てれぽーとをするひと(RTAinJAPAN副読資料)

本記事はRTA走者であるhorrinさんから掲載許可を頂いた、RTAinJAPAN2020にて行われる【星をみるひと】RTAレース用の副読資料になります。
RTAを行うに重要な知識で、かつ実況解説時にフォローが難しい内容をこちらにてフォロー致します。
RTAを視聴される方、自らRTAに挑戦される方、普通に遊ぶ上で知識を活用したい方等、気になる方はご覧いただければと思います。


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戦闘時の「にげる」コマンドがない本作において、プレイヤーが高頻度で頼りにするであろうテレポート。
このESPを使用することで戦闘から離脱することが出来ます。
しばはレベル1、みなみはレベル8で習得します。

このESPには成功と失敗があり、成功した場合は指定した一人を逃がし、全員成功すればエンカウントした地点から復帰が可能です。
失敗した場合は基本的に、先に何人成功していても全員各マップに設定された初期位置に戻されてしまいます。

はじめのせかいではスタート地点、あーくCITYではぶれいんしつへのみち、うちゅうたわーではコックピットへのみちの途中に放り出されます。
失敗してもロングジャンプ(ルーラ的なもの)をすぐに使って登録した街まで戻ればOKなので、RTAはもちろん通常プレイでも失敗した方が時間もサイコ力消費も抑えられてお得です。

さてこのESP、成功失敗の判定はランダムに見えて、実は一定の法則が存在します。
成功判定はテレポートのサイコ力(MP的なもの)消費量によって分かれており、「成功」「失敗(そのまま)」「失敗(飛ばされる)」の3パターンが存在します。
前途では「成功」「失敗」と記述していましたが、「失敗」の中にも判定が二種類あり「設定された初期位置に飛ばされない失敗」が存在します。
この場合ですと「テレポートは相手に邪魔され失敗した」というテキストが出るのみでそのまま戦闘が続行します。

画像9

消費ESPごとの効果の推移です。
共通してヒット力0扱いの空白は100%成功する枠として設定され、ヒット力13以降は100%失敗して飛ばされる枠として設定されています。

図で解説します。

画像6

ゲーム開始直後にこの画面のような編成の敵と出くわしたとします。

画像7

敵側の枠には、それぞれに「表示されている敵のヒット力」が設定されます。空欄は0扱いです。

画像9


ここでテレポートを行うと、敵の4枠のうちどれかをランダムに参照する判定が発生します。

今回の解説では全て「サイコ力最低出力でテレポートを使った場合」で説明します。
この場合は空欄の0は「成功」、ヒット力3のふらっかは「失敗(そのまま)」、ヒット力5のぺるぜでぶは「失敗(飛ばされ)」の判定になります。
よって、上の状況での成功率は50%になり、残り50パーセント同じ失敗でも戦闘を続行できるか強制的に戦闘が終わるかで25%ずつに割れます。

このようにテレポートは戦闘時に並んでいる敵のうちどれかをランダムに参照し、参照した敵の残りヒット力によって成功か失敗かを判定します。
なお空欄も判定に入るのですが、ここの仕様が少々ややこしいです。


別例をあげて解説します。

画像1

ゲームを始めた直後のエンカウントで、下記画像の並びの敵がでてきたとします。

てれぽーと一度目

この場合、右端の枠は空欄なので0扱いとなり、他の枠に表示された敵のヒット力が割り振られます。

この状態で最低出力でテレポートを行った場合、右以外を参照した場合は失敗となります。
確率にして25%ですね。

その次にエンカウントをした際、このような並びの敵が出てきたとします。

画像3

真ん中二枠に敵がいる以上、最低出力でてれぽーとをした場合この二つのマスを参照したら失敗になるというのはもうお分かりかと思います。

てれぽーと二度目

そして両端のマスは敵がいないのでヒット力0になるから、最低出力のテレポート成功率は50%かと思いきや……。

てれぽーと二度目の真実


なんとこの空欄には先程エンカウントしたしゅーたのヒット力20が残ったままになっています。
そのため、最低出力でテレポートを行い左端の空欄を参照した場合も失敗扱いになるため、手前の戦闘と同じ25%の確率で成功になります。

このように「空欄にはその手前に表示されていた敵のヒット力が残る
マスの数字は敵が出るたびに更新される」法則を覚えていると、敵が出てきた瞬間にテレポートの成功率を自力で割り出せるようになります。
大体の場合では、テレポートが失敗した方がプレイヤーにとって便がいいので、如何に失敗の確率を計算できるかに頭を使うといいと思います。

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いかがでしたか?
この仕様についてhorrinさんから伺うまでは、テレポートの成功率は出力に応じて固定の確率が設定されているだけだと思っていました。
考えていた以上に複雑で、面白い計算を行っていたんですね。
知れば知るほど知らないところが出てくる星をみるひと、研究をしていると本当に面白いです。

それでは、RTA当日はどうぞよろしくお願い致します。

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