Take out your story~元気になれる飲食店~西荻窪編vol.11[鮪屋まこっちゃん]後編
前編では、誠さんと常連さんのお話をお聞きした私。
夜も更けて参りましたので、そろそろ私もおいしいお料理をお酒をいただくことにします。
まずは乾杯ビア。サッポロ赤星をキンキンにていただきまーす!
ぷはーっ。
やっぱこれっしょ。最近生ビールよりも瓶ビールがおいしくなってきたお年頃な私です。冷えっひえでうまい!
最初のアテには、もろきゅうを。
最初から目をつけていたのですよ…。このどぶ漬けきゅうりを。
こんなのカウンターにあったら絶対頼んじゃう。新鮮なきゅうりのおいしさそのまま、いただきます!
お次に頼んだのは、生レモンサワー。
大きめカットの生レモンがうれしい。キンキンに冷えたトーインの炭酸で割って飲みます。レモンの酸味が素直に楽しめる、すっきり甘くないサワーがいい!
まこっちゃんに来たらこれはマストのマグロぶつ、わーい!!(写真は一人前。)
まこっちゃんのマグロぶつは、赤身とトロの2種盛り合わせ。毎回注文が入ってから誠さんが丁寧に切り出してくれます。
マグロは、豊洲の米彦さんから直送の、新鮮なもの。トロの筋のある部分は、マコトさんが丁寧に切り込みを入れて食べやすくしてくれます。
そして、ここがミソ!味噌なの。
お皿には、たっぷりと乗せられた自家製の味噌が!まこっちゃんのぶつは、味噌で食べるのがいいんです。これは、まこっちゃんオリジナルの食べ方。
「趣味で、食べ物のうまみ成分をひとりで調べて楽しんでたんですよね。化学でいうと、マグロの酸味と味噌が合うはずだ、と。無添加の味噌を使って、色々うまみ成分をミキサーかけて混ぜて作ってます。俺の頭の中にしかレシピないので、よそでは絶対食べれないです。」と誠さんは言います。
お刺身に味噌は初めてでしたが、食べてみると本当に合う!味噌の中身は全くわからん…、とにかくうまい。いろんなうまみ成分が、マグロの味に奥深さを足してくれるので、いつまでも飽きずに食べられるんですよね。
「余った味噌はそのままおつまみにして食べてもおいしいですよ。」とのこと。確かに、これと日本酒で永遠に飲めそう…。
もう一品、マグロ料理をいただきます。
ねぎトロわさびポテサラ。+50円で、味付け海苔を追加できます。
これは、お醤油をちょっと足して、まぜまぜして食べます。
誠さん自らまぜまぜしてくれました!
よーく混ぜると、おいしそうなポテサラの出来上がり!
ねぎトロの脂の乗ったうまみと、ポテサラのやさしい甘みのコラボ。口の中でゆっくりとろけていきます。こんなにクリーミーな海鮮食べたの初めてよ。キュンキュンしちゃう。
お好みで、海苔に巻いて食べるとこれがまた!
味付け海苔の海苔の香りと、少しの甘じょっぱさがまたアクセントになって、いーいおつまみなんです。
はー、しあわせ。
もう一つの名物料理、牛スジ旨塩煮込み。特製のホアジャン酢のトースト付き。
「塩ベースの出汁になってます。途中からパンを浸したり、煮込みを乗っけて食べてもおいしいですよ。」とご説明いただき、いざ実食!
このスープ、ものすごいやさしーい!しかしうまみがものすごい。
魚介系の出汁で作って、そこに塊肉を煮込んで作るんだそう。魚と肉のだしが全部詰まってます。お肉は、提供の直前でほぐしてくれるので、柔らかく口の中でほぐれていって。
パンにかけられたホアジャンの香りと、酢の酸味がまた、このうまみスープと合うのです。「このパンがうまいんだよな−!」って唸る常連さんの気持ちが分かる。私も思わず唸ってしまうー。
せっかくですから、日本酒いっちゃいましょう!
まこっちゃんでは、日本酒はチロリで提供してくれます。「実は一合徳利って一合入らないんですよ。うちはお客さんの目の前で注いで、目の前で出す。真面目にちゃんと入れて、全銘柄一合700円です。」
いただいたのは、おなじみ七賢の夏酒。七賢は元からおいしいと思っていたけど、夏酒はさらに飲み口すっきりの、爽やかな後味でうまし。
あえて定番を構えずに、季節によって入荷を変えているまこっちゃんだからこそ、いろんなお酒を楽しめます。
日本酒に合わせて頼んだのは、海苔冷奴。
手作りの佃煮がたっぷり乗っています。
「味のついていない焼きのりを手でちぎって、煮詰めて作ってます。ごま油とか、一味を入れたりして、酒飲み仕様の味にしてありますよ。」と、誠さん。
もうね、この海苔感たるや。佃煮のあのベタっとした感じが一切なくて、海苔のおいしさがただただ広がる。甘すぎない、程よい甘みがまた、冷奴と合うのね。たまらん。
いろいろ飲んでしまったのですが、最後にもう一杯、日本酒で。
こういうのを飲みたいです、というとしっかり説明してくれて、しかも出す前にもう一度確認の味見をして提供してくれる誠さん。
「日本酒は大衆のお酒なので、無理やりプレミア酒を売るんじゃなくて、こういう酒造さんも同じように作っているよって紹介できる、そういう売り方がかっこいいなって思うんです。いい日本酒を楽しく安く飲んでもらいたい。」
「うちは半合から飲めるから、日本酒飲めないんですっていう若い子にも気軽に飲んでもらいたいなって。」
「燗にすると化けるんですよ」とご紹介いただいた、山廃純米の都美人。どっしりしっかり、強めのおいしさでした。これから寒くなってきたら、熱燗にしていただいてみたいな!
最後に、出汁漬けチーズで締めることに。
しっかり出汁の味が染みたチーズは、乳製品の粋を超えて、酒飲みのための和のおつまみに変身。青海苔がまた、味を引き立てるんだなぁ。途中から生姜をつけるとさっぱりといただけます。
最後まで、どれも本当においしかった。ごちそうさまでした。
「当たり前のことをしたくなくて、ちょっと変だけどとってもおいしい、そういうことをやっていきたくて。お客さんにどう?どうですか?って自信を持って聞きたいし、おいしいって言われたら全力でやったー!って言いたいし。」と話す誠さん。
「お店に来て食べて飲むのも人、料理を出して一緒に飲むのも人なので、やっぱり人対人なのかなと思うので。イイネ!でも映えでもない、リアルな人とのつながりを大事にしたいですよね。」
「自分もまだ100%皆さんに楽しんで頂けてるとは思ってないので、まだまだなんですけど、来てくれる人には楽しんで帰ってもらえるお店にしたい。」
こだわり抜かれた料理と熱い接客に、誠さんの想いがあらわれています。
一緒にお酒を飲んで笑えるって、めちゃくちゃ楽しい瞬間。
これがあるから、明日も頑張れちゃう。そんな気がしてくるんだな。
そんな元気とパワーをくれるお店、鮪屋まこっちゃん。
おいしいお料理を食べて、いっぱい笑ったら、今日も明日もきっとしあわせだ!
駅から少し離れた、この通り。あなたも会いに行ってみてください。
鮪屋まこっちゃん、今日も開演です!
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東京都杉並区西荻北2丁目3−1
Tel:03-6913-7439
営業時間:17:30-24:00
定休日:水曜日
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