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エケベリアの上手な育て方|可愛く元気に多肉植物を育てるコツを紹介

多肉植物のなかでも、華やかな見た目のエケベリア。せっかく自分好みのエケベリアに出会えたのなら、永く大切に育てたいですよね。

多肉植物を育てたことのない初心者も、実際に育てたことのある人も、多肉植物を育てるのは難しいと思っている人もいるでしょう。

結論エケベリアは比較的育てやすいです。でも押さえておくべきポイントを知らずに、お世話を続けていても元気に育ってくれません。
今回はエケベリアを育てるうえで大切な知識や、可愛く美しい形を保ちながら元気に育てるコツをご紹介します。


エケベリアとは

さまざまな種類のエケベリア
様々なエケベリア

肉厚の葉が、まるでバラのように開く姿が魅力の多肉植物。色もサイズも品種によってさまざまです。

暖かく「乾燥した中南米」が主な原産国のため水やりの頻度は低く、初心者にも育てやすいのが人気の理由の1つ。
単体で咲いていても寄せ植えで咲いていても可愛いです。紅葉したり花が咲いたり、植え方や季節でも違った姿を楽しめます。

元気なエケベリアを育てる方法

元気なさまざまな種類のエケベリア
ToriDoriみどりのハウス。日当たりと風通しが大切です。

エケベリアは「葉に水分や養分を蓄えている」ため丈夫で、適度な水と太陽光があれば元気に育ってくれる比較的お世話が簡単な多肉植物です。

しかし間違った育て方をすると、多肉植物ならではのぷっくり感やみずみずしさが失われ、形が崩れることも。魅力が半減してしまうので注意が必要です。
エケベリアを育てるうえで重要なポイントを押さえておけば難しいことはありません。

エケベリアよりも一回り大きな鉢に植え替え

エケベリアをはじめとした「多肉植物を永く大切に育てるためには、適切なサイズの鉢に植えるのが基本」です。
根が成長するスペースを十分に確保するため、エケベリアよりも一回り大きな鉢を用意しましょう。

高温多湿になる梅雨、真夏、真冬の植え付けや植え替えは植物にとって負担になるため、3月〜5月、9月〜11月頃に行うのがベストです。

とにかく水はけの良い土がおすすめ

乾燥を好むエケベリアは、水はけのよい土に植えてあげましょう。
これから迎える夏は多肉植物にとって鬼門の季節。
用土が湿っている時間が長いほど、雑菌が繁殖し枯れやすくなります。

ToriDoriみどりでは色味を強く出すため、鹿沼土をメインにした用土を使用していますが、市販の多肉植物用の土でも大丈夫です。園芸用や観葉植物用の土を使用する場合は、水はけのよさをアップさせるために軽石を追加するのがおすすめ。

日当たりのよい場所で成育

多肉植物は日光不足になると、茎がヒョロヒョロと長くなる「徒長(とちょう)」状態になってしまう傾向に。
当時に、日光不足だと葉が根元からポロポロと落ちてしまいやすくもなります。

葉が並んで密集している姿が可愛いエケベリアですから、悲しい姿になることは避けたいですよね。

屋内で育てる際、特に冬は日光不足になりがちなので、窓際で日光浴をさせます。
太陽の当たりにくい間取りのお家の場合は、植物用のライトを使うのも一つです。
反対に、真夏の直射日光は多くの植物にとって強烈すぎるので、カーテン越しの柔らかい光が当たる環境を作ってあげるようにしてください。

360度均等に光が当たるように、ときどき鉢を回してあげることで成長のバラつきを防ぎ、丸くて可愛らしいエケベリアを育てられます。

水やりは春・秋

エケベリアは、ずばり「春・秋の夕方にお水をあげるのがおすすめ」です。
多肉植物には活動期と休眠期があり、活動期がいつなのかによって春秋型・夏型・冬型に分けられます。
活動期には水をやり、休眠期はお世話を控えめにするのが多肉植物を元気に育てるコツです。なお、エケベリアは春秋型に属しています。

春・秋の活動期は葉の付け根にシワができてきたら、水やりのサイン。鉢に対して1/3の水量を目安にあげましょう。水をあげることで、土の中の空気が入れ替わり、根が酸素を取り込めるので元気に育ちます。
また注意点として、エケベリアは蒸れに弱いです。葉と葉の間に水が溜まって蒸れるのを防ぐために、水が「土にだけかかるように」してください。

夏・冬の休眠期は基本的には月に1回程度の水やりで大丈夫です。

夏は断水でも大丈夫です。あまりにも葉がシワシワになるようなら、気温が下がる夕方以降に少量の水をあげましょう。
冬の寒さには強い方ですが、水をあげないことでさらに耐寒性が高まり冬越しがしやすくなります。

植え替えは2年〜3年に一度を目安

エケベリアは成長すると根が増えて根詰まりし、鉢が狭くなるため2年〜3年に一度を目安に植え替えが必要です。
根詰まりは放っておくと水や養分を吸収できなくなったり根腐れしたりと、枯れてしまう原因になります。

以下の現象が起きたら根詰まりをしているサインです。

  • 土に水があまり染み込まずに流れ出てしまう

  • 反対に土がなかなか乾かなくなる

  • 鉢底穴から根が出てくる

根詰まりは、エケベリアにとって過ごしにくい環境です。活動期の「春・秋に一回り大きな鉢に植え替え」ましょう。

エケベリアの代表的な品種

元気なさまざまな種類のエケベリア
ToriDoriみどりの200種を越えるエケベリアたち

エケベリアは180種類以上の原種と、品種改良の園芸種を合わせると世界中に3,000種類以上あるといわれています。

エレガンス(月影)

丈夫で育てやすいので、多肉植物を育てたことのない初心者にもおすすめできるエケベリア。
中型ですが、ある程度大きく育てることも可能です。

桃太郎

葉が丸く、もともと先端がピンクに色付いています。
紅葉してピンク色がさらに強くなった姿は可愛い桃のようで、流通量も多くて育てやすさが特徴。大きく育てることも可能です。

花うらら(プリドニス)

夏でも紅葉している姿が特徴の品種。
葉のエッジがピンク色で、その名のとおり「うららかな見た目」をしています。秋になるとピンク色がさらに鮮やかになります。

ラウイ

白い粉(ブルーム)で覆われている美しい見た目が人気のエケベリアです。
ほかのエケベリアに比べて寒さに弱いので、暖かい室内で越冬してあげましょう。​​

ミニマ

小型で子株をつけやすく、増やして楽しむことができることで人気です。

エケベリアをを育てる際の注意点

屋内で育てられているエケベリア

植物を育てていると、だんだん元気がなくなってきたり花が咲き始めたり、さまざまな変化に対応しなければいけません。

あらかじめ注意点を知っておくことで悪い変化に気付きやすく、素早く対処できます。日頃からよく観察し、エケベリアを元気に永く育ててあげましょう。

根腐れや蒸れ

エケベリアは乾燥を好みます。
土が乾いていないうちから水をあげて、土が常に湿っている状態だと根腐れが起こります。

また、高温多湿な梅雨や夏場は特に蒸れやすい時期。蒸れてカビや雑菌が繁殖すると、黄色く変色したりブヨブヨして透ける「ジュレる」現象が起きて元には戻りません。

蒸れさせないためには、葉と葉の間に水が溜まったままの状態にならないよう注意し、直射日光を避け、風通しのよい場所で育てることが大切です。

害虫や病気に注意

多肉植物はほかの植物に比べて害虫がつきにくいといわれているので特に注意しなければいけません。
日当たりや風通しが悪いと、害虫や病気も発生しやすくなるので気をつけてください。

置き場所や環境には注意し、日々エケベリアの様子を観察しましょう。
害虫や病気は早い段階で気付いて対処すれば枯らさずに済みます。

<注意すべき害虫>
カイガラムシ
アブラムシ
ハダニ

カイガラムシやアブラムシがついている場合は、細かな薄い点々や汚れのようなものが無数にエケベリアの茎や葉についているため、見た目ですぐにわかります。
ハダニは小さく見つけづらさはありますが、葉と葉の間に細い糸を張り巡らせる特徴があります。
葉の裏側や根元までよく観察し、見つけ次第駆除してください。

<注意すべき病気>
軟腐病
黒斑病(黒点病)
灰色かび病

害虫と同じく見た目で気付ける病気です。
エケベリアの葉が柔らかくなってきたり黒い斑点やカビがついていたり、異変を感じたら各病気に合った適切な処置をしてください。

花芽が生えてきたら開花前に剪定

エケベリアは春に花を咲かせます。
花は綺麗なのですが、花を咲かせるために膨大なエネルギーを使うので、エケベリア自体がダメージを受ける場合があります。
なかにはエネルギーが尽きて枯れてしまう個体もあるど。
また、花が咲くと害虫がつく可能性も高くなります。

なので花を楽しむ場合以外は、エケベリアの健康を維持するためにも「花芽が伸び始めたら剪定」してあげましょう。

剪定する際は、茎が5cm〜10cm伸びてきたら、茎を5cmほど残して花芽を手で折るか、清潔なハサミで切り落としてください。
残した茎は時間が経つとカラカラに乾くので、捻りながら引っ張ると綺麗に抜けます。
葉に傷を付けずに取り除くように注意してあげてください。

まとめ:エケベリアは育てやすく人気の高い多肉植物

綺麗に育ったエケベリア

エケベリアは見た目の魅力もさることながら「育てるコツを押さえれば特別なお世話の必要のない育てやすい多肉植物」です。
可愛い姿と育てやすさが人気の高い理由です。

品種も豊富でいろいろな楽しみ方ができるエケベリア。お好みの株に出会えたときは、ぜひ末永く大切に育ててあげてください。

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