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スバルのラビット、令和の世に蘇る。

2024年9月16日。
スーパー耐久2024・第4戦が開催されていたもてぎサーキットに、
その車輌は唐突に姿を現しました。

まさかの電動ラビット

その明らかに試作品らしい手作り感が散見される電動キックボードは、ラビットファンであれば即座に心揺さぶられる姿をしていました。
 
何より、この車輌は「スバル製」です。
即ち…

(画像引用元:SUBARU STARS OFFICIAL BLOG様)

まさかのまさか。令和になってのラビット大復活です。
 
詳しく紹介しますと、この試作車輌は「若手社員の発想の活性化と、新たなものづくりのノウハウの獲得を目指し」「社員の方がイチから作成したもの」との事で、
その名も「e-Rabbit」。
 
誰が何と言おうと、まだ試作車ですが…
これは紛うことなき新しいラビットです。

富士 ラビットS1(1946)

「え〜〜?電動キックボード〜?」と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、そもそも太平洋戦争の終戦直後に生み出された初代ラビットことS1は米国製スクーターを模して「終戦直後の物資難の中でも製造可能な、簡便な移動手段」を意図し開発されたものの…GHQの厳しい規制を回避すべく後部にタンデムシート兼荷台を追加し、実用車としてどうにか生産許可を得たバイクなのです。
 
即ち、文字通り「簡便な移動手段=電動キックボード」として試作されたe-Rabbitは、まさにS1型の本来の開発意図へ立ち返った、原点回帰的な存在だといえます。

うさぎマークが眩しい

このe-Rabbit。現状だと市販予定はなく、どうやらイベント等で披露される車輌になるようで、そもそも公道走行用の装備がありません。今後の反響次第で何か新しい企画が立ち上がり、新たなラビットが公道を再び元気に走り回ってくれる日が訪れる事を祈るばかりです。
 
近年はLUUPを筆頭とした電動キックボードが政府サイドのゴリ押しと利権ビジネスで半ば無理やり普及し始め、考慮不足もいいところな改正道交法と運転マナー啓蒙不足という最悪のコンボで早くも危険運転や事故が多発し、社会問題化していますが…
アイサイトを筆頭とした各種安全装備にも強い今のスバルであれば、何かしらの安全対策を施した、道にも人にも優しい電動キックボード「e-Rabbit」を生み出せるポテンシャルはある!と筆者なりに感じています。
 
スズキのeチョイノリにせよスバルのe-Rabbitにせよ、バイクとしてのフォーマットが変わっても「変わらぬ魂」を感じさせてくれるバイクは、電動であろうと特定原付であろうと心を揺さぶられるものがあります。
 
今後の展開に大いに期待しつつ、応援していきたいですね。

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