Basal設定
仕事柄、海外出張が多数あります。これは、T1D発症前からなので、発症時にはどうしようと思ったのですが、最近の便利な装置のおかげで、特段気にすることなく海外へ移動することができています。
「便利な装置」とは、いわゆるインスリンポンプ+リアルタイム血糖測定器(SAPとか呼ばれたりもします。Sensor Augmented Pump)であり、インスリンの量をLocal Timeでプログラミングしたり、リアルタイムの血糖測定値により、今後注入されるインスリンの量を調整したり、という機能があります。
さて、ここで、noteしたい内容としては、時差がある場所へ移動した時に、インスリンの量のプログラミング値をどう設定するかについてです。
インスリンポンプのプログラミングについての知見共有
プログラミングの難易度を上げているのは何か
現在使っているインスリンポンプは、Medtronicの Minimed750です。このシリーズから、リアルタイム血糖測定値を確認しながら、インスリンBasalの量を調整できるようになっています。比較的使い勝手は良い方だと(過去を知る人から見ると)思いますが、残念ながらまだイマイチな点があります。
これは結構致命的でw、時差が半日程度あるアメリカ出張では多数のデータが無駄になってしまい、その後の設定がとてもめんどくさくなります。
ポンプの設定で逃げる方法があるのか
仕方ないので私の場合、ポンプの時刻は変えずにプログラムを変えてLocal時間にマッチさせる方法を考えることにしました。
** インスリンポンプのBasalプログラムを変更することになるので、意味がわからない場合、実施しないようにお願いします。実施前にぜひ、主治医と相談を。 **
最近、チェコのプラハに行くことになったので、改めてBasalを設定することになりました。
左のコラムで日本におけるBasalの設定が書いてあります。その設定を現地時間でも行えるようにするのですが、ただあくまでポンプの時計は日本時間のまま… 日本時間に対して現地が何時間遅れている・進んでいるかを計算し、値を設定していきます。プラハは日本時間より7時間遅れているので、プラハの現地時間に対して7時間進んだ時刻に対し、Basal値を設定します。プラハ時間の12−1amの設定は日本時間の7−8amの設定なので、そうなるようにポンプに入力します。
入力を完了すると、新しいBasalパターンが選択できるので、選択したのちAuto Modeを入れて一旦完了します。
アプリでモニタすると、残念ながら「Check pump time」と言われてしまうのですが、アラートが鳴ったりはしないので一旦ほっておきます。
以前の主治医には、血糖変化は意外とすぐに現地時刻に合う、と聞いていたので、この変更は行き帰りの機内で行なっています。時差ぼけ防止のために、飛行機に乗った瞬間に現地時刻に合わせるようにしているので、合わせてこの変更を行ないます。
なお、数時間の時差であれば、あえて変更せずともAuto Modeで変化は吸収できるので、例えばアメリカ国内での移動では特段何もしません。アメリカ時間CSTには合わせてありますが。Auto Modeがついてよかったと思ったのはこのときでした。このあたりの話は別noteでまとめてみたいと思います。