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法学部の都立大生が授業の感想を語る記事②(2022年度、2年生編)

こんにちは。

2021年に東京都立大学に入学した一般生徒です。
法学部法学科、政治学コース。

今回の記事では、2022年度に筆者が受講した授業について記していきます。

筆者は法学部生なので法学部専門科目を多く取っています。
自由に取れる分の専門科目については、楽そうという偏見で人文社会学部の専門科目を主に取っています。


評価は①楽単度、②充実度 をそれぞれ0.5点刻みの10段階評価5.0点満点で付けていきます。
楽単度 を「単位取得にかかる労力の少なさ(上限2.5)」
      を「かけた労力に対する単位の確実性(上限2.5)」
     として合計5.0点満点
     レポートの場合は楽単度が上がる傾向。試験は逆に下がる。
②充実度 を「授業内容の面白さ(上限2.5)」
      を「授業ボリュームの多さ(上限2.5)」
     として合計5.0点満点

☆☆☆:都立大においての必修科目
  ☆☆  :法学部においてコース問わずの必修科目(憲法一部、民法一部)
 ☆ :法学部の法律学/政治学コースの必修科目(A科目、AB科目)
 ◎ :関連授業での単位獲得にあたって非常に重要、受講すべき科目


受講授業一覧

基礎科目(必修)

  1. 実践英語Ⅱ a, b(日本人教師)(☆☆☆)

  2. 実践英語Ⅱ c, d(NSE)(☆☆☆)

教養科目

  1. 歴史学入門

基盤科目

  1. 経済史・思想入門

専門科目(人文社会学部)

人文社会学部の「特殊講義」と名前がついている授業は、毎年、各授業ごとに教員や内容が異なります。
 様々な曜日・時限に各々の特殊講義が行われているため、シラバスの内容や自身の時間割予定を元に、履修する講義を決めてください。

  1. 司法・犯罪心理学

  2. 日本史概説

  3. 東洋史学特殊講義Ⅲ(<101>・2022年度)

  4. 表象文化論特殊講義

  5. 日本文化特殊講義(<903>,<904>・2022年度)

専門科目(法学部)

  1. 刑法一部(再履修)(☆☆)

  2. 行政法一部(☆)

  3. 民法二部(☆)

  4. 民法四部

  5. 行政学(☆)

  6. 日本政治史(☆)

  7. 西洋政治史

  8. 国際政治(☆)


授業ごとの感想

基礎科目(必修)

  1. 実践英語Ⅱ a, b(日本人教師)(☆☆☆)
    楽単度:4.0 = 楽2.0 + 安2.0
    充実度:4.5 = 興2.5 + 量2.0
    ※1年次と異なり教員ごとに扱う題材が違う。参考程度に。

    通年(形式上はⅡa とⅡb が区別され、各1単位、合計2単位)。
    評価は出席、授業中の成果、期末テスト(期末テスト7割)。

    1年次に続き履修することになる英文読解クラス。
    1年次はどのクラスでも同じ教科書を用い、あくまで教員が異なるだけだった。
    一方2年次は、一年生の学期末あたりに行われるTOEICのスコアに応じた学部生別にランク分けされ(上から1,2~4,5~7、8~9の四分割)、対応したランクごとに、3つのクラスが提示され、その中から一つを選んで履修する形になる(先着順登録)。

    3つのクラスごとに担当教員、扱う題材が全く異なり、シラバスを見て面白そうだと思うクラスに即行で登録すること。
    筆者は登録を素で忘れて余ったクラスに登録することになったが、正直結果オーライの素敵なクラスに配属されたので幸運。

    教員によって内容も授業方針も異なるため一概には言えないが、当たりを引ければ楽しいクラス。筆者のクラスは登山を題材にしたエッセイなどを読んだが、内容も面白く、授業自体もまったりとして良い雰囲気だった。

    期末テストも授業を受けていれば難なく解ける程度の問題。筆者のクラスは授業プリントや訳文すら持込OKだったので大変楽だった。
    全学必修なのでハズレを引いても落単するほど難単だとは思えない。

  2. 実践英語Ⅱ c, d(NSE)(☆☆☆)
    楽単度:3.5 = 楽1.0 + 安2.5
    充実度:3.0 = 興1.5 + 量1.5

    通年(形式上はⅡc とⅡd が区別され、各1単位、合計2単位)。
    評価は出席、スピーチ、ディスカッション、期末グループスピーチの総合。
    評価基準や割合は授業内で腐るほど言及される。

    TOEICによる組分けで最上位に行かなければ安泰。
    行くと地獄の最上位クラスに組分けされるらしい。TOEIC自信ニキは手加減してもいいかもしれない。
    それ以外のクラスは1年次とほぼ同じなので適当に乗り切ること。
    課題は面倒だがやっていれば楽単なのも同じ。

教養科目

  1. 歴史学入門
    楽単度: 4.0 = 楽2.0 + 安2.0
    充実度: 4.0 = 興2.5 + 量1.5

    前期2単位。
    評価は期末試験。出席は全回の2/3必須。

    教員3人による合同授業。
    数回ごとに教員が変わり、各人が研究しているカテゴリの歴史学について簡単に、しかし大学レベルで教えてくれる。

    シンプルに面白い授業。高校世界史では触れなかったような深いところから、歴史学の捉え方、最近の研究結果などを踏まえて講義してくれるので、雑学というか教養として取っておくと楽しい。
    教員によって色々違う点はあるが、気にしなくて良い程度には全員いい授業をしてくれた。

    試験は3人の扱った範囲から2人分選んでお題に沿って論述する仕様。持込可なので前日や直前にパラ見するだけで余裕。ただ一応試験ではあるし、受験資格に出席数が関わってくるので気には留めておくこと。

基盤科目

  1. 経済史・思想入門
    楽単度: 2.0 = 楽1.0 + 安1.0
    充実度: 3.5 = 興2.0 + 量2.0

    後期2単位。
    評価は小レポート、単元ごとのテスト2回。

    経済史・及び近代の経済思想について教えてくれる。
    経済史と経済思想で担当教員が分かれており、授業の量も成績の割合も7:3程度。

    経済史の方は教員のネットアンチっぷりと海外かぶれ感が鼻につくが、講義の内容自体は非常に面白く、有史以前から現代に至るまでの「経済」そのもの、あり方の変容などについてたくさん教えてくれる。
    レジュメや図も配布されるが、せいぜい箇条書きがいいところなのでメモを取ること。

    経済思想の方は落ち着いた教員がスライドを元に経済思想において著名な経済学者の説明をしてくれる。基本的にはスライドの内容を喋っているだけなので、難しいと思う所以外はメモらなくても問題なし。

    試験は少々特殊で、経済史では中間あたりにレポートの提出、単元終わりに経済史のテストが、そして経済思想の方には期末テストの時期に経済思想のテストが行われる。

    経済史のレポートは、経済史上個人的に重要だと思うイベントについて論述するもの。教員の意識が高く、ネットの適当な知識をとりあえず拾ってくるようなレポートだと嫌われる。先行研究、とりわけ参考文献の豊富な論文を探してそれを元に書くのが吉。ただしそれを含めて複数の資料を参考にすること。

    経済史の試験は教員が前もって通知してくれる。当年度は授業内容全体の要約だった。持込は教員から配布されたA3の両面紙一枚のみ。テスト前一ヶ月くらいから配布されるので、早めにその紙に各授業の要約(各授業ごとの重要ポイントをしっかり抑えたもの)を書き込み始めておくこと。発表された配点基準では、全授業の内容ごとに配点がされているようなので、全体を通してのまとめではなく、各回ごとの要約をしっかり行っておくこと。

    経済思想の試験は打って変わって大量の一問一答と二題の記述問題(各100文字程度)。これがわりと曲者で、授業スライド自体は量が少なめに見えるが、出てきた経済学者の細かい来歴(どこで生まれてどこで学んだとか)も普通に聞かれる。文字通り授業で扱ったスライド全てが範囲になっているので、しっかり暗記していくこと。

    経済思想の試験が普通に細かいところまで聞かれるのと、経済史の試験も別に甘いわけではない上に大量の事前要約が必要なのとで、入門のくせに楽単ではない。経済史の授業内容は面白いが、単位目当てで行く必要はない。内容に興味があるなら受講して損はない。

専門科目(人文社会学部)

人文社会学部の「特殊講義」と名前がついている授業は、毎年、各授業ごとに教員や内容が異なります。
 様々な曜日・時限に各々の特殊講義が行われているため、レジュメの内容や自身の時間割予定を元に、履修する講義を決めてください。

  1. 司法・犯罪心理学
    楽単度: 4.5 = 楽2.0 + 安2.5
    充実度: 4.0 = 興2.5 + 量1.5

    前期2単位。
    評価は期末レポート(仕様が少し特殊)。

    喋り上手な先生が司法心理学・犯罪心理学についてケースや症例を元に色々語ってくれる。
    楽単にして大変面白い授業。1限であることを除いて取らない理由がない神授業。
    内容は面白い、話は丁寧で上手、レポートは他と違う形式だがお題通りに提出しておけば単位ももらえる。受けておいてなんの損もない。

    提出するレポートについてだが、教員の意向により、いわゆるPowerPointによるスライド形式(それを元に発表できるようなものをイメージ)での提出を要求される。お題の量自体は、2単位講義にしてはやや多めだが、難しいお題ではないし、題材的に普通にまとめていけばまず落とさない。加えてお題の一つに授業の感想を書く部分があり、ここの熱量がお情けポイントになると公言されているので、どうしても不安ならそこをたくさん書いておくこと。

  2. 日本史概説
    楽単度: 4.0 = 楽2.0 + 安2.0
    充実度: 3.5 = 興2.0 + 量1.5

    前期2単位。
    評価はコメントペーパー、2回の試験。

    日本史について大学的知識を交えながら教えてくれる。
    二人の先生による合同授業。前半と後半に分かれ、文明開化あたりから教員が入れ替わる。

    内容自体は普通の日本史。ところどころに高校の教科書以上の研究を元にした解釈が加えられたりしているので面白い。
    世界史を入試科目にした人は教養目当てで、日本史選択の人は楽さ目当てで取るのが吉。歴史学入門と違って専門科目単位なのがおいしい。

    試験は教員ごとに1回。持込可なのでよほど記述試験に苦手意識がなければ楽単。毎授業ごとにコメントペーパーがあるので出席はしっかりしておくこと。

  3. 東洋史学特殊講義Ⅲ(<101>・2022年度)
    楽単度: 4.5 = 楽2.5 + 安2.0
    充実度: 4.0 = 興2.5 + 量1.5

    後期2単位。
    評価は期末レポート(一応出席も取る)。

    感染症について歴史的資料や背景を元に教えてくれる。
    かなり楽単。授業内容もwithコロナでは時事的だし、それ抜きにしても史学的に感染症を見ていくという内容は、今まであまり触れてこなかった内容なので非常に面白かった。

    申し訳程度にコメントペーパーで出席を取るが、シラバスが言うには単位には関係ないとのこと。だがわざわざ取っているわけなので、しっかり書いておいたほうが色々とよさそう。

    期末レポートは指定された文献(pdf配布あり)の文章を読んで、授業内容を元に論述するというもの。
    シンプルかつノーマルなので語ることはない。授業内容を元に読解、論述すれば落ちないだろう。
    ちなみに2021年度もほぼ同じ内容の講義を行ったそうだが、そこで単位を取った人に関しては評価が相応に厳しくなるという前置きがあった。

  4. 表象文化論特殊講義(2022年度)
    楽単度: 4.0 = 楽2.0 + 安2.0
    充実度: 4.0 = 興2.5 + 量1.5

    後期2単位。
    評価は期末レポート。

    アメリカ映画における男性ヒーロー像の変遷について映像を交えながら教えてくれる。
    当年度の当たり講義。レポートだし記述内容も面白いので楽単。

    東大で授業してたりする映画評論家の先生が、アメリカ映画史において中心的に描かれてきた男性ヒーローについて、専門的な概念や知見を元に説明、解説してくれる。題材そのものが面白いし、作品評論という観点から見ても、多くの知識や学びがあったとても良い授業だった。

    期末レポートは、任意のアメリカ映画(授業で中心的に取り上げた以外)を、授業で得た評論知識を元に論じるというもの。
    内容が面白いので書くのも苦にならなかった。
    来年度もあれば、是非受講することをオススメする。

  5. 日本文化特殊講義(<903>,<904>・2022年度)
    楽単度: 5.0 = 楽2.5 + 安2.5
    充実度: 4.0 = 興2.5 + 量1.5

    前期2単位、後期2単位(一人の先生が、題材を変えて前期と後期で授業を行っていた。セット授業ではない)。
    評価はコメントペーパーと期末試験。

    物腰柔らかな先生が平安文学などについて解説してくれる。
    筆者が2年生終了までに受けた講義の中で一番の楽単。
    内容自体は人によるだろうが物語なので筆者的には大好物。

    前期、後期それぞれで別々の授業。同じ先生がそれぞれ前期では「源氏物語」の読解を、後期では「竹取物語」「とりかへばや物語」「ベルサイユのばら」その他豊富な作品を通して、異性装や男女の規範の読み取りを行った。
    筆者は前期に受講したら内容が趣味で面白かったのと大変楽単だったので、後期にも同じ先生が授業を開口していることを知りそれも受講した。

    平安文学が読み解きの中心だが、高校古典の読解のようなものではなく、シンプルに平安文学を読んでいって、そこに描かれている描写や心情について理解を深めていくという感じ。訳文はそもそも題材の本やレジュメについているので全く問題なし。

    試験は手作り感あふれる論述。授業題材やレジュメ持込可なので、読解で困ることはまずない。中学高校の定期テストの読解を優しくしてくれた感じのもの(カンペあり)と言えばその楽単さと優しさが伝わるだろうか。
    題材に興味があれば絶対に取っておくべき。

専門科目(法学部)

  1. 刑法一部(再履修)(☆☆)
    詳しくは下記記事の刑法一部を参照。
    筆者は当年度は落単せずに済んだ。
    がそれでも可だったので、任意レポートは絶対に提出すること。

    https://note.com/toritsudai21_man/n/n036eb5ddda0b

  2. 行政法一部(☆)
    楽単度:1.5 = 楽0.5 + 安1.0
    充実度:4.0 = 興2.0 + 量2.0

    通年4単位。法学部政治学コース必修A科目。
    評価は前期期末試験、後期期末試験(任意レポートで最大20点加点)。

    滑舌のいい先生がペラペラと行政に関係する法律について教えてくれる。
    政治学コース生に立ちふさがる壁。単位に対する安心感のなさは異常。

    行政法と総称される、行政に関係する法律(行政手続法、行政事件訴訟法など)を、それらの手続や理論的位置づけなどを、大量の判例とともに学んでいく。レジュメの情報量は講義を聞けば分かる通り箇条書きレベル。書いていない講義内容はレジュメの空白なりノートなりに書いておくこと。教授がだいぶマシンガントークで、大事なところもサラッと流されたりするのでノート取りはそこそこ大変。こちら90分ノンストップである。

    試験は誰が言ったか判例暗記ゲー。
    アホみたいに出てくる判例を覚え、学説的な用語の種類も覚え、かつ重要な条文もすぐに六法で開けるようになっておくこと。

    前期期末試験(40点分)は四択式問題が10問弱+単語回答が2問。
    この試験ではクッソ細かい用語の種類や判例の概略について当然のように聞かれるので、隅から隅までしっかりとレジュメや講義内容、そして判例を頭に叩き込んでおくこと。選択式問題の比重がデカいので、ここで点数を持っておけば後期期末試験に安心して挑める。単語回答は判例文中の単語を答える嫌がらせみたいな問題が出てきた。判例文暗記してれば答えられる人もいる。

    後期期末試験(60点分)は法学部特有の事例当てはめ問題。一つの具体的事案が長々と説明され、それに関する○×クイズが7問程度、そして当てはめ問題小中大が1問ずつ、といった感じ。
    ここでも二択が1/3くらいの点数を占めているので、なるべく落とさないように勉強しておきたい。当てはめ問題は判例集暗記して関連条文を六法で引ける程度にしておけば大丈夫。ヤマが外れても諦めない。当てはめ問題小中は六法で条文引ければなんとかなったりする。

    とにかくレジュメと授業で取り扱った判例を暗記して、関連条文が引けるようにしておくこと。幸い授業はマシンガントークではあるが説明は丁寧だし、講義後に質問に答えてくれていたし、レジュメにしっかりメモが取れていれば復習自体は容易。試験準備を怠らないこと。

    救済として、後期期末試験前まで年間通して任意にレポートを出すことができる(授業でも説明される)。が、1レポートにつき10,000文字以上かつ参考文献が大量に要求されるなど、コスパは最悪。レポートなんぞ書かなくてもいいように、選択式問題が多い前期期末試験で良い点を取っておくこと。ちなみに得点開示もしてくれる。やさしい。

  3. 民法二部(☆)
    楽単度:5.0 = 楽2.5 + 安2.5
    充実度:4.5 = 興2.0 + 量2.5
    ※前提として、「民法二部」「民法四部」で語る内容は、全て担当教員がO先生であるときのものである。それ以外の教員が担当している場合は楽単度がバカみたいに下がるので留意されたし。

    前期4単位(一日に2コマ)。法学部法律学コース必修A科目。
    評価は期末試験。

    お喋りな先生が民法二部に関してかいつまんで講義してくれる。
    法学部のオアシス。

    内容は民法二部(物権、債権)を事例や用語とともに学んでいくもの。教員の説明は丁寧だが、民法で扱う事例自体が難しいのでどっこいどっこい。授業は飲食可、スマホはむしろ調べ物のために推奨、1コマを前後半に分けて間に休憩挟みつつ、授業は来たい内容の時に来ればいいよと教員が宣うレベルで縛りがゆるい。
    ただ、授業で出された事例がテストで出るので、なるべく顔は出して自分がどの事例なら上手く論述できるかを考えておくのが吉。

    期末試験は、授業で出された事例が10個ほど並べられた冊子の中から、一つを選んで自分なりの結論を論述するもの。判例的に正しいかとかを判断するものではなく、事案に対して論理的に、法律を参照して回答できていればよいという非常に珍しいタイプの試験。重要なのは結論ではなく、回答者がその結論を導き出すに至った道筋、論理である。なので、結論が判例と真逆だろうと論理や根拠に問題がなければ合格になる。

    こうした出題形式もあってか、法学部専門科目の中では珍しく楽単。救済もあったりなかったりするので、言われたとおりに考えて記述すれば落とす方が難しい講義。

    ちなみに授業では、あくまでレジュメの一部しか取り扱わない。ガチで民法極めようとしている人は、凄まじくボリュームのあるレジュメを自学する必要がある。単位だけ欲しい人は扱った内容を先生に言われるままパラ見しておけばOK。

  4. 民法四部
    楽単度:5.0 = 楽2.5 + 安2.5
    充実度:4.5 = 興2.0 + 量2.5
    ※前提として、「民法二部」「民法四部」で語る内容は、全て担当教員がO先生であるときのものである。それ以外の教員が担当している場合は楽単度がバカみたいに下がるので留意されたし。

    後期4単位(一日に2コマ)。
    評価は期末試験。

    お喋りな先生が民法四部についてかいつまんで講義してくれる。
    法学部のオアシス2。

    「民法二部」と担当教員が同じ場合、講義内容が家族法になっただけでほとんど「民法二部」と変わらない。ので特に言うこともない。
    民法四部は「民法三部」と講義コマが被っているので、一年ではどっちかしか取れない。筆者はO先生目当てに3部を捨てて四部に走った

    来年もO先生が二部と四部をやるらしい。3部は昔やっていたらしい。今後はやってくれるのか。


  5. 行政学(☆)
    楽単度:4.0 = 楽1.5 + 安2.5
    充実度:4.0 = 興2.0 + 量2.0

    通年4単位。法学部政治学コース必修A科目。
    評価は毎回の課題(3割)、中間レポート(2割)、学年末試験(5割)。

    話し上手な先生が行政に関する理論や実際の取組みについて教えてくれる。
    毎回の課題による平常点が30点を占め、期末の割合が全体の半分という、試験に全てを賭けがちな法学部専門科目とは思えない良心的な講義。

    内容は行政学に関する理論や用語の解説から、これまでの行政においてそうした理念がどう用いられてきたのか、行政の改革の歴史や現代の行政の状態などを包括的に学ぶことができる。講義も分かりやすい。苦にならないタイプの授業。

    コロナ禍以前は少しだけディスカッションやグループワークがあったりもしたそう。当年度はなかったので筆者的には安心。

    平常点として、kibacoで毎授業終了ごとに課題を提出する必要がある。授業の感想&意見、提示された課題、次回分の教科書予習で学んだこと、が基本になる。大抵の場合、課題に適切に回答し、残りの項目をある程度埋めておけば満点がもらえるので、必ずサボらずにやること。
    期末レポートは毎回の課題に似たものなので問題はない。

    学年末試験は、学んだ内容を元に、提示されたお題について論じていくもの。使うべきキーワードが提示されているため、基本的に授業で使ったスライドや理論の流れを覚えておけば記述は容易。多少薄い内容になっても、平常点がしっかり取れていれば落単することはないはず。

  6. 日本政治史(☆)
    楽単度:3.0 = 楽1.5 + 安1.5
    充実度:4.0 = 興2.0 + 量2.0

    通年4単位。法学部政治学コース必修A科目。
    試験は学年末試験(授業中稀に発言点獲得のチャンスあり、ただし難度高)。

    おっとりした先生が、開国以降の日本政治史について講義してくれる。
    高校日本史よりも深く、様々な文献、発言からの引用を元に、日本近代の動向を学んでいく。政治史と銘打ってはいるが、日本史的な要素も当然強く、高校世界史の進化版といった形。各出来事に関して、多くの人物の発言が引用されており、この出来事の裏では政治的にどのような思惑が交差していたのか、などが理解できるので面白い。ただ先生がおっとり系なので眠くなるかもしれない。

    試験は教員が前もって説明してくれる通り、授業内容を元に、短いお題に対して論述していくもの。3問設置、2問選択。ヤマを張るのは厳しいが、授業内容は全体的にストーリー要素が強い(彼らがこう考えてこうしたからこうなった、といったように出来事の論理がはっきりしている)ので、レジュメを繰り返し読んでいれば、内容は割りと覚えやすい。早いうちから内容の説明ができるようになっておけば、試験は苦労しないだろう。薄ぼんやりとでも流れを覚えておけばある程度は書けるはず。

  7. 西洋政治史
    楽単度:5.0 = 楽2.5 + 安2.5
    充実度:4.0 = 興2.0 + 量2.0

    通年4単位。
    評価は毎回の小テスト(2019年以前は前後期期末試験だった)。
    ※楽単度は2020年以降小テスト制に変わってのもの。前後期期末試験の形式に戻る可能性も考えられるので注意すること。

    意地でもレジュメをネットで配らない先生が、ワタワタと西洋の政治の変遷について語ってくれる。
    法学部専門科目の貴重な楽単。毎回出席して小テストに答えていれば単位はもらえる。

    近代国家成立以降のヨーロッパのメジャーな国々(英、仏、独、露など)の政治形態の変遷、それらを引き起こした社会的、歴史的出来事の意義などについて講義がされる。配布されないスライドと、授業で紙媒体オンリー配布されるレジュメ(取り逃したら手に入らない)にはほとんど同じことが書いてあるため、レジュメを見ながら補足説明をちょこちょこ書き込んでおけばOK。

    講義自体が上手とは言えないが、内容はけっこう面白い。
    評価には関係ないが小テストプリントに記載してあるアンケート・質問欄に書かれた質問、提案に対するフィードバックを重視しており、苦情は全部読んで律儀に答えてくれるし、質問にもしっかり回答してくれる。
    遅刻者にも講義の合間にレジュメを配ってくれる優しさ。だが質問欄で「遅刻者に対して甘すぎる」と聴衆からキレられていたので、受講生の方はなるべく遅刻を避けていただきたい。

    評価対象の小テストだが、最初にレジュメと一緒に配られるので、設問を見てレジュメの該当箇所を確認しつつ書いておけば問題ない。一応授業残り10分が小テストの時間ということにはなっているが、あくまで目安であり、授業中に小テスト書いてもいいし、そもそも授業が押して小テストの時間が潰れたりもする。休み時間に書きたくなければ早めに要点を抑えて書いておくのが吉。

    回答に不安がる人も(アンケートの受け答えからすると)多いが、小テストの正答は次回に公表されるし、基本的にレジュメに書いてあることを噛み砕いて書いていればまず落ちない。
    遅刻と欠席をしないように心がけていればよい。

  8. 国際政治(☆)
    楽単度:3.5 = 楽2.0 + 安1.5
    充実度:4.0 = 興2.0 + 量2.0

    通年4単位。法律学政治学コース必修AB科目。
    評価は学年末試験。

    ハキハキ喋る先生が国際政治やグローバル・ガバナンスについて講義してくれる。
    高校世界史の要素もそこそこあるので、世界史選択者は有利。

    前半では高校世界史のような内容を政治要素増量で語ってくれるが、後半ではそういう流れを踏まえた上で外交や安全保障、国際レジームやガバナンス、国際機構、パワーバランスなどについて詳しく学んでいく。「政治学」で触れた要素も出てきたりする。

    具体例が豊富かつ説明も段階的で非常に分かりやすい。結構多くの単語が出てくるが、割りとするっと覚えられてしまう。とっつきやすさは法学部の専門科目でもトップクラスであり、1年生にもオススメできる講義である。

    試験は記述式で、語句説明が数問、考えを述べる論述が数問といった感じ。問題用紙は回収されてしまうので覚えている範囲になるが、語句説明では世界史の用語からも政治の用語からも出てきたので、どちらも満遍なく説明できるようになっておくべき。論述は授業の流れを汲んで自分の考えを書けていればOK。試験もとっつきやすい部類である。

    ノー勉で解けるレベルではないので、流れや重要語句を把握する時間は取っておくこと。


筆者のメモ

  • 2年次の筆者の目標単位数は52。手に入れた単位は52。落単科目はなし。

  • 法学部卒業に必要な単位数は124。1年次の既修単位数は40。残り必要単位数は32単位。

  • フル単できたので、3年生のときに対する不安がだいぶ減りました。1年次も同じくらい取っておけばもっと楽になったはずなので、これから履修する方は是非参考にしていただきたいです。


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