なつかし劇場/007 飲むのは奴らだ

小学生の頃、コカ•コーラの、新商品無料試飲イベントがございました。

試飲イベント数日前。

ヨシカズくんの母ちゃんが、酒屋のおばちゃんから入手したこの情報は、小生の知るところとなり。

早速作戦会議です。

何故なら、試飲イベントは平日昼頃に行われるため、昼休みの時間内に小学校を抜け出し、校舎の裏にある酒屋に潜入し試飲。

そして、人知れず学校に戻るという高度なミッションを完遂しなければならないからです。

ヨシカズくんの家での会議が終わり。ヨシカズくん所有の「生き残り頭脳ゲーム」に興じる小生達。

当時は誰々の家に何ゲームがある。
とそれぞれの家に被らないようにゲームを購入したものです。ちなみに小生の家にあったのは立体4目並べと言われた「スコアフォー」でございました。

イベント当日。

前日に給食の献立を把握し、うま煮早食いシミュレーションを重ねた小生以下4人。北ならぬ、北区の工作員。

給食をかっこみ、ミルメークで作ったコーヒー牛乳をがぶ飲みし、校舎裏にダッシュ！

学校を囲む壁を乗り越え、酒屋に着くと。おばちゃんが瓶入りの新製品の栓を抜き手渡してくれました。

瓶に書かれた名前を見ると


「ドクターペッパー」


あまりピンと来るネーミングじゃね〜な、と思いつつ飲んでみると。

う〜む、なんか漢方薬みたいな風味。

でも、タダだし得したな、などと納得していると。

壁を乗り越え。一人、また一人と他の生徒が酒屋に突進して来るではありませんか！

校舎の窓から無料試飲会と書かれたノボリと、我々の行動が見られていたのです。


「ヤバイ！逃げろ！」


ヨシカズくんが叫ぶと、4人は再びダッシュ！

逃げ帰った校舎の3階から、恐る恐る見おろすと、酒屋はもはや餓鬼と化した小学生の大群に襲われ、大混乱でございます。

翌日の朝礼。

校長先生のお説教は通常の3倍の長さとなりました。

最後までお付き合いいただき
ありがとうございました。(*´∀｀*)
鳥裸族

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(拝啓、関東平野#65)