電気設計シミュレーションについて(SI)
Signal Integrity(信号品質)のシミュレーションには、過渡解析、TDR(時間軸)、リターンロス(周波数軸)の3種類ある。
一般的にSI解析というと過渡解析(トランジェント解析)を指す。
この解析ではインピーダンスの不連続によるデジタル波形の乱れをシミュレーションし、論理判定に影響がないことを確認する。
反射については以前述べたとおりである。
シミュレーションにはシミュレーションモデル(SPICE、IBIS、S-para)と基板上の配線をRLGCの等価回路に変換したものを使う。
RLGCの算出には、近似式で計算する簡易的なものと、断面をメッシュで切って2.5次元で計算するもの、全体をメッシュで切って3次元で計算するものがある。ビアは3次元、他は2.5次元で計算するツールが主流となっている。
SPICEには回路を表現するためのエレメントが含まれている。素子内の回路を模したものが描かれているということである。ツールとしてのSPICEは幾つか種類があるが、計算できるエレメントが微妙に違っている。