第82講:テロリスト殲滅!
81講の債務者が反逆しました。
ので、ついに全軍をあげてひっぱいでしまいました(^^ゞ
序
かぜをひいて熱も出し、社会復帰。闘病中に「モスクワ大攻防戦」という旧ソ連映画を観、6時間も
と、ナチスにやられ続け、しまいには陸軍士官学校の生徒が全滅しちまい、指揮官が
というあたり。あまりのシブさに、あたくし映画で笑って涙を流したことはございますが、初めて「ううう~(T_T)」
そして最後の30分。
という、大反撃の勢いが残っております(^^ゞ
朝の戦闘
そんな状況において、あしたは競売の配当の日(^^)ところが。そんな段になって「引越代くれ」の債務者から、電話。
あたくしは、頭金よこせと言っただけであって、他に何も条件は提示しとりません。
つめたい愛情もある
事前に裁判所へ聞いたところによれば、あした全額配当予定とのこと。どのみち、あとは年金生活しか残ってない債務者に再生の可能性は片鱗すらありません。第一、物件を競売にかけたのは銀行であって、うちではありません。債務者当人も、住宅ローン返済のために家を手放すことは承知しとります。ここは、なまじ分割に応じて「きゅうきゅう(;_;)」という生活を死ぬまで強いるより一発で済ませる方が、今は痛くても借金が明確に消える点でむしろ債務者のためであります。つめたいようですが、このような局面でいたずらに借金を長引かせないのも債務者への愛情のひとつではないかとあたくしは考えます。
とりっぱぐれを最小限に抑え、利息の率を下げられたからうちの会社の今があるのでございます(^^ゞ取立人は会社のため、正常契約中のお客さんへの低利資金提供を維持するため、でまあ何より知的満足のため、がんばっとります(^^ゞ
配当に異議があるとき。たとえば「これ、完済したのに配当されてる(-_-メ)」というような場合は、配当期日に出頭して異議を述べ、それから1週間以内に「配当異議の訴」を提起しなければいけません。何も敵に塩を贈ることはないので
ついで、債務者。
差押というのはカネを払わんからやっとるワケでして、仮に債務者が「カネは払えんが差押を下げてくれと頼んだ」「いくら頼んでも下げてくれなかった」と、新聞記者に言ったとしても「まあ、そうでしょうなあ^^;」と、納得されちまうのがオチでしょう(^^ゞ
テロリスト債務者
ところで。どうも、債務者のやり口が気に入らなくなってまいりました。
この債務者。自分の意見が通らないと見ると「この書類持って死にます」だの「異議の申立をします」だの「新聞にたれこみます」とまあ、事の本質を理解しない人にとっては困るであろう材料で、債権者を威迫しております。逆を言えば、事の本質さえ理解しておれば恐れるに足らんのですが(^^ゞ
脅迫やその他相手の恐怖心を利用して自分の要求を相手に認めさせようというのが、テロリズムの原理であります。こうして債務者自らがテロの手法を採っておきながら「人道的解決を」などと言っております(-_-メ)
まあ、あたくしは軍隊でいえば曹長ぐらいの正規軍現場指揮官ですから、こういう場合は旗艦「空母とりたて」の威信にかけて徹底的にやります(^^ゞ
防衛作戦
さて。万一の配当異議の申立に備え、供託金差押の準備をいたします。異議の申立があると、内定していた配当が取消になって、配当異議の裁判が終わって金額が確定するまでは売却金が供託されます。供託金のうち、債務者へ返還される分を差押して、正規軍の面目をみせつけるのであります(^^ゞ
債務者は、こんどはそっちの差押事件についても執行停止の裁判を起こす必要があり、ぼんやりしていると何もなくなってしまいます(^^)こういう作戦はとっても手ばやいので、2時間とかからず終わっております(^^ゞ
運命の日
配当の時間に、裁判所へ。なんのことはない。債務者は来ず、全額配当されて終わりました(^^ゞ