![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/75929919/rectangle_large_type_2_f985676843049e6a0eddfbec64fe70fd.jpg?width=1200)
ベリカードで綴るBCL 1980年頃の思い出 国内放送局編
ベリカード海外放送局編に続き、国内放送局編をお届けする。BCLは海外放送だけでなく遠方の国内放送局をキャッチするのも楽しみの一つで、特に中波放送帯では夜になると電離層反射波が届くようになる事もあり、近隣の海外放送も含めて遠方の局がキャッチできるのと、周波数の高いFM局も夏場に発生するスポラディックE層による電離層反射波で遠方局を受ける事が出来る。当時、木造の家に住んでいたこともあり夜間に中波放送でラジオに内蔵したバーアンテナを電波が届く方向に向きを変える事により遠方局をキャッチする事が出来た。そしてさらに外部にループアンテナを製作することでより感度よくキャッチする事が出来た。ループアンテナはこんな感じのもので、所謂LC共振回路である。当方が製作した物は1辺が60cmほどの三角形型に被覆線を7~8回程巻き、両端にバリコンを付けたもので、受信時にバリコンで放送局の周波数に合う共振点を探し、更にアンテナの向きを調整し受信状態が最良となるよう調整して使うものであった。このループアンテナ、ラジオに内蔵のバーアンテナよりずっと大きいというのもあり、遠方局の受信にかなりな威力を発揮した(ただ鉄筋コンクリの建物内だと電波を遮断してしまうので、木造の家でないと厳しいと思われる)。
というわけで当時、東京23区内の木造の拙宅において北海道から九州まで幾つかの中波放送局を受信しベリカードを集めたのと、FM局やTV局もベリカードを発行しており、それらも少し集めたので併せてお届けする。
札幌テレビ放送
テレビ放送という名称だが中波放送をやっており、それを受信してのベリカード。
山梨放送
ラジオ関西
朝日放送(関西)
ラジオ大阪 OBC
MBS 毎日放送(近畿)
RCC中国放送
四国放送
RKB毎日放送(福岡)
東海ラジオ
文化放送(関東)
ニッポン放送(関東)
TBSラジオ(関東)
FM東京
日本テレビ
テレビ放送も受信報告を送ればベリカードを発行していた
ラジオたんぱ(現 ラジオNikkei)
国内唯一の短波民放放送局。短波ゆえに音質は悪いが全国放送であった。BCL関連の番組もあり、特に"笑っていいとも"でブレイク前のタモリ氏がホストのBCL情報番組、BCLワールドタムタムは1980年当時よく聴いていた。番組リスナーが寄せる様々な海外放送局の録音テープが流れるのだが、当時聴いたことない言語が聴けて特に楽しみだった。氏の密室芸の一つであるハナモゲラ語は、氏のBCL体験から編み出されたものというのも頷ける。またアマチュア無線もやっていたとの事である。
尾上のアマチュア無線局QSLカード
これは番外編というところで、当方は1981年から暫しアマチュア無線をやっており、その開局当時のQSLカードを恥さらし的にご紹介したい。アマチュア無線の場合、交信した相手と交信証としてこのQSLカードを交換する習慣がある。またアマチュア無線局を受信し、その無線局に受信報告を送り受信証としてのQSLカードを獲得するSWL(Short Wave Listhener)というのもあり、当方も幾人SWL愛好家から受信報告を頂きQSLカードを送ったことがあった。この当時、アマチュアでも既にある程度のお金を払えば質の高いQSLカードを印刷出来たが、小学生ということもありガリ版印刷で作った超チープなカードでしのいでいた。その後、当方のQSLカードは、プリントゴッゴによる印刷方法に格上げした。業者による高品位印刷には手を出さな(出せな)かったが、こういったDIYな印刷法を経験できたのはいい思い出である。
無線局のコールサインは電波管理局が決めるもので、自ら好きなものを指定することはできないのだが、私のコールサインのサフィックス側のPCMは、デジタル信号処理用語のPulse Code Modulationの略語であり、当時、交信した無線家の方の多くからいいコールサインだと言われた。そして私は1992年より電子楽器会社にてデジタル信号処理で楽音を扱う仕事をしている。つまりずばりPCMを扱う仕事をずっとしていることになる。実に自分の将来の仕事を暗示するかの如くなコールサインだった。なおアマチュア無線は、学生時代の終わりの1992年位迄やっていたように記憶しており、今思えば、この時まさに実務にバトンタッチした感がある。
以上、ベリカード国内放送局編でした。
ベリカード海外放送局編も合わせてごらんください。