2024年 F1日本グランプリを観戦して...Part5
日曜日 その2
さぁ、徐々に決勝の時間に迫ってきた。
午後の12時。ドライバーズパレードの時間がやってきた。
今年は、大型のトレーラーにドライバー全員が乗って
サーキットを1周するようだ。
C席あたりで、レッドブルの2人とレーシングブルズの2人が
トレーラーから降りてインタビュー。
やはり角田選手のインタビューが一番、歓声が大きい。
様々なチームを応援している人でも、一体となって角田選手へ声援を送る。
日本グランプリに日本人ドライバーがいることが言葉で言い表せない特別感があると体感できる。
トレーラーが1周し、コントロールラインあたりで停車。
ドライバーズパレードが終わった。
と。思ったら、歓声がコントロールラインから私の席まで徐々に流れてくる
颯爽と、ハミルトン選手がおなじみのキックボードで手を振りながら目の前を通りすぎる。
ピットレーンが人で混雑しているからあえて、コース上を移動しただけかもしれない。
ファンの為にあえて、コース上を移動してくれたのであれば
ハミルトン選手個人を応援していなくても、F1ファンとしてうれしいことだ。
パレードも終わり、腹ごしらえも十分。決勝に向けての準備がせわしなく始まる。
各ドライバー、レコノサンスラップを終えて
続々と、自身のスタートグリットへ運ばれてくる。
私の目の前には、ちょうど10番手スタートの角田選手。11番手スタートのリカルド選手が並ぶ。
リカルド選手が車から降りて、我々の方へ向かってくる。
そこで、スタッフと軽く打ち合わせをするんだろう。
そんな中、私の後ろにいた小さな男の子が「リカルドー!」と少し恥じらい交じりに声援を送る。
悲しいことに、場内はDJが音楽を流しているのでせいぜい、声が通っても私の2つ前の席の人までだろう。
私も「リカルドーー!」と恥じらいなしで小さな男の子に加勢する。
「リカルドー!」
「リカルドー!」
「リカルドー!」
何度も叫んだが、小さな男の子と私の2人の声ではさすがに、届かなかったようだ。
ごめんね。男の子。手を振ってくれればかけがえのない思い出になっただろうに。と心の中で思った。
国家斉唱が始まる。
今年は、航空自衛隊航空中央音楽隊の森田早貴さんが務められた。
とても、力強くすきとおった歌声だった。
もうすぐ、始まる。
あっという間に終わる。
高揚感と寂しさが妙に入り混じった気持ちになりつつ、この記事はここまで