深入りするとこ・しないとこ
歯車(ギア)の図面を書けるようになりたいなと思い、インターネットに流れている歯車の製造メーカーが公開している学習資料などを読んでいる。ちゃんとした資料・教材に出会えればお金をかけずに基本を学べるので良い時代だなと思う反面、限界もあるなと感じる。
メーカー(ダイハツ)は幸い今でも純正部品を供給してくれているが、いつまでもそれを続けてくれるとは限らないのと、好きな車種の歯車を設計できるようになればかっこいいなと感じたため、こういうことをしている。
世の中にはどうやらリバースエンジニアリングという概念があるらしい。現物はあるが図面・仕様書が無い時に現物から寸法を取って同じものを生み出す設計方法のこと。今やろうとしていること(手持ちのブーンの純正ギア(中古)で寸法を測り図面を作ること)もその一種に該当する。どうしようもなくなった限界ギリギリ感みたいだが、そこに何か人を惹きつける魅力を感じる。これがいわゆる浪漫(ろうまん=ロマン)なのだろう。
モータースポーツ業界に目を向けると、リバースエンジニアリングで独自のクロスギアレシオのキットを販売しているショップがあることからもわかるように、純正がヘリカルギアだからといって必ずしもヘリカルギアで設計しなければならないわけでもない。ただ、ヘリカルギアは強度面と静粛性に優れているので(これは教科書等にも記載されていること)、耐久性や車内快適性を考慮するならヘリカルギア以外の選択肢は無い。通な表現を使うと「噛み合い率が高い」となる。ちなみにスパーギアは製作しやすい(作りやすい)点と作りやすさゆえに製造コストが安い点などがメリットとなっているので、ギア鳴りしても生活に支障のない車(例えばモータースポーツ向けの自動車)であれば別にスパーギアでストレスを被るということもない。実際にそういう仕様の車が大きな競技大会で優勝していたりするので、信頼性もあるように思う。
ブーンの場合、1速ギアと2速ギアは単体だが、3〜5速ギアはドライブギア(駆動歯車)とドリブンギア(被駆動歯車)が必要になる。そして純正4速ギアの価格は結構高額で、他のギアは意外と安くで手に入るのは事実。ゆえにまず4速ギアの図面作成に注力するのが現実的かなと。
しかし手元に4速ギアをストックしていないため、トランスミッションケースを下ろし、中身を一度バラしたうえで寸法取りしなければならない。そうなれば当分動かせないし、保管場所の問題もある。
優先順位を決めて納得のいくプロセスで取り組むことが求められる。いわゆる「段取り8割」というやつ。それによってはギアの作成を中断するという選択肢もありうる。単純に設計したいのであれば、ストックしている5速ギアで図面を引けばいい。
目標を高く持つことや崇高な理想を掲げることは人生を楽しむために必要不可欠なものだと思っている。そのためには現実問題の対処・解決も必要になるが、これらの間にあるギャップに頭を悩ませることも往々にしてあるが、周りの意見に振り回されることなく自分が納得した(言い訳をしない生活)生活を送るようにしよう。
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