「大分・阿蘇 だいぶあそべるスタンプラリー」に挑戦!【完結編:後編】ラリー完走!夢を叶え力尽きたラビット、復活への帰還
<前回のあらすじ>
「だいぶあそべるスタンプラリー」完走のため、2泊3日の南阿蘇ツーリングに旅立った筆者と愛車・サンマル子。
次々と襲い来る強烈な飯テロを乗り越え、遂に黒柴コーヒーで報酬シールコンプを達成、ラリー完走!加えて、ずっと叶えたい夢であったラビットによる南阿蘇のんびり旅も実現…
全てが順調であった。
そう、ここまでは。
2023年6月4日、ツーリング2日目の朝。
リトルアジアで気持ちよく目覚めた筆者は、宿の管理のおじさん(バイク弄り大好き)のご厚意により、駐輪スペースでサンマル子のメンテをさせて頂きました。
本当にありがとうございます、とても助かりました。
何せ3日間連続で家を離れ、あちこち走り回るのです。
増してや山間部のワインディングではトルコンAT機構の構造上、全開に近い領域までスロットルを開けてエンジンをブン回すなんてザラです!
つまり、当然ですが旧車には過酷以外の何物でもない環境だといえます。
(筆者がツーリング中にサンマル子を頻繁に休ませるのもこのため)
オーバーホールする事もなくあっさり復活したサンマル子のエンジンは今まで大きな不具合もなく絶好調だったのですが、そこはやはり1960年代の旧車。
気持ちカブったような症状が前日後半からうっすら出始め、キャブレターも僅かながらオーバーフロー気味だったので、先手を打ってフロートバルブをお掃除し、ジェッティングも調整。
とりあえず不具合を抑え込む事には成功しました。
大きな荷物は宿のロッカーに収納し、今日は軽装備でぶらぶらする日。
元気を取り戻したサンマル子に乗って出発!
…なのですが今日は日曜日なので、丸野さんを始めとした多くの南阿蘇のGSがお休み。1ℓの燃料缶(丸野石油店福岡支店)を使って本日移動分のガソリンはなんとか確保しました。
まず、宿で食べたり道中で小腹を満たすための軽食をまとまった量確保しておきたかったので、今や筆者お気に入りとなった「めるころパン工房」さんのパン…それも素材感ガッツリめの保存が効きそうなやつをドッサリ購入。
画像の生ハムサンドは朝食です。素材感最高+激ウマなので是非。
めるころさんでの買物を終え、南阿蘇村を軽くぶらぶらした後は
TIME REVERSEさんへ開店と同時にダイブ!早めにがっつりランチです。
なんか朝から慌ただしく動いたり食べたりしてますが、これには理由があります。
TIME REVERSE最強メニューのひとつといえるのが、このナポリタン。
細麺が鉄板でジュージュー焼けていくので…ツルツルとパリパリを同時に、しかもお好みのバランスで満喫できてしまいます。
オススメの食べ方は、卵をてっぺんに乗せたままクレーターを作るように周囲の麺をゆっくりどかし、出来たクレーターで卵を溶く!というものです。
こうする事で、阿蘇山の噴火口のような溶き卵天国が爆誕します。
元々おいしいですけど、これで食感のバラエティーが更に豊富になって極上の楽しさが生まれます!
SNS映えもしますので、ソッチ狙いの人もどうぞ。
更に、2日連チャンで限定苺パフェ!
狙った訳ではないのですが、既に苺のシーズン終了時期だった事もあってこれで限定パフェは打ち止め…
本当に食い滅ぼしてしまいました。
ごめんなさい。来年も食い滅ぼします。
TIME REVERSEさんでご飯食べて談笑してのんびり過ごした後、
近くにある「南阿蘇鉄道・中松駅」へ。
本日のメインディッシュは、前回も少し触れましたが「南阿蘇鉄道のトロッコ列車に乗る」事に他なりません。
本日(6月4日)時点で既に鉄道の震災復興作業は終盤を迎えており、翌7月15日の全線開通(復活)も既にアナウンスされていました。つまり逆を言えば、現状の部分復興区間である「高森駅〜中松駅」をトロッコ列車で走れる期間は残り僅か!
筆者は鉄道オタクではありませんが、こういう郊外のこじんまりとした鉄道に乗るのは大好きです。乗らない手はありません。
何より、少しでも南阿蘇を応援したいという気持ちもあります。
朝から慌ただしく動いていたのも、全てはこのためです。
あと、サンマル子にはしばらく中松駅でお留守番してもらいました。
程なくしてトロッコ列車に乗り込み、あちこちからゾンビの如く飛び出してきた撮り鉄のおっさん達からプライバシーガン無視でバシバシ撮られながら中松駅を出発。
お客さんが多かったので行きの車内画像がなくて申し訳ないですが、旧国鉄時代のトロッコ車両を当時の雰囲気や設備を残したまま改装したトロッコ列車はガタンガタン!ゴトンゴトン!と凄まじくワイルドな乗り心地で、通常の列車よりもゆっくり進みながら車掌さんによる南阿蘇村〜高森町の楽しい観光ガイドも入りますので、お値段以上の楽しさは間違いなくあります。
楽しいトロッコ列車に乗って高森駅まで着いたら、ここで一旦駅を出て高森町の市街地をぶらぶら。サンマル子は中松駅で寝てるので徒歩です。
とはいえ、中松駅まで戻るのにもトロッコ列車を使うので…次の列車が高森駅を出るまでの限られた時間しかぶらぶらできません。
このタイムリミットを最大限有効活用すべく、昨日の夕方にサンマル子で高森町を訪れ下見を済ませていたのです。
高森町で一度は訪れたかったお店、それが「丸福 高森店」さん。
店頭でカラリと揚げてくれる唐揚げがとにかく絶品!と大人気らしく、袋買いを通り越して「キロ買い」する常連客もちらほらいるとか。
そんな事聞いたら買わない訳にはいかないぞ!!!!!
という訳で
割とドッサリ買いました。
で、さっきTIME REVERSEさんでナポリタンとか苺パフェ食べたのに、何故こんなに沢山買ったのかというと…
今回の旅で是非やりたい!と思っていた「野望」のためでして。
ともあれ、筆者(と唐揚げ)を乗せた高森駅発のトロッコ列車が出発しました。
サンマル子が寝て待ってる中松駅まで、再びのんびり列車旅。
これがやりたかったのだよ………
ガタンゴトンと懐かしい振動に揺さぶられながら、
スカッと晴れた初夏の南阿蘇の絶景を車窓から眺めながら、
車窓からの絶景と青空を肴に、美味い唐揚げを存分に食う!!!!!!
なんかすげーチンケな「野望」ですみません。
しかし、どうしてもやりたかったのです。
あと、やってみたらわかりますが非常に爽快です。唐揚げ秒殺でした。
(付記:他のお客さんや運行に迷惑になる度の過ぎた飲食は控えましょう)
おっさん一人で孤独に盛り上がっていたら中松駅に到着。
これにて本日のトロッコ列車の旅はおしまいです。
全線開通後もまた乗って、乗り比べとかしてみたいと思います。
(付記:当然乗りました。クッソダイナミックな区間が増えて最高でした)
!!!???
中松駅のホームに、いきなり巨大ロボの置物が!!!???
これは一体何なのかと言いますと…
中松駅の駅舎内にある人気の食堂「ひみつ基地ゴン」さん。
上の巨大ロボはお店の看板ロボで、OPENしている時はホームに出撃するそうです。
このお店を知ったのも例によって丸グル繋がりなのですが、ガチの特撮戦隊物マニアである店長さんが福岡から移り住んで開店したという「筋金入りの特撮パラダイス」です。
しかし店内は和やかな雰囲気かつお洒落で、サブカル空間あるあるな一般人排除バリア(通称:ATフィールド)は全く出てませんのでご安心下さい。
せっかく来たし、店長さんとは過ごした界隈やら何やら共通点が多かったので福岡ネタで盛り上がったしで、既に超満腹の状態ではありましたが「鹿肉のジビエカレー」を注文。
これがまた、鹿肉というクセ強めのジビエ食材を上手い事食べやすくアレンジしていたおかげでお腹に優しく、超満腹状態だった筆者でも美味しくペロリと頂けました。
次回は、空腹の時にフルサイズをがっつり食べてみたいですね。
という訳で、2日目のトロッコ列車往復ミッションも無事に楽しく終える事ができました。
その後も南阿蘇をぶらぶらしていましたが…気が付いたらもう日が傾き始めており、サンマル子のガソリンも既にリザーブタンクに入ってる1ℓ程度の量を残すのみ。
明日は箱石峠を始めとした阿蘇の快走路を走りながら帰る予定なので、宿から丸野さんへと(補給のための)片道移動ができるガスを残して本日のぶらぶらは終了。撤収です。
大満足でリトルアジアさんに戻った筆者は、シャワーを浴びてパンを齧り、思い出(と食い物)の余韻に浸りながらのんびりと南阿蘇2日目の夜を過ごしていたのですが…
ここで筆者の相方(女性)から緊急連絡が。
「どうしても手伝って欲しい友人(男友達)の用事があるから、明日早めに福岡に戻ってきて!」
友人の用事の手伝いのためにツーリングを中断しろというのは正直どうなのよ?とは思ったのですが、他ならぬ相方の頼みなので旅のスケジュールを変更。明日のツーリングの予定は全て中止し、朝から福岡へ直帰する事にしました。
残念ですが仕方ありません。
むしろ、ここまで楽しい旅ができたのですから我慢できる範疇です。
そして最終日、3日目の朝が訪れました。
本来の予定であれば朝から丸野さんでガスを満ターン!してから南阿蘇を東進、そのまま箱石峠やマゼノミステリーロード等をサンマル子で突っ走り、最後にツーリング成分を思いっきり補充して旅を締めくくるつもりでした。
…が、今回は朝食とガス補給を済ませたら熊本市街地に抜けてそのまま国道3号を北上し福岡へ直帰です。
朝食用にとっておいたパンをテラスで頬張りながら気分を入れ替え、思考をポジティブに。
せめて、残されたわずかな時間と帰途を楽しんで帰ろう!
そう強く思いました。念じるかのように。
なるべく早く福岡に戻る必要があったので、朝早くに宿をチェックアウトして丸野さんへ。
既にガスは尽きかけており、ギリギリでの大逆転満ターン!でした。
勿論、予備の燃料缶にも給油してもらいました。
(セルフじゃないからこそできる!)
何はともあれ、福岡に帰るための時間的余裕は確保できたので…
あとは無理せず淡々と帰るのみ。
そして実際、サンマル子は淡々と普通に走って帰っていたのですが
阿蘇を抜け、山鹿市に入ったあたりの郊外の道で唐突に
「カッ!」
という音と共にピストンが軽く抱きついた嫌な感触が両手に響き、リアタイヤが短い距離ロックした後にサンマル子は動きを止めました。
その後はセルこそ回って火花も飛ぶものの、エンジンは掛からず。
「やってしまったか!?こんな時に!」
最悪のタイミングでのアクシデント発生です。
とはいえ、出先でバイクが壊れるアクシデントに遭ったのは始めてではありません…こういう時にうろたえても何の意味もありません。
取り急ぎ、先ずは通行する車両や歩行者の迷惑にならない場所への退避を行い安全確保、その後で簡単な原因究明、そして「修理+自走かレスキューを頼むか」の判断を行う必要があります。
という訳で…GoogleMapsを参照して近場のトラック退避(休憩)場所までサンマル子を押して移動し安全に各種作業を行える場所を確保、こういう事態のために用意していた工具を使って現場で原因を究明する事にしました。
同時に、お世話になっている旧車屋さんへの電話相談も行いました。
後述しますが、この電話相談が結果的に筆者とサンマル子を最悪の状況から救ってくれたのです。
で、ヘッドを開けて簡単な診断を行ってみると
①抱き付いたピストン&シリンダーのダメージは軽微でリングの破損もなく、シリンダー自体の圧縮も生きていた
②ヘッドガスケットから盛大に吹いていた
③クランクはスムーズに回る
④プラグの火花は正常に飛ぶ
といった症状で、幸いにしてそこまで重症という程の破損はみられませんでした。
しかしこれは逆をいえば「出先で直る一過性のトラブルなのか、出先では再起不能のトラブルなのか」の判断がしづらい事をも意味します。
普通ならここで「任意保険かJAFのロードサービスオプションでサッサと無償レスキューしてもらえばいいんじゃないの?」という流れになるのですが、筆者が当時加入していた任意保険には無償ロードサービスオプションがありませんでした。
代わりに自前の1BOXワゴン車を用い、イザという時には相方なり友人なりの運転で(もしくは筆者自身が単身帰ってセルフ運転で)バイクを回収する…という、いわば「セルフロードサービス」を準備していましたので、それを用いればサンマル子を確実にレスキューできる…
はずでした。
ともあれ相方に連絡を取り、エンジントラブルで早く戻る事ができなくなったお詫びと万一の際はサンマル子のレスキューのため熊本まで来てもらう旨のお願いをしたのですが…
(付記:万一の際レスキューしてもらう、という条件で相方にガス代筆者持ちという好条件を付けて1BOX車を貸していた)
相方からの返答は「NO」でした。
曰く
「男友達が今夜やるBBQパーティーのために”私の”ワゴン車使ってるのよ!行ける訳ないじゃん!それに、頼んでる用事ってそのBBQパーティーのためよ!」
との事。
1BOX車を既に使われている状況だと、筆者が単身福岡に帰って1BOX車を運転しサンマル子を回収する…という奥の手すら使えません。
そもそも筆者のクルマなのだが。
いきなり訳のわからない話をされて一旦レスキューを断られはしましたが、コンビニすらない山鹿の奥地でウダウダしていても時間の無駄です。
旧車屋の店長さんにサンマル子の症状を伝え、自走可否をしっかり判断した上で今後どうするか決める事としました。
何より、筆者としてはサンマル子に再起動して欲しかったのです。
男だのBBQだの訳のわからない話をする相方はさておき、
今はサンマル子を救いたい。ただそれだけでした。
で、このままでは何をするにも埒があかず、仮にレスキューしてもらうにしても非常に場所がわかりづらかったので、最も近いホームセンター(コメリ)までサンマル子を押していく事にしました。
しかしこれが地獄というか虚無。
クルマやバイクだと20分も掛からない距離なのに、押して歩いたら何時間も掛かってしまいました。サンマル子の駆動回りがスムーズなので押すのに苦労しないのが唯一の救いでした。
ホームセンターに着いた頃には、もう日が暮れつつありました。
丸野さんを出たのは早朝。どうしても気分が滅入ります…
ここで駐車場の一角をお借りして(別途購入しての)プラグ交換やキャブ再チェック等の対策を試みましたが…遂にバッテリーが完全に上がってアウト。
セルダイナモ+バッテリー点火方式であるラビットS301は、バッテリーが完全に上がるとキックでもエンジンが掛からなくなってしまうのです。
ダメ元で相方に1BOX車をこちらに回せないか、できないのなら筆者が福岡に取りに行っていいか聞いてはみましたが、
電話口に知らない男が出て
男「うっせえ。貴様は黙ってガス代と税金と車検代払っとけ、死ねや」
相方「もうあのクルマ、彼のに名義変更してもいいよね!印鑑使うよ!」
男「オイやめろって。金ヅル使えなくなるだろ」
などと抜かされたので…
筆者もそれなりに状況を察する事ができ、男性としての重大な決断をその場で下しました。
基本的にゆるゆるのんびり大好きな筆者ですが、それ故に「面倒な事や障害・トラブルの原因はなるべく迅速かつ確実に排除したい」という思考も併せ持っています。
そうでなければ、ゆるゆるのんびり人生なんて歩めません。
無防備になれば平和が訪れるなど大嘘の極みです。
詳細は割愛しますが…相応に厳しい対応を取らせてもらいました。
…といった流れで、
拙ブログらしからぬイヤ〜ンな話が続いてしまいすみません。
しかし、もうこれで「終わった話」なので、
後はサンマル子をレスキューして帰るのみ!ではあったのですが
筆者とて人間です。
脳みそはキチンと割り切ってて「ハイハイ浮気ね、よくある話だねさようなら」で結論が出ていたのですが、やっぱり心のどこかにムカムカイライラする感情が残ってしまいます。
しかしSNS上でそれを赤裸々にブチ撒けるガラでもありませんので…
既に心身ボロボロで血すら吐き、時には意識を失い生存報告のSNS投稿をしながらブッ倒れたりもしていましたが…ただひたすらに、福岡に向かってサンマル子を押しました。
というのも、夕方に「自走不能」と判断した時点で旧車屋さんにレスキュー依頼をしていたのですが、お店の都合上レスキューが翌日になるとの事だったので、どこかに泊まるなり野宿なりする必要があったのです。
しかし、付近には泊まれる宿もネットカフェもありませんでした。
ラブホテル位あってもいいだろ?とは正直思いました。山鹿恐るべし。
だから、どのみち泊まれる場所まで押すしかなかったのです。
とはいえ無謀極まりない行為であるのは傍目にも明らかだったので、SNS上で筆者の行動を知った佐賀の某バイク用品店店長さんが差し入れの飲食物を持って駆け付けて下さり、店長さんにとっても筆者にとっても極めて不本意なリアル初対面を果たす…という一幕もありました。
本当にありがとうございます、申し訳なかったです。
南阿蘇で初対面できたらどんなによかったか…
(お礼はコドナバーガーか黒柴コーヒーで!)
結局、宿泊施設ではありませんが最寄りのPAで夜を過ごす事になりました。
もはやメーターランプすら点灯しなくなったサンマル子を停め、筆者自身はPAのコンビニ前にある休憩用のテラスで体を休めました。
その後、PAのコンビニ店員さんのご厚意で、横になれる場所で朝まで休ませてもらえて体力も回復できました。
ありがとうございます!
翌朝PAで食べた吉野家の牛丼の味が、妙に心に沁みました…
そしてツーリング最終日の更に翌日。
旧車屋さんの店長自ら軽トラで福岡から来てくれて、無事に筆者もサンマル子もレスキューしてもらえました。いつもお世話になっている事もあり、もはや感謝の言葉もありません。
今回の教訓ゆえ、筆者は任意保険を「無償ロードサービス有り」の契約に変更しました。これで次回はもう大丈夫です。
やはり「バイク乗りの最終防衛線」といえるレスキュー体制を生兵法でやるのはリスキーですね…流石に懲りました。
その後、サンマル子の症状を徹底的に分解・エンジン起動等で詳しく検証した結果、エンジンが掛からなくなったり異常燃焼を起こして抱き付いたりした最大の原因は「一次圧縮抜け」である事が判明。
そして、その兆候は2日目の朝の時点で既に出ていたようなのです。
「カブり気味だと思ってジェッティングを変更した」
あれが、今思えば軽い一次圧縮抜けの症状だったのです。わかるかよ!
ちなみに「一次圧縮抜け」とは2ストロークエンジン特有の不具合で、クランクケース内に混合気を吸って下降するピストンで予め軽く圧縮する…という2ストロークエンジンの機構ゆえ、クランク周辺のガスケットやシールが抜けてしまうと上手く一次圧縮ができなくなり、エンジンが上手く回らなくなったり掛からなくなったりするというものです。
割とよくありますし、シールやガスケットを換えてしまえばいいので、落ち込むような不具合でもありません。
とはいえ、サンマル子は筆者の初ラビットにして生涯の友です。
どうせエンジンをバラすのなら、いっそベアリングやトルコンATのシール等も新品に交換してフルオーバーホールし、今後のために症状や不具合、及び補修に使う代替パーツの調達性などを徹底的に調べて学び、今後の長い長い付き合いに備える事にしました。
よって、かなりの長期入院になっています。
ただ繰り返しますが「シールやガスケットを換えてしまえばいい」軽傷なので、うちのサンマル子の事は気にしないで下さい。
どうしようもなくなったら、既に予備のエンジンちゃん(通称:フォルゴーレ号)も買ってますので積み替えます。
良くも悪くもドラマティックだった南阿蘇ツーリング、そして「だいぶあそべるスタンプラリー」の旅はこれでおしまいです。
何故に南阿蘇ツーリングが「おしまい」なのかというと、
最終日のくだらないトラブルはさておき…今回の旅を通じて、南阿蘇に来るという行為がもはや「旅」ではなく「心の居場所に戻る」というニュアンスを強めつつある事に気付いたからです。
実際、筆者はもう南阿蘇で「ただいま!」という挨拶を無意識に発するようにまでなり、地元の方々からも自然に応じてもらえるようになりました。
これはネタや義理ではなく本心です。
だから、もう南阿蘇への旅はツーリングではありません。
今はわび子(YB1)が再び旅担当を担っていますが、いずれサンマル子も旅担当に戻り、あの愛する美しい南阿蘇村を再び走ります。
なお、南阿蘇に先んじて…温泉閣のある別府の街も全く同じ理由で「ツーリング」の対象から外れました。
そして、どちらも最初のきっかけは
「だいぶあそべるスタンプラリー」でした。
ささやかなきっかけでもドラマは生まれます。
あなたも、スタンプラリーから「冒険」はじめてみませんか。