
ハーブといただく和風パスタ『TO THE HERBS』
8月4日。この日は本当に暑かった。空気はぐらぐらと揺らめき、遠くには陽炎が見える。涼める場所と、おいしい昼食を求め、私はネオン看板がおしゃれな一軒の店に足を踏み入れた。
漂うハーブの香り。

案内された席につく。テーブルには、オリーブオイルと三種類のハーブが置かれている。見た感じ、サフラン、オレガノ、ローリエだと思われる。それからオリーブオイルには唐辛子も一緒に入っていて、本格的な感じがする。メニューはさぞお高いんだろうと思ったが、以外にも、私が選んだランチメニューは1100円であった。
ランチを食べる。
注文してからすぐ、サラダが届けられた。

大きな、変わったかたちをした皿に盛られ、ドレッシングもかかっている。ランチセットのサラダというと、もっとこじんまりとしたものを予想していたから、驚きである。ドレッシングをかけて楽しんだあと、ハーブも少しずつかけてみた。香りがふわりと広がって、味覚も嗅覚も楽しい。メインディッシュを食べる前から、満足感が既に高い。これだけで、この店に来て正解だったな、と思えた。
和風パスタをいただく

少しして運ばれてきたのが、こちら。写真では海苔で見えないけれど、たらこも結構たっぷりかかっている。海苔と、しそとイカを絡めて、一口。たらこパスタは味がまろやかなことが多いけれど、そこにしそが混ざることで、普通のたらこパスタとはひと味違う味わいになる。イカも、とても新鮮で噛みごたえがある。海の幸の美味しさがたっぷり詰まった品であると感じた。
もうこれだけで完成されていて、ハーブを入れるまでもない気がしたが、少しだけサフランを入れてみた。サフランがそもそも主張の強いハーブではないため、味を損なうことなく美味しく食べることができた。
総括
個人的に、食卓にハーブや薬味があるだけで、食事の楽しさが数倍変わると思う。『TO THE HERBS』では、ハーブが複数置かれているため、食事が届いたとき、まずそのままいただいて、それから色々な種類のハーブを試してみるという、何重もの楽しみがあるのである。このハーブはピザにも合うのではないかと思うし、実際、ランチではないグランドメニューにはピザもある。この店に通いつめて、新たな組み合わせを見つけるのも、一興ではないかと感じた。