がないので、実際に組んで走らせてみないと何ともいえない所ではありますが。

中型ナンバー、ギリ収まった感じ

現在、本項を執筆しながらサンマル子のエンジンを組んでいます。
試走は早ければ明日にでも開始する予定です。
 
新エンジンを得たサンマル子のこれからが楽しみでなりません。
試走結果とか諸々は次回の記事にて。
(つづく


いいなと思ったら応援しよう!