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昭和vs平成 スパルタ授業の先にあったモノ

スパルタ

一度は耳にしたことがあるだろう。 

私にとってスパルタとは・・・「強制的」「面倒くさい」「熱血指導」 

そんな私は中学生の時とんでもない家庭教師と出会った。

~地獄の門が開いた時~

 私は人生で初めて家庭教師に教わることになった。10時にベルの音が家の中に響き渡った。初日は、数学・英語・国語の三教科で2時間、順調に進み初日にしてはかなり会話が弾んだ。しかも2時間(休みなし)やっても疲れが無かった。私は数々の塾に通ったがどれも合わず直ぐにやめていた。しかし今回は何かが違うと私は思った。 

家庭教師との初めての期末テスト、結果は・・・ノー勉勢よりも低いものだった。私はその日から先生の本当の顔を知ることになった。

~地獄の日々が始まった時~

 いつも通り、先生は家に入って来た。先生は言った「日曜・祝日以外は来ますね」。僕は凍り付いた。しかし2時間だけなので、学力UPすると思って先生に食らいついて行ったのが運の尽きだった。授業が始まり2時間があっという間に過ぎ終わろうとしたが…

           (あれ、終わらない…

 先生も人間なので時間通り終わらない事もあると必死に自分に言い聞かせた。そして1時間の延長でこの日は終わった。しかし日に日に延長時間は増えていった。1時間10分から15分、30分、最終的に4時間にまでに跳ね上がった。怖いことに1時間延長されても何も感じなくなってきてしまった。そこで問題は起きた、優しそうだった先生がある日を境に「スパルタ教師」と生まれ変わった。常に怒鳴り、机が凹む程にペンを叩き付け始めた。人はこんなにもキャラ変することが出来るのかと怖さより驚きが勝り思わず笑ってしまった。授業スタイルはガラッと変わり部屋の緊迫感は初日には考えもつかなかった。

~地獄で過ごした時~

 家庭教師はもちろん家に来るので家族の居ない場合などもよくある。その時私はあることに気が付いた、「家に誰もいないと、スパルタ教育が始まる」と。家から外に出るとき、空気抵抗の関係で部屋の窓がドッボという音がなる、それを頼りに先生は豹変する。

 例えば、

①少しでも先生に歯向かうと分厚い英和辞典を両手で振りかざし私の頭をもぐら叩きのようにブッ叩く。
②集中力が切れてれてしまった時、クリスマスに親から貰ったボールペンを次の日に頭を叩かれ壊れる
③先生の機嫌が悪くなり教科書をいきなり私に投げる。

今思うと笑ってしまいうがその時笑っている暇などは無かった。

~地獄の門の閉園の時~

私は、毎日(ほぼ)6時間近く勉強し、先生のサンドバックとなり、憂鬱だった学校からの帰り道。お陰で中学時代の思い出という箱に先生との日々も紛れ込んでいる。しかし私は三年間の苦行に耐えることが出来た。部屋には、数学の公式が書いてある紙などが部屋壁に埋め尽くされていたが、先生との最後の授業が終わり、ドアが閉まるドッボっという音が聞こえた瞬間に私は叫びながらはがした。         

高校に入り個別指導塾に入って講師の先生たちがとても優しく間違えても殴られなかった(これが普通らしい)そして勉強が楽しくなり最初の定期テストではあの頃には考えられない点数を取り、スパルタ教師に見せてやりたかった。

結局中学3年間で劇的に成績は上がらなかったが、劇的に上がった事は「忍耐力」それだけだった。まだ気づいてないだけで劇的に上がった事はまだあるかも知れない。これを機に私は探してきたい!






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