タモさんの妙 [18/30]
昔からタモさんの存在が気になっている。
詳しくはないが赤塚不二夫に見い出されたコメディアンであるというざっくりしたバックグラウンドだけは知っている。
同じ年代の芸人、大御所、司会者でいうと鶴瓶さんやさんまさん、ビートたけしさんなどがあたるのだろうか。
私の知っているタモさんは生歌番組で司会をしていたり、平日お昼に毎日やっていた番組で司会をしていたり、とても静かで名司会者や大御所芸人というほどの面白いトークも繰り出さない。
少しだけ面白いことをいう、サングラスをかけたおじさん。
というとてもシンプルな存在だ。
アイコニックではあるが特別視聴率を上げる要因になっているとは考えにくい。
なぜテレビ局がこの人を長年起用しているのか私にはわからなかった。
タモさん自身もどこか所在なさげというか、影の存在に徹しているような印象がある。
ところがある番組だけは、タモさんの良さが存分に引き出されている。
ブラタモリ。
NHKで2009年から放送開始した、街ブラ番組である。
地形などから歴史を紐解きその土地が、発展した理由などを解説していく番組である。
もともと古地図を見るのが趣味だというタモさん。
番組で出題されるクイズもほぼ毎回正解を弾き出し、研究者たちを苦笑いさせる姿が面白い。
生き生きしたタモさんの姿にこちらもほっこりする。
番組によってタモさんのQOLもかなり向上したのではないか。
タモさんを面白いと思わせてくれたブラタモリには感謝したい。