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黒神話:悟空やってみた!

これからやってみようかな、という方に参考に……はとてもならないがせっかく始めたので備忘録。ちと変な方向にとち狂った西遊記クラスタが「黒神話:悟空」プレイチャレンジしてみたぞ!

中国発PS5ゲーム「Black Myth: Wukong」日本語名「黒神話:悟空」2024/8/20発売
題名通り、西遊記の孫悟空とその世界観をモチーフにしたアクションゲームである。

発売前からちょいちょいTwitterで話題になったりしてて、映像が出始めたあたりからわりと気にはなってはいた。しかし風の噂に「けっこう難易度高いぞ」とかも聞いていて「いやこれ私じゃ絶対にクリアできない、まともにゲーム進行するかどうかも危うい。だったら最初から手を出さない方がいい」そう思い、手を出すのを断念していた。なので発売日とかも出るまでぜんぜんチェックしていなかった。

私はアクションがめっちゃくちゃ!!下手くそなのだ。

ただでさえ反射神経があまりよろしくないのに加え、「マイペースでせっかち」という性格が災いしてボタン操作が壊滅的に下手。つうか大嫌い。「適当に攻撃ボタンだけ連打してゴリ押し」しかできない超絶へっぽこプレイヤー。
だから、せめて発売されたらYouTubeのプレイ動画とか漁ってストーリーだけでもざっくり確認できたら、それだけで諦めよう、と思っていた。

だが実際にプレイ配信を見たら、結局やっぱり「自分でやりたあい!!!」になってめちゃくちゃ逆効果だった。そうか、そうなんだなと自分の欲深さを確認した。アクションなんか絶対できないっていうのに!でも、それでも自分で動かしたいんだ。なんでなんだ。畜生。
んで数日もにょもにょ「やりたい」「でもできない」「でもやりたい」を繰り返した挙げ句、「クリアできなくてもいいからやれるとこまでやってみよう、少なくとも出だしの二郎さんとの対決ムービーだけでも買う価値はきっとある」と迂闊にも決意し、自らに白旗を揚げる気分でゲームを買うことにした。

ごたいそうな決意が必要だったのはそもそも PS5本体 を持っていなかったから。だから私は「黒神話:悟空」だけのためにPS5本体を速攻でまず買った。(安いデジタルエディション版だけど)
そしたら同居のセンセーが「アクション苦手なのに本体まで買って頑張るんだね…可哀想だから、じゃあゲームのほうは私が買ってあげようね」とPSストアでデラックス(+¥1000)DL版をぽちっとしてくれた。そしてついでに言うと(決してこれは黒神話:悟空のためではないのだが)かねてからTVのサイズを現在のリビングにあわせてでっかくしたいと思っていたのだがずっと放置のままだったので、この際だから思い切って替えよう、となりいそいそと電気屋に赴いてTVまで新調してもらった。(※9/3現在、まだ届いてないのでいまのところ画面は小さいままだが近日中にでかい画面でこの黒神話:悟空が観られると思うと感無量である…)

さてしょうもない前置きが長くなってしまったが、黒神話:悟空。
ほんとーに、原典(中国)「西遊記」の世界観のまま、物語は「西遊記のその後」から唐突に始まる。
オープニングムービー。ため息でるほど美しいグラフィック画面。
きらびやかな武装姿の「斉天大聖・孫悟空」が雲に乗って雲の上までたったひとりで出陣。周囲にはおびただしい数の天兵たちと、天を衝くほど巨大化した四天王(多分)たち。
原典判る人間なら「え?これは大閙天宮(※孫悟空が五百年山の下敷きになる「前」に天界でやらかした大騒動)の場面なの?じゃあコレは過去?」ってなると思うが実はわざとそれを意識した場面でありながら、実は「孫悟空が三蔵法師の護衛をして西天まで経を取りにいって帰ってきた後」だ。
孫悟空はお役目が終わったので仏の座を断って花果山に戻ってきた。もとのように山でサルたちの王となりそこで暮らすために。が、天界側は孫悟空を「野放し」にしたくないらしく五百年前のように再び花果山に兵を出してきた。そして真打ち登場、の武神「顕聖二郎真君」(※大閙天宮でも二郎さんが出て打ち合い&変化合戦&鬼ごっこするんでもちろんそれを意識した展開である)。三尖刀を持ち、脇には犬を従えて…。腰の後ろには剣も下げてたが二郎さんが背後に剣しょってるのはちょっと新鮮だった。

日本語訳はかなり良質。二郎さんが悟空のことを「えて公」呼ばわりしてて翻訳うまいと思った…しかしえて公って日本人独特の表現なんで二郎さんのセリフとして出ると逆に違和感なんだよなあ(サル=去るに通ずるので得るに言い換えるってのは日本語オンリーと思う)…ふつーに「くそザル」でいいんじゃないかなと…あとで中国語の字幕確認しよう。
悟空が二郎さんのことを「楊の旦那」と呼ぶのは、それはそれっぽい雰囲気で悪くなかった。(二郎さんが孝天犬のことを駄犬と呼んだのはちょっと切なかったけど、このゲームではそういう性格付けなんだろう)

んで、二郎真君vs斉天大聖孫悟空、でとーとつに「チュートリアル」になる。おお~粋な流れだな。プレイヤー(悟空)はHPバーがなく(=無敵)、二郎さんにだけHPバーが現れて、練習代わりに二郎さんを好きなだけぶったたけ、と!!!ww
「よーし♡」とさっそく棒振りかぶろうとして、…でもその前に神速の二郎さんがぐわっと踏み込んできて私は最初っからめたくそぶっ飛ばされて転がされた。その後も、いやーーもーー二郎さん激烈つよすぎ。めっちゃ広範囲で雷飛ばすし目からビーム出す!!!し!!
チュートリアルすら満足にできず(有効となる技が入らず相手にダメージもほとんど入らない)次に自動ムービーに切り替わるのにかなりな時間を要してしまい、私はその段階から前途多難な空気を感じ取った。
そんでも何とかチュートリアルも済ませ、ストーリーも進み、…ぶっちゃけると孫悟空は外れた筈の緊箍児(※頭の輪っか)をはめられたせいで二郎さんたち天の軍勢に負け、地上に落下。場面転換、となる。
月日が経ち、山の頂きで爺サルがいきなり語り出す。この爺はだれ??と焦るもただの語り部らしく、このゲームの主人公となる別の若いサル(大聖孫悟空にそっくり)が出てきた。なるほど彼をコントローラで操作する訳だ。天命人とか言ってるけど、その辺はどうでもいい。

語り部爺サルによると「その昔に天に負け、石となった斉天大聖孫悟空は自らの力を5つに分け宝具に封じて三界に撒いた。その5つの宝具を集めて取り戻せば大聖は甦る」…的な設定らしい。宝具?…宝貝?
ふうんと聞き流しつつ、序章が終わって晴れて1章からスタートとなる。

よっし!と腕まくりしたところで、PS5が「ゲームデータをダウンロードします」と言ってきて、全容量100GB越えのうち、DLしてなかった90GBを読み込み始めた。相当時間かかる見込み…。
仕方なく風呂に行ったが風呂から上がってもまだDLは終わらず、結局たぶん1時間以上経ち夜も大分更けたころ、やっとDL終了。気を取り直してコントローラを持ち、めでたくゲーム再開。

…結論から言うと、その日の夜は、ゲームスタートから(小走りで)わずか数分以内の狭いエリアの中で終了した。
自分で思ってた以上に、…以上に、やっぱり私はアクション操作が苦手で、そしてこのゲームはへっぽこゲーマーには難易度が高かった…。
始まって最初、よわよわ雑魚敵にぼこぼこにされながらあわててコントローラのボタン配置を再確認。美麗なグラフィックに半ば感動し、半ばは恐怖しながら(背景がリアルすぎて敵の姿が見づらくどこから敵が襲ってくるかわからない)、おそるおそる山道を行く。ほんの僅か進んだところで美しい小川に降りたら「ちょっと強めの雑魚敵」が待ち構えており、まずそいつに 勝てない。
うそでしょ、と毒づきながら「戦いを挑んでは負け、死に、手前の土地神の祠で蘇る」を繰り返す。
このゲームのありがたい所は、幾度死んでも経験値が減らない(たぶん)ことと、祠で生命力&体力がフル回復すること。延々5-6回…いやもっとか? とにかくダメだこりゃ、と一旦あきらめがつくまでやってから、私は方針を変えた。確かレベルは上がりやすいと聞いたから、この私でも辛勝できる程度にはレベルを上げるしかない、よわよわの敵をなん十匹か倒せば…、と小川に降りるのをやめて一番弱い雑魚妖怪だけを狙って山道を延々行ったり来たりした。どうにかポイントを2つくらいためてまずは生命力(HP)をわずかでも増やす。

プレイ配信を見て「自分もやりたあい!!」になったのは、この辺のステータス画面を事前に見て学習しうずうずそわそわしていたせいもある。装備もアイテムも中華な雰囲気満載、なにより主人公が習得できるスキルや法術が(当たり前だが!)ほんと「孫悟空!!」で、棍での攻撃ひとつにしても小技が色々あって、修練次第ではかなり強くなるはずなのだ!(…多分)
だが今は弱すぎて何もできない。ていうか私自身がコントローラのボタンをある程度思い通りに押せなかったら本当ににっちもさっちも進まない。
死ぬ気でやれ。ていうかさっきから何度死んでんだ私。死にすぎだろ。死ぬ気で…死ぬ気で…。
そして多分1時間くらい山道往復を繰り返しささやかにレベルを上げた後、さっきさんざん殺された「ちょい強の雑魚妖怪」にリトライ。さすがに雀の涙ほど学習した私は敵の「攻撃パターン」をほんのり覚えて回避が少しだけできるようになる。
よ、よけれるようになった!!よけたよ私!!

(助言。このゲームはまずもって回避が不可欠だ!!絶対に、ある程度「きちんと」回避できないと死ぬ。敵の攻撃を受けつつこっちの攻撃をあててごり押し、なんてのはこのゲームではまず通用しない、大概即死)

そんなわけで、コントローラを握る両手もいい加減しびれてかなり痛んできたころ、ふつーのプレイヤーなら冒頭の10分以内で瞬殺できるだろう「ちょっと強い雑魚妖怪」をようやく倒した。その日はそれでゲーム終了。

…………ものすごく前途多難な空気がむんむんするだろ?w
しかし、それでもまだ私はあきらめない。なぜなら西遊記だから。なぜなら孫悟空だから。(笑)

翌日、「ちょい強の雑魚妖怪」の倒し方を学習した私は、昨日よりはましな速度で美麗なマップ内を落ち着いて探索できた。歩くことのできるエリアが少し広がり、アイテム回収しつつステータス画面を見てなんとなくの要領を覚え始める。まだできないことがいっぱいあるが、まあまあ楽しくなってきた。(でも妖怪コワイ)
土地神の祠を最初に解放する一連のアクションが個人的に好み。毛の一本をお線香に替えて香炉にすいっと立てると古びて陰気だった小さな祠から霧がふわっと払われて桃?だか梅だかのピンクな花が軒に咲く(大神でアマテラスが踏んだ大地から草花が咲き出すみたいな、そんな感じ)
最初の一回だけで、あとは「献香」のコマンド選ぶだけになるけど。
あと、土地神の祠はマップ内にいくつかあって、一度行った祠であればあとはいつでも何度でも「縮地」というコマンドで瞬間移動できる、便利、ていうかコマンドの呼び方がいちいち素敵。じわる。

土地神はいろんなことを(時々自動ムービーになって)教えてくれるんだが、いまのところろくな目に遭ってないので個人的にちょっと恨んでる。
「光に沿って進め」ていうから進んだら何の準備もなく中ボス戦になって当然瞬殺されたり、
「金蝉に変えてやるからあたりを探索してこい」つって勝手にセミに変化させるんで、しょうがない適当にセミのままうろついてたらいきなり激強!な中ボス(※いまだに倒せてない、序盤は非推奨の中ボス)の目の前でもとに戻ってww当然瞬殺されたり、
「せっかくだからちょっとあたりを探索したらどうだ」っていうから、祠もすぐそばだしちょっとだけ、と言われた通り探索したら竹林の中で迷子になった挙句、強めの雑魚妖怪3匹くらいに囲まれてタコ殴りにあって瞬殺されたり、

……土地神 ひどくない???
(いやおまえが弱いだけだよww)

しかしこんな(日本中探しても五本指に入るんじゃないかっつう)くっそ弱い私でも、半泣きしながら進むうちほんの数ミリくらいずつ強くなって、3日目?にして最初の中ボスと隠し中ボスのうち片方だけはどうにか撃破した。(最初の中ボスはマジで超死んでやり直した)
本当にマジ泣き状態だったしマラソンしてるんかっつうくらい息切れしながらコントローラ握ってたあほ。
フツーのひとならここまで2時間かかんないんじゃないかと思うので、最終章どころか最初の1章すらいつたどり着けるやらって感じなんだけど…まだあきらめ悪くもう少し頑張る。

そんなこんな、でまだ私の苦行wwは始まったばかりなのだが、
西遊記クラスタにはぜひ一度は(世界観だけでも)体験してほしいので、…同志求む!切実に!
逆に言えば、多分、西遊記や中華ファンタジーにさほどの魅力を感じないひとには「単体ゲームとしては」あまりおいしくないと思う。でもこれは西遊記オマージュのゲームなんだし、西遊記を好きでなかったらそもそもこれを選ばない(金払ってプレイする必要ない)よね。

余談。
さっき軽く攻略Pを眺めてきたら、やっぱりというか、隠しボスに

顕聖二郎真君(出現場所/梅山)

とあって(くっそ強いらしく)ふぎゃああああ!!と悲鳴をあげている。
ぜったいぜったい勝てるはずない、でもちょっと、いやだいぶ対戦したい、えっ梅山にいんの?えっじゃあ六兄弟もセットで中ボス?

ぎゃー二郎さんーーーーー!!
(敵だけど)

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