なつかし劇場/愛とさくら水産の日々
小生、初めての居酒屋と言えば養老乃瀧でございました。
吉野家に対抗したのか、養老牛丼をランチで売出していて、中学の頃からなじみのある養老乃瀧。
成人し勤めたお給金でこうちゃんと池袋の養老乃瀧本店へ突入、やはり本陣を急襲しなければ真の飲み助にはなれません。
入店し席を確保。早い時間だったので、店内は3割程度の入り。
噂に聞く、地上4階から落ちる滝を見物。凄い迫力です。滝壺に落ちる水の振動が足元から伝わってまいります。
早速、最初の一杯を注文。お兄さんが中生2つをテーブルに置いた瞬間。
「560円です」と 中生代を請求。
毎回、その場会計なのです。居酒屋ってそうなんだ。と2人は納得。
数日後、他の居酒屋でその場会計し恥をかく、2馬鹿社会人でございました。
そして、時は流れ。
さくら水産という超お得居酒屋ができたての頃。
今では珍しくありませんが店員の9割は外国人の方だったと思います。
お刺身が美味しくお通しの質も良い店です。
そのさくら水産が銀座に出店したと聞きつけ、ダブル呑み助と言われた小生と先輩は突入いたしました。
カウンターに通されると「ズンちゃん♡」と名札に書かれた今で言うところの松本穂香ちゃんみたいな、鼻の穴ヂカラが強いけど、可愛らしい姫が対応してくれます。
ホッピーを飲み。
刺し身や、激安のオニスラやあら煮を頼み、上機嫌のダブル呑み助。
ズンちゃんとも片言ながら会話し、ベトナム人である事を聞き出したりと、ちょっかい出し気味です。
結構酔いがまわりさらに上機嫌になる2人。
「ズンちゃんと店外デートしちゃおうかな〜」などと呑み助二人でふざけ合っていると。
カウンターの下辺りから異音が聞こえてくるのに気付きました。
「シャク!シャク!シャク!ハッ!ハッ!ハッ!」
ズンちゃんに異音の原因を聞いてみようとするも、勤務時間がすぎたのか彼女の姿はございません。
小生。
この異音の正体がどうしても気になり。
無理な姿勢で身を乗りだし、カウンター下を覗き込むと。
なんと!ズンちゃん。
洗面器クラスの大きな丼ぶりに、いなかっぺ大将でしか見たことの無い位の大盛りメシをよそい。
その上にさくら水産の刺し身全メニューをのせ。
醤油をぶっかけ。
しゃがんだ体勢でかっこんでいるではありませんか。
丼ぶりの一点を見据え、一心不乱にメシをかっこむ彼女。
このたくましい姿を目の当たりにした小生は、確信いたしました。
「今、戦争があったら。日本はベトナムに負ける!」
毎度の長文、すいませんです。
最後までお付き合いいただき
ありがとうございました。(*´∀`*)
鳥裸族
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(拝啓、関東平野#57)