見出し画像

大人の神経衰弱

人が人を好きになる時は大体ランダムだと思う。

 この文だけ見るとこいつ何言ってる感がとても強いが、ふとそう思う瞬間があったのだ。

 私は今年で24になる。あと1年でアラサーの仲間入りを果たす。今し方自分で言ってマジか。となった。気持ち的にはいつまでも中学生のままだ。24歳には結婚してるんだろうな〜とかぼんやり思っていたあの時の私を殴って目を覚ましてやりたい。

 そんな歳の私は、男の人と交際をした事もあるし、振ったり、振られたり振られたり振られたりしてきた。まあだいたいフラれた記憶しかない。人間されたことの記憶のが残りやすいというのできっとそのせいだろう。そのせいだ。

 だがたまに奇特な人にも出会う、私が好きだと言ってくれる人の事を、私は大体恋愛対象には思えない。自分を好きだと言ってくれることはとても嬉しいのに、その気持ちと同じ種類の好きをその人と交換することができない。

 そしてそれがまた、立場が逆になり私にも起こる、私がどれだけ彼の人を思い焦がれようとも、触れたくて、知りたくて、欲しようとも、彼が同じ気持ちを返すことはない。種類が違う、気持ちの絵柄が違うのだ。

 トランプで遊ぶ神経衰弱は得意だったはずなのに、同じ絵柄を揃えるだけなのに、恋愛ごとではそれこそ神経が衰弱するほど揃わない。自分とは異なる絵柄にばかり恋焦がれる。

 一つ思うのは、思いを返されないのも、返さないのも、どちらも悪くないということだ。ただ、絵柄が違っただけなのだ、ただ欲しいものが違っただけ。なので、次に揃うまで、一回休み。それだけ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?