電気設計シミュレーションについて(SI)2

SPICE(スパイス)が回路を模しているのに対して、CMOSのV/I特性や理想状態でのWaveformを記述しているのがIBIS(アイビス)である。
アスキーで書かれているIBISと、バイナリーで高度なシミュレーションにも対応するIBIS-AMIとがある。
IBISはパルストレインさえ与えればシミュレーションできる。PRBS(疑似ランダムビットパルス)を使えばISI(符号間干渉)によるジッターも考慮可能である。以前はIBISの精度が問題になったことがあるが、今ではForumの取り組みにより精度良くシミュレーションできる。ただしWaveformの表現に限界があるため、例えば数GHzを超えるようなものには向かない。
電源バウンスを考慮するシミュレーションができないか検討されたことがある。疑似的にできるようフォーマットの拡張があったが、シミュレーションの目的からするとあまり意味がない。SSNには対応しない。
「シミュレーションで考慮していないこと」を把握する方が有効である。

IBIS-AMIは数GHzを超えるシミュレーションにも対応する。エンファシスやイコライザーを表現することができ、主流になりつつある。バイナリーで書かれていることは大きな欠点ではある。
イコライザーはリニアとノンリニアの方式があり、一長一短ある。
使うにはデバイスの知識が重要である。

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