父のことば
私の父(すでに他界している)のこと。
父は、瓦職人でした。
中卒でその仕事についた父は免許を取らず、職人仲間が運転する車に乗せてもらい現場に行く。
仕事が終わると近所にある立呑屋により、フラフラになって帰ってきた。酒を飲むと日頃の鬱憤をはらすように家族にあたる
殴る蹴るは当たり前。当時、中学生だった私は殴られる母をみていられなくなり母の盾になろうとし代わりに殴られた。
すると父が暴れはじめると母は素早く三女をつれて隣の家に逃げ出すようになった。
(なんでやねん笑)
次女を守らなければとの思いで私は逃げることはしなかった。だからしょっちゅう痣をつくっていた。
それは高校生になっても変わらなかった。
毎日、家出をしたかった。
ある時、もう全てが嫌になって包丁を自分に向け父ににじり寄った。
中途半端に殴ったり蹴ったりしても、あんたは警察にはつかまらない!これで刺せばいい!それであんたは刑務所行きだ!と叫んだ。
「くだらねぇことするな!」と言いながら後退りした父をみて包丁をしまった。
それ以来、少しづつではあるが暴力が収まってきた。
10年後、私は結婚で家をでた。
その頃の父はとても大人しくなっていて、なにか物を贈ってくれた時に手紙もそえてあり
そこに書いてある一言に驚愕した。
静かな心で
おいおい!誰が言ってる?笑
と思わず手紙にツッコミしました。
人は自分がしたこと(特に悪いこと)は
忘れてしまうんだね
自分に都合いいように書き換えてしまうのかもしれない。
忘れるから生きていけるのかもしれない。
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拙い文章ですが楽しみながら 続けていきたいと思っています🍀感謝です☆