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夫婦喧嘩が止まらないあなたへ:私がモラハラ夫との喧嘩を収束した方法

たぶんほとんどの夫婦が夫婦喧嘩をすると思う。すぐに仲直りできる精神的に大人な夫婦もいればどちらかが高圧的だったりモラハラだったり話し合いにならなかったり、どちらもお互いが正しくお互いが間違っていると、分かり合えない、喧嘩が収束しない夫婦もいると思う。
 エネルギーのありあまる10代や20代の頃のパートナーとの喧嘩と違い、30〜40代にもなれば喧嘩をするだけでエネルギーの半分以上を持っていかれるくらい疲れる。喧嘩するのもめんどくさい。時間の無駄と思うようになり、だんだん不満を言えば喧嘩になるのもめんどくさいと何も言わなくなり、ある程度不満が膨れ上がってきたら少しでも吐き出そうと一言いこうと思うと、だいたい言い方を工夫したとて、積もり積もった不満の感情がだいぶ端正に込められた言葉と態度を相手にぶつけてしまうもんだから、そこからは喧嘩開始のゴングがなるという流れになりがちだ。

これが相手がモラハラだったらもうぐうの音もでないくらい言葉巧みにやり込められて、最後は自分だけが悪いと言う責任転嫁をされる。やつらは腹が立つくらい頭がいいというか、知恵がまわるというか、話術に長けている。

モラハラに限らず、対等の夫婦関係だとしても、喧嘩の激しさレベルはひとそれぞれとして、お互いの正義のぶつけあいで喧嘩の収集がつかなくなるのが大半なのではないだろうか。

そこで結婚4年目、私とモラハラ気質を持つ夫との最近の喧嘩の解決方法をお教えします。

モラハラ夫との喧嘩

モラハラ気質を持っている相手には「普通に伝えた」つもりのことでも、とにかくすぐ相手は怒りはじめる。
なぜすぐに怒るのかと指摘をすると、それさえも「怒らせる方が悪い」と言い出す。つまり、喧嘩両成敗という考えがモラハラ気質のかたには欠けているため普通の話し合いはできないのだ。

我が家の1例を挙げてみよう。
以前、私は夫に「お風呂入る時はリビングのテレビと電気と暖房いつも付けっ放しやけど」と言われたので、私としてはいちいち消すのが正直めんどくさいと思いつつ、うーん、電気はつけときたいかな。と伝えてテレビだけ消すようにはしていた。
ただ、これもモラハラあるあるだが、相手に指摘したことを自分はしていないということが多く、今回も同様、夫は部屋を離れて風呂に入ったりリビングでご飯食べる際に部屋の電気は消していないということが度々あり、またか。自分はできてないじゃん。と不満を感じた。
なので、ある日、TVを消さずにシャワーを浴びている夫に、思ったことはその時いってと前回の喧嘩で言われたことを思い出し、最近我慢しているので今、言っておこうと思い
「テレビついたままだよ」
と、伝えた。

この会話は、普通の夫であれば「あーごめんごめん、気をつけるわ。」
このくらいのラリーで終われる。
たーだモラハラ夫はちがう。
「うん。で?
自分だって治ってないやろ?そっちができてないから俺はしてるんやわ。」
と。
さすがモラハラ夫。結局怒るんかい。

そこから、怒りはヒートアップし、直近でこちら側のできていない今までの家事のことなど揚げ足取りを始め出す。以前夫は「俺が何か不満言った時に過去のこと掘り出すのやめて、一回わかったって話受け入れて」と言ったくせに、自分は平気で言い返す。まさに理不尽。
とにかく、どうにかしてこちらに非があるように仕向けたがる。怒りで相手をコントロールしようとする。
話にならないのだ。クレーマーと同じ。モンスターペアレンツと同じ。
とにかく私に非があると認めさせようあの手この手で理詰めしてくる。

心理学を用いた解決方法

ただ、こちらには心理学という武器があるので、助かったのだ。
4年間、夫婦喧嘩をするたびに「話が通じない、わかってもらえない、夫の考え方がおかしい、理不尽」と幾度となく思ってきたが、ある日ふと、言い合いをしている時に冷静になれた。

たぶん、よくいう「俯瞰」が喧嘩中にできたのだ。
なぜなのかはわからないが、おそらくわたしには今、度重なる理不尽な夫の不機嫌な態度や発言により、「離婚」の決意ができたからなのだとは思う。いつ別れても仕方がない、我慢するのはもう嫌だと心の底から思えて、諦めがついていたからかもしれない。

また、もう1つ、俯瞰できた理由としては、その時の状況が、喧嘩中に対面でお互い立った状態で言い合いをしていたのだが、対面した時のお互いの立っている間の距離がおそらく2〜3メートルくらい離れていたので、自然と心の距離も取れたからなのかもしれない。

仕事での経験が役立つ


「あ、この人はクレーマーと同じか」
そう思った。そう思ってからはとある心理学の技をつかってみた。

私には心理学の知識がある程度はあるが、自分に余裕がないと、いつもの自分で対応してしまうので、モラハラ夫に振り回されることが多い。
心理学を用いてモラハラ夫とのアサーションが上手く実践できると、やはり便利なのが心理学の知識だというのをこの時強く実感できた。

『この人(夫)は劣等感が強く、自分を守るのに必死で余裕がない。必死で自分を守るためにわかってもらおうと吠えているのだ。この人は今何をわかってもらいたくて必死になっているんだろう』

そう思えた時に、
あぁ、私も今言い返して色々言っているのは彼と同じことをしているのか。夫婦としてやっていくときに自分に有利に、ストレスなく、自分が変わらなくていいように相手に変わってもらいたくて必死に自分のルールになるようにわかってもらおうとしているんだ。
そう気づいた。
たぶん、それに気づけたのも私の仕事上の経験からなのかもしれない。

私は今、求職者の第一次面談をすることがメインの仕事なだが、稀にクレーマーに当たることもある。
コールセンターのクレーム対応に比べたらなんてことないレベルだろうけれど、それでもクレームを喰らった時はとんでもないストレスと憤りを感じる。
 今までは、丁寧に「なぜこちらが言っていることが正しいのかをわかってもらう説明」を繰り返し行い、クレーマーが同じ内容をいろんな角度から文句を言い続けるのに対し、私もいろんな角度から「正しさ」を説明していくの繰り返しで終わりがない戦いをしてきた。
どうしても、クレーマーに「考え方が間違っている相手にわかってもらおう」としてしまう。
でもクレーマーにとっては彼らの言い分が「正解」でこちらの言っていることが「間違い」なのだ。
お互いがそう思っていたら、一生言い合いがおわるわけがない。

その時のクレーマーの彼女は何を怒っていたのかというと、流れはこうだ。
彼女が応募してきた求人に対してエントリーを勧めるにあたって、ヒアリングの結果、応募条件に満たしていなかったため、こちらもエントリーは進めるけれど、同時に今のスキルや経験で採用の見込みが立ちそうなこちらのお仕事もエントリーしませんか?という提案に対してどうやら彼女の劣等感を刺激したようだ。もちろん、受かりやすい=応募してくれたお仕事よりも給与条件は低く、業務内容もより簡単なお仕事という内容ではある。
怒った彼女はこう言った。
「私が応募したお仕事には、受からないってことですか?別の仕事紹介するなら同じような条件の仕事を紹介してください。それともレベル低い仕事じゃないと受からないってことですか?」と怒り出す。

うん。そうだよ。と、言いたい。言いたいのですがもちろんそう言えば怒りがヒートアップすることは目に見えているのでこう続けた。
「絶対受からないというわけではないのですが、こちらのお仕事の方が採用の見込みとしては高くなるかと思いますのであくまでもご提案にはなります」
このやり取りで同じパターンになった方で怒る人はほとんどいない。自分のスキル不足や経験不足と市場価値を理解し、納得してくれる人もいれば、納得できない人は「いえ、そのお仕事はけっこうです」と、YESかNOかでたいがいは終わる。

クレーマー気質の人は、劣等感の強さからか、とにかく納得いかないことで瞬間湯沸かし器のように怒り、自分を傷つけた発言をした私が、どれだけ罪があるのかをわからせたくて必死に攻撃開始する。
「さっきの発言おかしいでしょ?」「なぜ私が同条件のお仕事の紹介を受けれないのか説明してください。」「なんで応募したお仕事は受からないんですか?追加のご提案の仕事が同条件じゃないなら、そもそも最初に応募したお仕事は応募しても意味がないってことじゃないんですか?納得いかないです」「さっきあなたはこう言いましたよね?」「きちんと説明してくだい」
まぁに「あー言えばこういう」というやつだ。
いや、何度も説明してるのだけど・・
「応募している案件はエントリーは進めますが、スキル不足や経験不足から現状の応募者の状況もみて、倍率が高く採用の可能性としては低いというのが現実的。であれば現実的に採用の見込みがあるお仕事も提案するのでよかったら同時エントリーしませんか?」
これがなぜ通じない。どう言い回ししても堂々巡りで同じような反撃をくらうんです。

彼女の求めていることはとにかく
「応募した仕事と同じレベルの仕事を紹介してほしい」ということだった。感情面で言うと、おそらく「私のこと見下さないでよ!私を否定しないでよ!私をレベル低いって言わないでよ!悲しい!!」ということなんだろうなとは思います。否定もしていなければレベル低いだなんて思っても言ってもいないのですが、本人の琴線にしっかり触れてしまったようです。

この終わりのないやりとりに、「どうしたらわかってもらえるんだろう」と必死にせっとくしていましたがだんだんと長引くやりとりにストレスがピークを迎え「めんどくさいからはやくこのやりとり終わらせたい」が理由で、その時思いついた言葉を感情なく伝えてみました。(電話だったので相手に表情は見えないのが唯一の救いでした)

「おっしゃることはよくわかりました。大変申し訳ございません。それでは同条件のお仕事を今からご紹介いたしますね」と。


するとなんと、借りた猫のようにいきなりおとなしくなったのです。
とても小さな声で、声色は不満そのものでしたが
「はい。そうしてください。」と。

え?
ええ?
今までの勢いと怒りはどこへ?どこいったの?
まるで鳴り止まない緊急速報が携帯から家中に鳴り響き、しばらく鳴り止まず、あーもうどうしよう!どうしたらいいの?危険なの??どうしようどうしよう!!逃げたらいいの?待機すればいいの?今どうなってるの?と恐怖と不安とストレスに襲われた状態から急にピタッと音が鳴り止んだ時のようなしーんとした空間にいるようなそんな感覚になった。

あ、とまった。そのときわかった。
え、なんだ。クレーマーって、「あなたのいってることわかったよ。そうするよ」これでいいのかと。
もちろん、理不尽すぎる内容のことだとこちらも折れるわけにはいかない場合は別としますが、ここで学んだのは、
「相手は何をわかってもらいたくて必死なんだろう」と一度冷静になって相手の話を聞いてみることが大切なんだなと。
そしてそれが受け入れられることなら一度理解を示し受け入れてあげることによって、相手は一旦納得するんだと学んだ。
「わかってもらいたい」同士の戦いは、どちらかが理解を示さないと一生終わらない。

その一言で1時間近く続いたクレーム対応がほんとうにあっけなく終わった。何を言っても言い返されて電話を切らせてもらえず、あまりにもうるさいので黙ってみれば「聞いてますか?返事してください」と言われ、何か言えば被せて意見を言われての繰り返しで、これ何時間続くんのだろうか、と途方にくれていたのに。あっという間に収束したのだ。

これを夫との喧嘩中にふと思い出し、「あーなるほど。夫が何を言いたいのかを冷静に聞いてみよう。」というスタンスに変えた。
そうするとだんだんわかってきた。
今回に限っては「私の言い方が嫌味に聞こえたので反発した。」というのが1つ。「この前私に言ったのに自分はしてないやんという言い方が嫌味に聞こえた。普通に電気消してないよっていえばいいやん。ストレートにやってほしいことだけとか、事実だけ(電気消してなかったよと言う事実)言われたらそうするし。」とのこと。
まぁ、モラハラ夫なので、このセリフも私からすれば
「いや、よーゆうわ。過去に私が「あれやってこれやって」と思ったことだけストレートに言ってたときに、「仕事終わりにそんな要望ばっか言われたらしんどいわ!」とキレたり、言い返したり全然されましたけど?」
とおもうけれど、まぁ彼の言い分としてはこの時も
「仕事終わりに言われるのは自分を大切にされてない感じがする。仕事終わりで疲れている時はまずは家でリラックスしたい」
そう言うことなんだろうと思う。それをうまく感情を伝えられずに「仕事終わりに色々いわれてしんどいわ!」と言ったのだろうけれど、まぁそもそもモラハラ夫というのは都合よく事実を捻じ曲げて自分の正しさを作り上げていくのが得意なので、
こちらが相手の言っていることをそのままストレートに受け取らず、本当は何を言いたいのかを理解して、こちらが1枚も2枚も上手(うわて)にならなければやっていけない。
なので「モラハラ夫なので、そもそも理不尽」というのを前提にして
喧嘩になったらその時々で
「相手のわかってほしいこと」を一歩引いて理解し、「こう言うこと言ってる?」と相手に提示してあげればよいのだと確信した。
このやりとりで夫の言いたいことを探り当てたら面白いほど一旦夫は冷静になった。
「今言ってることって、嫌味な言い方しないでほしいってこと言ってる?」
ここで理解を示す。私はこの時
「そっか。それなら嫌味な言い方しないように気をつけるから教えてほしいんだけど、私は思ったことは言いたい。普通に会話がしたい。そのためにはあなたはどういう言い方だったら怒らず反応できる?」と相手に答えを言わせる。
これは効果的面。あっというまに取引成立。

とにかくモラハラ夫は喧嘩中あれもこれも言ってくるので、それにいちいち反応して拾い上げて訂正したくて必死になってきたのが今までの私。
そこは全部切り捨てて良い勢いで、「今色々夫は言ってきてるけど、そもそも何をわかってほしいのか」を一旦探る、それを夫に確認しそこに対して一旦夫の言っていることは理解したと、気持ちを認める。
ただ、夫だけの意見を丸ごと飲み込むとそこで自分の我慢がまた不満となったりパワーバランスがうまれてくるので(夫が優位に立つなど)、
必ず、「でも自分はどうしたいか」を伝える必要がある。
そこでわかってもらえないなら「あなたの言うことは理解はできたけど、それを私が受け入れるからあなたもこれを受け入れてほしい」
これが成立しないなら、そんな夫とは別れるつもりで生きて行った方が私は良いと思う。そんな生活幸せではないと思うから。
あくまでも自分を1番大切に。でもやり方は色々あるよねって話です。

でもね、モラハラ夫も私は最近ありがたいと思うようになってきている部分もあって。
「嫌味に聞こえるから怒った」というのは、確かに私も劣等感が強く嫌味を言いやすい性格で、人間関係トラブルをよく起こしてきたのも事実。
まぁ似たり寄ったりの夫婦なのかもしれないなと思う。もし夫が優しく怒らないタイプだったら私がモラハラ化していたような気もする自分の性格も理解はしている。
なので、「嫌味な部分気をつけて人と接していこう」と心に決めた。
すぐには変われなくても意識しているのとしていないのとでは人間関係もガラッと変わってくると思う。
そこで今後の私自身の会社や友人との人間関係トラブルが減ってくるのであれば、モラハラ夫とのストレスある喧嘩も神降臨の出来事とも思えるのだ。

あぁ、こんな自分を私はしっかり褒めてあげよう。
この記事を書き始めてあっという間に3時間。
そろそろおわりにしましょかね。

もし今後、あなたが夫婦喧嘩した時、この内容を思い出すことがあればよかったらやってみて。
トライアンドエラーだと思うけど、相談したかったら相談してみてね!返せそうだったらコメント返すからね。

またね。

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