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ゆるっと、本と。⑤~卒業生に贈る本~
もうすぐ卒業シーズンですね。
実は私、とある学校でお仕事をしています。
この度、教職員が卒業生におすすめしたい本をそれぞれ選ぶことになりました。
6年生に向けて、今後の人生を歩き出すその背中にエールを送るような本を、メッセージとともに。
以前にもそういう機会があったので、その時に選んだ本を手に取ってみたのですが……
うーん、なんか違う。
あの時に伝えたかった想いと今の想いとが変化しているようでした。
素敵な物語や絵本、ハウツー本など、いろいろ悩んだあげく決められず、
ちょうど近くにいた中3の息子に相談してみたところ……
「物語?そんなの読める子ばかりじゃないでしょ。絵本なんてそれくらいの歳の子には恥ずかしさもあるし、手に取りにくいんじゃないかなぁ。
僕のおすすめは、うーん、科学系の本だな。物語と違って、途中で読むのやめてもそこまでに書いてある知識は得られるし、何より今現在のいろいろな事実が書いてある。知っておいて損はないんじゃない?」
「へぇー、なるほどねぇ。」と感心しつつ、次の日、図書館で司書さんに
相談しながら探してみました。
そして決めたのがこちら。
「辞書びきえほん 科学のふしぎ」監修 蔭山英男(ひかりのくに)
うん、これなら細長くて分厚い本の見た目も、ヨシタケシンスケさんの
表紙イラストも、目を引くに違いない!そして内容も蔭山先生の監修なら
しっかりしてるはず。
「辞書びき」っていうのは、辞書のようにあいうえお順にテーマが並んでいるから。ちなみに一番最初のテーマは「赤ちゃんは、どうしてよくなくの?」でした。
そしてこの本に私がつけたのはこんなメッセージ。
卒業おめでとうございます!
小さい頃、何を見ても不思議に感じたことを覚えていますか?
6年生になった今、あなたにとって世の中は”あたりまえ”に
なってしまっていることが多いと思います。
でも改めて考えてみると、ほんとうは知らないことばかり。
それは大人になっても同じです。
実は世の中の不思議を考え続けることって“科学”なんです。
あなたの”不思議に思う気持ち”をずっと大切にしてくださいね。
こんなメッセージを本にはさんで、今日、回収箱にそっと入れてきました。
気持ちが届いてくれたら嬉しいな。