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ゆるっと、本と。④~本の贈り物~

いつからか、お互いの誕生日に本を贈りあう友人がいます。

20年ほど前に私が引っ越しをしてしまってから会えていないのですが、
ふとしたときにメールをくれることがあります。
旅先の沖縄から写真付きのメールだったり、メッセージとともにYouTubeでおすすめの動画を送ってくれたり。

何かの機会に、私が感動した本を勢いで送ったらとても喜んでくれて。
それからだったかなぁ、誕生日にお気に入りの本を贈るようになったのは。そしたらその友人も、私の誕生日に本や、時にはDVDを贈ってくれるようになったのです。

去年の私の誕生日にいただいたのは、

「すべての、白いものたちの」ハン・ガン著(河出文庫)

という本でした。私にとって初めてのハン・ガンさんの作品。
詩のような小説のような、不思議で美しい言葉の世界。
その本をきっかけに

「菜食主義者」ハン・ガン著(cuon)

も読んでみました。
なんともいえない、深いところに引きずり込まれていく感覚が、なんだか
村上春樹さんを彷彿とさせる物語だな、と感じました。
(個人的な感想です。)

その後、ハン・ガンさんがノーベル文学賞を受賞。
朝、新聞でそのことを知り、真っ先に喜びのメールを送って受賞を喜び合うことができました!

そんなわけで、毎年その友人の誕生日が近づくと、
「今年は何を贈ろうかな?」とわくわくしてしまうのです。
自分がこの1年間に読んだ本で良かったものの中から、1冊。
もしくは、昔からお気に入りのブックリストの中から、1冊。
いつもこの1冊を意識しながら本を読んでいるかもしれません。

さて、今年もそろそろブックリストをチェックする頃かな。
この1年はあんまり本を読む余裕がなかったので、貧弱なリストになってしまったけれど、それでもいくつか候補はあるはず。

喜んでもらえることを願いながら、自分のお気に入りリストが増えていくことも楽しんでいます。






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