あかり
正確には子供が生まれるまでそれは続いた。
夜、布団の中に入ると
一人しくしく泣いてしまう。
あのことを思いだしてしまうから。
それは私が中学三年生。
高校受験を控え夜、勉強をしていた。
以前にも書いたように
うちの中は荒れていて
父親は仕事に行った日は必ず酔って帰り
暴れる
殴られる役目の私
でも負けず嫌いなのでだまって殴られてばかりはいない
蹴っ飛ばしたこともある
まあ、その三倍はやり返されるのだけど
高校は、都立しか入れないぞと毎日のように言われていた。
三姉妹の長女の私の学費に選択肢はない。
当時、団地に住んでいた。
三畳の部屋は廊下に面していた。
あれだけ、
都立に入れ!勉強しろ!と言うのに
机についている電気さえつけさせてもらえなかった。
つまり、廊下からほんのり入る明かりをたよりに勉強をした。
あの頃の私は
とにかく早く家をでて
幸せになりたかった。
学校が特段楽しくなかろうが
そんなことは関係なかった。
家にいる時間を減らせればそれが一番の安心材料になっていた。
そんな月明かりではなく
廊下からほんのり入る明かりをたよりに勉強をしていたある日
酔った父親が酒臭い口から
体の中にあるすべての鬱憤を吐き出すかのような勢いで
いきなり襖を開けた。
勉強机に向かっていた私の背後に回り
胸を鷲掴みにされ揉みほぐされ
私の叫びがまるで聞こえないように
その手は下着の中へ
ありったけの力で後ろへひっくり返りながら抵抗した。
それ以上のことはなかった。
翌日、母に話した。
すると父は
「なんで言ったんだ!」と怒鳴ってきた。
DAI語で言ったら ATO だ。
頭 が おかしい
エガちゃんなら、あたおか だというだろう(笑)
その後、そのようなことはなかったけれど
それから私は十数年も
一人布団に入るとそれを思いだし
誰にも言えずにいた。
でも子供が生まれ
わかったことがある。
人は完璧にはなれない。
親も完璧ではない。
だからといって誰でも過ちをおかしてしまうのだから
しょうがない。とは思ってはいない。
もうこれを着地点にしたい。
私は、親を許そうと思った。
終わりにしたい。
もう忘れようと。
私は強いから だから大丈夫。
どんな経験もうわばみのようにまるごと包み込んでやる。
考え方次第で人は変われるんじゃないかな
ネタにしてしまえば
儲けもんだ(笑)
拙い文章ですが楽しみながら 続けていきたいと思っています🍀感謝です☆