鳥山真翔

とりやままなと。89年生まれ。東京出身。Gay🏳️‍🌈 日常と、妄想と、声と身体のこと。 著者:美顔ボイトレ〜声を出すたびに美しくなる〜(祥伝社)他 http://www.toriyamamanato.com

鳥山真翔

とりやままなと。89年生まれ。東京出身。Gay🏳️‍🌈 日常と、妄想と、声と身体のこと。 著者:美顔ボイトレ〜声を出すたびに美しくなる〜(祥伝社)他 http://www.toriyamamanato.com

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鳥山真翔ものがたり

0歳〜3歳【生誕】1989年9月5日。 東京都板橋区の病院で生まれ、すぐに練馬区へと引っ越す。 生まれた時、病院で母が 「この子は私の子じゃない」 と呟き周囲を驚かせる。 お顔はまん丸だが常に目に力がある不気味な子供だった。 音大卒で研究者の父と、おおらかな母の元に生まれた、 2歳年上の姉、1歳年下の妹の間の、長男。 生後7ヶ月で完全に2足歩行、 2歳の終わりには補助なしで自転車に乗り始める。 学んだ数秘術によると 誕生数は5。運命数は7。 スピード、自由と変化

    • 性的消耗品。

      文藝春秋の「SDGs」に関するエッセイのコンペがあると聞いた。 僕自身がどんなサステナビリティを持って生きているか、と自問すれば ほぼ全てが一般的であり 恥ずかしながら「敢えて」やっていることなど何もなく、これは諦めようと思った。 それでも何か書こうと 自分のアイデンティティの中で 一般的ではないところから引っ張り出そうと考えた時に、 僕は性的少数者と呼ばれるもので、 それは自分自身であり日常であり人生だからこそ 特別な「自分らしさ」だと思い生きてはいないが、 シスヘテロの

      • エセスピリチュアルの贖罪

        朝8時半。目が覚める。 鳥山さんの割に意外と早起きだねと言われるかもしれないが、 僕はまだ目を開けただけで、 起き上がるつもりはない。 ネトネトと糸を引く口を開け深呼吸をすれば 油とアルコールの混ざった匂いと共に目の前が歪む。気持ち悪い。 「・・・あぁやっちまった」 お前本当にヴォイス・トレーナーかよと突っ込みたくなるような 水分ゼロのまるでタイトルは 「風邪をこじらせた上沼恵美子」といった発声で今日初めての声を 一人きりで、出す。 コンタクトレンズをつけっぱなしで寝

        • 夏が終わっても、生きたい。

          一年で"最も"嫌な季節になった。 元々僕の嫌な季節といえば、 暑いも寒いも嫌だし、酷めのスギ花粉症があることから 秋、以外の全ての季節が嫌いで、 日本という国で生を授かった以上は、 秋、以外全てが憂鬱の中で生きなければいけないことを約束されてしまったのだ。 ただ、"最も"が夏となったのはこの2年間の話で、 その理由は汗をかきたくないからでも 好きなファッションができないからでもない。 母が、死んだからだ。 母は2021年8月4日。 39度の炎天下の中、 池袋というさら

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        鳥山真翔ものがたり

          ミッドナイトブルームーンシアター

          現在、深夜3時21分。iMacの前にて。 昨日は37.4度ほどの微熱が出て、ご時世だし大事をとって休んだ。ということにした。 もっと汲み取りやすく簡単に言い換えると なんだか人生に疲れて仕事全部サボって早く寝て深夜に起きちゃった。といった感じ。 まぁ微熱があったのは本当なんだけどな。 事実命題は如何様にでも変えられる。 それが倫理学というものだ。 寝る前にUber eatsで頼んだチーズチヂミの食いかけとコーラが半分以上あって、 とりあえず両方口に含んでみたけど なんかも

          ミッドナイトブルームーンシアター

          "プロ"になる最後の20点。

          中学2年生の夏。池袋にある某音楽大学の練習室にて。 ベートーヴェンのソナタ悲愴第一楽章を、 黄色いドレスを派手に着飾った小太りの女の前で、僕は得意げに弾いた。 ⁡ その女は化粧が濃く、ファンデーションによって首と顔の色が明らかに違くて、ただの化け物に見えた。 弾きながら、ワンピースに出てくるアルビダに似ている、と思い、まさに悲愴な演出に力が入った。 ⁡ 僕が弾き終わると、女はわかりやすくため息をついた。 ⁡ 「君が器用なのはわかる。 まるで天才のように見える。 ちゃんと習っ

          "プロ"になる最後の20点。

          体の主導権は頭より下半身が握っている。

          正直、今、とても身体が疲れている。 5〜7月のスケジューリングは、 ことレッスンに関してだけ言えば、 出張多めの、移動が毎日3〜4回あるような、 ありがたいことに、若かりし頃 いつかそうなれればいいなと願っていたような 「売れっ子」な毎日となった。 それに加えて出版関連の締め切りや、 メディアの取材、 コンサートの準備、練習、色々な手配や、 日々のゴスペルのコーラス採譜、 最新シングルのレコーディング音源のミックス作業、ジャケットやプロモーションのこと、 さらに

          体の主導権は頭より下半身が握っている。

          死に化粧。

          祖母が、驚きの一言を放った。 「私も飲もうかしらね」 含み笑いで言ったその言葉と、 これから祖母の体内に注がれるビールが、 どれほどの深い感情に包まれているのか、、 それを知っているのは、この深夜のファミレス中を見渡してもきっと 僕と妹だけだ。 というか、見える範囲には僕たちの他に中年のウェイトレスが一人だけしかいない。 口がへの字に垂れ下がったまま働くその女は、 こちらのムードなど御構い無しに、 すきっとアルバイトの時間が終わる為だけに、ルーチンワークで働いている

          死に化粧。

          ミンティアで、洗う。(僕とジャニーズ性加害問題)

          「利害関係のない人付き合い」が苦手だ。 なのに、仕事関係の男に誘われた。 「鳥山さん、飲みにいきましょう。」 と突然ラインがきたところまでは よくある社交辞令だと思い、 念のため合間を空けてから 「ぜひ〜」 なんてリプライしたが、 「今からどうですか?今◯◯の件で鳥山さんちの近くにいるんですよ」 と、30秒で返ってきてしまった。 スマホと反対の手で食べていたサラダチキン(スモーク)を半分齧ったところだったが、 僕はそれを食べるのをやめ、机に置いた。 時計を見

          ミンティアで、洗う。(僕とジャニーズ性加害問題)