シルバー事件を終えて
今日の深夜、シルバー事件25区の最終シナリオblack outをクリアしました。5月初めに買っていろいろあって5か月後、プレイ時間にして31時間でした。これにて僕のシルバー事件は一旦一区切り。
そもそもの発端は、18年の冬の初めにkiller7がsteamでリマスターされるというニュースをTwitterで見た時、添付画像にあった、血まみれのふすまの前で銃を構えるダン・スミスのビジュアルに衝撃を受け、頭から離れなくなったことですね。それまでシャドウ・オブ・ザ・ダムドやLET IT DIEなどの存在をうっすら認識していたものの、須田ゲーを意識し始めたのはこのころからでした。killer7は19年の2月に購入し、その一年はそいつをゆっくりプレイしていきました。killer7についてはまたいつか書きたいですね。
年が明けて20年の元日、steamにてシルバー事件を購入しました。フィルムウインドウのシステムやりづらかったですね。ややこしいな~~~なんて思いながらルナティクスを進めていました。最初の16進数のところで10分ぐらい進まなかったですわね。
でもセリフ回しがkiller7のように痛快!ところどころキメてくるのでいちいちしびれました。厨二のようにも見えるし、文豪のようにも見えるし、あるいはどちらでもない感じかしら。須田ゲーってやつなんだろうなと思っていました。
あと登場人物もクセがすごいんですよね。何気ないモブの一般人もところどころ須田色でてて、なんかもうパンチがしんどかったです。それと特に!コダイスミオ!僕好みのイケメンすぎました。しっとりとした肌、どこか影のある瞳、ときどき見せるぼさぼさの髪の毛、良すぎですね。スペクトラムの張り込み中のスミオなんてエロい。色気がやばいですわ。スミオの女になるってやつです。
そして終わった後、ああ…と心が取り残されたような感覚があったのを覚えています。そして、何だったんだろう…と疑問が置いてけぼりにされているんですよね。killer7ほどではない謎感ではあるけど、虚しさというか、悲しさというか、ポジティブでもネガティブでもない感情が残りました。
これはシルバー事件25区もやらなければ!と思ったんですが、その前に花と太陽と雨ともやっておこう。となりAmazonから中古で買いました。マーケティングプレイスなのに翌日配達でめちゃくちゃ嬉しかったですね。
花と太陽と雨とはシルバーと打って変わって軽快な感じが楽しかったですワ。BGMもクラシックアレンジで、全編にゆきわたるオシャンティーなところが愛らしいです。しかし、その中でも突如として現れる須田ゲーのパンチに「???????」となりましたね。なんだったんだろう・・・と残るやつです。
25区の後になりますがノーモアヒーローズ1,2、そしてストライクスアゲインもプレイしました。もう須田ゲーのにわかですね、今年は須田ゲーイヤーになってしまいました。こちらはすごいわかりやすい!須田剛一氏の大好きなことの集合体がトラヴィスって感じなのでしょうか。嫌なほどオタクだけど、自分の持つ哲学は決して揺るがない、世界一かっこいいオタクの殺し屋ですね。この前スマブラでMiiファイターとして参戦すると聞いたときはめちゃくちゃ嬉しかったです。ありがとう~~!ってなりましたね。ほんとはトラヴィス自身が本参戦してほしかったですが、なんとなく、いい感じに収まったんじゃないかなと思えますね。むしろ!余計に本参戦の可能性が高まったんじゃないかと勝手に期待しております。いずれにせよ、残りの4人に期待ですね。
話がそれましたが、シルバー事件25区は5月初旬に購入しました。我慢できねえ!となりセールじゃないのにノーマルの値段で購入したんですが、しばらくしてから恒久的かつ大幅な値下げが入ったんですね。どわ~~~っっとずっこけましたが、まあ仕方なしと思ってやり過ごしました。
25区なんですが、初手のシナリオであるプロトタイプから「え…?」ってなることの連続でした。すでに置いてけぼりにされてるんですよね。めっちゃプレイヤーのこと無視してる。シロヤブやクロヤナギの言ってることはまあまあわかるんですが、それでもすでに二人はどっかいってる面があって、もうなんともならないんですね。前作では自分そのものが主人公となって進めてゆくので、プレイしている自分に染みわたるような共感性みたいなものはあるんですが、25区では一応自機はあるものの、なんか全然活躍してなくて、共感とかがなくてただただ置いてけぼりにされることが多かったです。
それでも多少救いになるとこはあって、マッチメイカー編ではガラッと正統派っぽい話が進んでました。これはめっちゃ意外。ツキとオオサトの先輩後輩コンビがめちゃくちゃわかりやすい関係で、これはBLがはかどるぞ…ってなりましたね。また、プラシーボ編のトキオも、前作からだいぶ達観しちゃった感があるけどトキオらしさがあって、ゲーム的にてこずったけど安心感がありました。でもそれ以外の24区のメンバーが変わりすぎてて、一体どうしたんや…となってて。
そしてクルミザワ。もう訳がわからないです。つかみどころが無さ過ぎて、眺めるぐらいしかできなかったですね。25区は謎だらけでした。24区は出てくる人達に人間的温かみというか、部屋干しのにおいが残るシャツのように、ひっかかるけど包んでくれるようなものはありましたが、25区はただただ無表情なんですよね。ビジュアルが白黒基調ってのもありますが、工場の扉の鉄のような、冷たく変化のない肌触りでした。
シルバー事件とシルバー事件25区、これらは衝撃的なゲームでした。一語一句覚えてるとか、感情が爆発して号泣したり怒りちらしたり、というゲームではなく、ぼんやりうっすら覚えてて、時々気になって遊ぶって感じです。マリオオデッセイやソニックマニアのような楽しさもないですね。ゲームとしては、あまり面白くないと思います。
でもいつのまにか自分に染みついてて、それが全然離れないんですね。シルバー事件が僕から離れないというか、僕がシルバー事件から離れないというか。人生を大きく左右するって言い方は使いたくないですが、人生にシルバー事件という大きな空間が追加されたような感覚です。最も、ただの興奮だったなとその考えを捨てる日がくるかもしれませんが…それは仕方ないヨネと思うしか今はないですね。
僕はこのゲームを遊んだあと、「情報」ってなんだろうなとよく考えるようになりました。僕らが見ている情報って本当に正しいんだろうか、正しさよりも安心を求めて情報をうけとってないかとか、情報のもつエネルギーとかパワーってどれくらいなのか、すべての情報はどう消費されていくのかとか、ちょっとスピリチュアルかもしれませんが、そういう実態のないものの存在が気になるようになっています。
たまたま、今年は新型コロナウイルスの影響によって、なんかいろいろとめちゃくちゃになってしまいました。それもあるせいか、日常で受け取る情報に余計敏感になってしまいました。ちょっとピリピリしてましたね。
そういう、情報の供給量が多くなっている現代にこそ、シルバー事件は響いていくんじゃないかと思います。僕らが持ってる情報ってなんだろう、そもそも僕はなんだろう。そういった疑問がこのゲームを遊んだあとにポンと置かれて、それがずっと消えないんじゃないかと思うと、とても恐ろしくもあり、同時に自分を確立してゆくための一つの筋道になるとも感じています。
須田ゲーはよく、ハマる人には死ぬほどハマってハマらない人には尋常じゃないくらいハマらないという意見をよく聞きます。そんなんだいたいの作品に言われているだろう!!言い訳じゃい!と僕はよく思ってて、それは須田ゲーであっても同じです。
大事なことは、そのゲームに対して自分なりの意見を確立することだ思います。今回の僕のnoteからでも、その他のこといろーんなことでも、ゲームに興味をもつ時点でそれはすごい良いことです。そして、そこからプレイするかしないかを選択することになりますよね。そこでプレイするとなっても、本当に面白いのかな?クソゲーだったらどうしよか、とプレイ前に不安になります。よくありますネ。
僕は、その不安のせいでゲームをプレイしないという選択になっても、それがその人自身が決めたことなら良いと思います。自分自身の考えでそのゲームに意見を持ったことは、十分収穫なんじゃないかと考えております。もちろん、実際にプレイすることはかなり収穫です。それが自分のなかで神ゲーになってもクソゲーになっても、自分で体験したことそのものが素晴らしいことです。
よくないよなって思うのは、他人の意見に依存することと、自分の意見を強要することです。彼・彼女が言ってるからこのゲームは良い悪い、とか、自分はこう思ったからこう思わないと、とか。自分の意見に他人の存在が必要不可欠だと、いざその存在がなくなったらその意見はどうなるのか、自分はその意見に責任をとれるのか?とても不安定な状況になると思います。
自分が対象に持つ意見は、少なくともコンピューターゲームにおいては自分自身で決めることだと僕は考えます。それが、自分自身を確立していって、もうちょっとゲームが遊びやすくなったり、生きやすくなったりする、ヒントになるんじゃないかなと思います。当たり前のことかもしれませんが、どういう理由でそうなのか!という点を具体的に(具体的?)書きたかったので、こういう風に残させていただきます。
Twitterでいろいろつぶやいてましたが、具体的にまとめて残すのは今しかないだろう!と思い、25区が終わった直後につらつらと書きました。note作っといてよかった!!そしてこの記事が、シルバー事件に興味を持つ一助となれば幸いです。
読んでいただき、ありがとうございます。