テレビを隠せるテレビ台
「テレビを隠せるテレビ台」を自宅用にデザインしました。
テレビって見ているときはもちろん楽しいのですが、消しているときは黒くて四角くて、室内での存在感がかなり大きいことがどうしても気になっておりまして（我が家はテレビを持たない時期が長かったため、特にそう感じるのかもしれません）、そんなテレビをうまく隠せる家具がないかなあと前々から考えていました。ある程度探してみて、これだ！と思える程よい製品に出会えなかったため（そもそもテレビを隠せる家具が数えるほどしかない）、それならばと自分でデザインしたものを作ってもらうことにしました。
今回は断面がきれいなペーパーウッド（色のついた紙が挟み込まれた積層板）のブルー+グリーンを使いそのまま断面を見せるデザインにしています。ちなみに5年前に作ってもらった本棚にはレッド+オレンジのペーパーウッドを使いました。
5年前に取り付けてもらった本棚。日焼けして色が濃くなってきました。
このペーパーウッド、よく使う普通の材料に比べて単価が高いので、無駄の出ないよう3×6板2枚からできるだけ効率的に材料を切り出せるよう考えながら各部分の寸法を決めました。ちなみに外形はw1800h900とほぼ畳1帖のサイズです。指示資料の中には切り出し方の参考図も添付（普段の仕事ではあまりやりませんが^_^）。
その他、こだわりポイントとしては、
・家具屋さんではなく、大工さんの技術で全て対応できるよう、極力シンプルで直角的な構成に。
・男子2人がいる我が家は、おしゃれにこだわったところでどうせすぐワチャワチャになるので、棚の中が散らかってもよし、ぐらいの、ざっくり大らかに使える質感と繊細すぎないデザイン。
・床から浮かして壁付設置とすることで軽やか感を出し圧迫感を抑えつつ、棚下を有効利用できるように。
・引手にもペーパーウッドの断面を見せて可愛いさアップ。
・テレビの両側の棚は、DVDケース類がぴったりおさまる寸法に（ただし、ちょっと攻めすぎたため、規格外のものが入らない笑）。
・方立は面から少し落として（＝間仕切りは外枠フレームからちょっと下がった位置に設定して、、、と言っても分かりにくいですね）、シンプルすぎるデザインに密かにメリハリをつける。
・配線穴を適所に設けて、コンセント〜各種機器〜テレビへの配線経路を確保。
、、、等々です。
結果、こんな家具になりました〜。
5年前の家具と同じく、いつも都心部の仕事でお世話になっている林大工親子の息子の方、悠平くんが手掛けてくれました。
トメの合わせも相変わらず綺麗に仕上げていただきましたよ。
家族にも大好評です。いつもありがとうございます。
ちなみに最後の仕上げは夫氏によるワトコの2度塗りです。ミュージシャンであって職人ではないので塗りムラは多めに見てやってください（笑）。
あと、我が家のことを知っている方の中には、あれ？とりやま家ってテレビあったっけ？と思う方もいらっしゃると思います。そうなんです、ずいぶん長い期間テレビレス生活だったのですが、長男くんが「なんでもいいからとにかくテレビゲームしたい病」にかかり（笑）なんとサンタさんが「スーパーファミコンクラシック」をプレゼントしてくれたことをきっかけにテレビ導入。コロナ自粛期間中は中古で格安WiiUを手に入れて運動不足解消のために家族みんなでWiiUフィットに興じておりました。そんなこんなで最近我が家にやってきた新参者なのです。
正直言って、今でも家にテレビはない方がいいと思っています。でも、やってきた以上、良いお付き合いをしていけたらな、とも思います。
珍しくnoteにちょっと仕事っぽい話を書きました！
ではでは。
追記：ちなみに我が家は築年数＝ほぼ自分と同じ歳の中古マンションです。およそ5年ちょっと前、専有面積がけっこう広いために需要がなかったのか売れ残っているこのリフォーム済み物件を発見し、かなり割安で手に入れることができました。建築家のくせに、リフォーム済みのマンションを購入するという暴挙に出たわけです。購入後、造作家具を追加、建具を交換、内窓を設置、等々のプチリフォームを加えながら暮らしています。私の場合、自宅を設計監理しようとすると、どうしても力が入り過ぎて頭がそっちに持っていかれそうになる、でも、もちろん本業のお施主様の仕事が優先されるため実際にはなかなか前に進まない、いざ工事が始まると自宅の監理は職人さんの気持ちの方に共感してしまいどうもチェックが甘くなってしまう、等々のデメリットがあり、今の自分にとっては、リフォーム済み物件をプチリフォームするくらいでちょうど良かったなと思っています。そのうち、つくば市の実家の近辺に複数拠点計画の一環として小屋を新築することを夢見ていますが、やはり自分のこととなると妄想ばかりでなかなか進まないんですよね〜（^^）。
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